九州最後の炭鉱・長崎市「池島」 – 閉山13年目、人口200人台の島の生活 

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長崎市 池島

新店街通りの近くに「長崎市池島中央会館」という3階建ての立派な建物がある。例に漏れず傍らにある和風レストラン松涛苑は廃業してしまってはいるが、本体はまだ生きている。この中で池島の昔の写真が多数展示されていたので、入館してみることにする。誰も出てこないので、すみませーんと声を掛けたら奥から係員の方が出て来られました。

長崎市 池島

しかし中に入ってもこんな感じでした…この中央会館、池島では唯一宿泊が可能な施設になっている。一泊3290円とお安い限りだが素泊まりだし飯が食べられる店は島内に一軒しかない。不安なら事前に食事を自前で持ってくる方が良い。なお釣竿と餌があれば、そのへんの海で調達するのも良い(笑)

長崎市 池島

池島の事が取り上げられている書籍の数々が置かれていた。どこかで見たような本ばかりだな…展示されている昔の写真は色々あったが、それは是非現地で見て下さい。

長崎市 池島

新店街通りがあまりに寂し過ぎるので、もう少し島の中央部に入っていく。炭鉱住宅が数十棟立ち並ぶ島内最大のニュータウン的なエリアが広がっていて、その真ん中にもショッピングセンターらしき一画がある。恐らく池島の中心はここだろう。全然人居ないけど…

長崎市 池島

廃業した「池島ストアー」の真向かいに一際大きな建物がある。「長崎市設池島総合食料品小売センター」と書かれた看板があり、ここが市場らしきものである事が分かる。人口200人台まで落ちた過疎の島で、一応島の住民が最も集まっているのがここだった。島で食料品が調達できるのは池島港近くの港ショッピングセンターとここの2ヶ所だけ。

長崎市 池島

そんな小売センターの玄関口は…野良猫の溜まり場と化しておりました。どう考えても人間より猫の方が頭数多いように思えるのだが、人間様の食い物をおすそわけしてもらえる事を彼らは熟知している。

長崎市 池島

猫が待ち構える気持ちがわからなくもない。だって玄関口を開けてすぐ左側に「かあちゃんの店」という島で唯一の食堂が店を開けているんだもん。池島ではここでしか食事できません。マジです。でも残された島民と炭鉱関係者の為に毎日頑張っておられるようです。微笑ましいです。

長崎市 池島

メニューは800円のトルコライスから700円のカツカレーにオムカレー、650円のちゃんぽん、皿うどん、600円でチャーハンや唐揚げ弁当、550円で親子丼、最安値で400円のうどんから麺類揚げ物類中心にガッツリ頂ける長崎らしい大衆食堂となっている。近くで遊んでた子供に長崎弁で絡まれながら、目の前のちゃんぽんを啜った。旨い。しかしこの過疎の島で子供に会えるとはレアだ。

長崎市 池島

小売センターの中も案の定ガラガラで空きスペースを持て余していた。この日は「かあちゃんの店」一軒しか開いておらず、市場まるごと独占状態。

長崎市 池島

小売センターにはその名の通りの売店もあるんだけど毎日は営業していない。火曜と金曜は休みらしい。おまけに営業時間の短縮を告知する張り紙がシャッターに貼り付けられていた。さらに日曜日も休みになったらしい。そのうちこの店も無くなるかも知れない…

長崎市 池島

近くにある島でただ一軒の公衆浴場。これだけ人口減少が深刻な中で銭湯が現役なのは驚くべき事かも知れない。人が住んでる炭鉱住宅が風呂なし物件だからという理由か。

長崎市 池島

小売センターなどが立ち並ぶ一画から西側に行くと、だだっ広い校庭と校舎を抱える島唯一の教育機関、長崎市立池島小中学校の敷地が広がっている。池島炭鉱ピーク期だった頃には31学級、生徒数1287人のマンモス校だったのが、今では小学生3人と中学生4人だけ。全生徒たったの7人がこの広過ぎる学び舎で過ごしている。

レポートが膨大になりそうなので一旦この辺で区切る事にする。後半は廃墟と化した池島のアンダーグラウンドゾーンを色濃くお伝えしていくつもりだ。



九州最後の炭鉱・長崎市「池島」シリーズ

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新日本DEEP案内およびDEEP案内シリーズ管理人兼編集長。2007年「大阪DEEP案内」開設、2008年「東京DEEP案内」開設、2009年「日本DEEP案内」開設、2010年「世界DEEP案内」開設、2013年「新日本DEEP案内」開設。2017年6月15日に単行本「『東京DEEP案内』が選ぶ 首都圏住みたくない街」(駒草出版)を全国発売。首都圏を中心に飛ぶような売り上げを記録し増刷決定。
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