これぞバブルの遺産!北海道に君臨していた巨大レジャーランド「旧北の京・芦別」と北海道大観音 

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悪趣味な昭和のセンスが光る「ホテル三十三間堂」

大浴場やゲームコーナー、モノレール乗り場の残骸などを見たら次はホテル棟になっている「五重の塔」と「三十三間堂」を見に行く事にしよう。誰も人が居ない薄暗い廊下を通り抜けて行きます。不気味です。

大浴場の側から廊下を進んでいくと「ホテル三十三間堂」に繋がっている。一応宿泊施設として現役だったが(2011年夏現在)、やはり廊下は真っ暗でカメラもフラッシュを焚かなければ何が何だか分かりません。

京都の三十三間堂を模して作られたというホテル、壁や天井は金色と朱色の装飾で統一させていてゴージャス感が半端無い。昭和の人間の言う「豪華絢爛」の感覚とはまさにこんな光景を現したものであると言える。

宿泊客もまばらで人通りもない廊下に置かれた京人形が「ようこそ おこしやす」と言わんばかりに寂しく来客を迎えてくれる。やっぱり不気味なんですけど。

しばらく廊下を進むとエレベーターホール。やはりここも非常口マークや一部の非常灯を除いては常時消灯がデフォルトのようだ。そりゃ前会社は34億円もの負債を抱えて破綻していたものだから節電するのも致し方なしである。夕張夫妻ならぬ芦別夫妻。空知の春は遠い。

しかし目の前にはいきなり戦国武将達の豪勢な甲冑が整然と並べられていておったまげてしまう。合計12体。徳川家康だの豊臣秀吉だの伊達政宗だの織田信長だの武田信玄だの真田幸村だの有名どころの甲冑がレプリカではあるが自慢気に勢揃いしている。

戦国武将の甲冑が勢揃いの中、傍らにある椅子に座って大名の気分にでも浸ってみましょう。それぞれの武将の前に置かれたプレートを見ると、生まれた年の干支がそれぞれ十二支で揃っている。よく出来てるよなあ。

足元に置かれた木彫りのテーブルも何だか凄まじい。これも十二支の動物が一枚の木に全部彫り込まれているのね。この時代遅れのゴージャス感!他のホテルに果たして真似できるものか。

今時こんな木彫りの像などヤクザの家の玄関に飾っているものというイメージしかないんですが…もしくは場末のリサイクルショップの片隅に売られていたりね。やっぱり昭和と平成じゃ人の贅沢の感覚って全然違うよな。

ホテル棟は三十三間堂だけじゃなくて「五重の塔」もありますからね。さらに廊下を進んで行きましょう。バブルの勢いで派手にやりすぎただろここ…

長い長い渡り廊下の両側にはやはり干支をモチーフとした絵画がこれでもかと飾られている。やたら十二支にこだわってます。

干支の絵画や園内にある屋外庭園「十二支苑」を見ても分かるようにそれは北の京芦別の共通したテーマなのである。

以前からいつ潰れるか分からないと言われていた訳だが2008年の前会社破綻の時点でいよいよ「北の京・芦別」も閉鎖かという話になっていた。その後次々後継会社が変わっていったが、結局誰にやらせても体力が持たなかった…超巨大かつ前時代的なバブルの遺産を抱えて儲けを出そうとしても、そもそも商売の前提からして破綻している。

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新日本DEEP案内およびDEEP案内シリーズ管理人兼編集長。2007年「大阪DEEP案内」開設、2008年「東京DEEP案内」開設、2009年「日本DEEP案内」開設、2010年「世界DEEP案内」開設、2013年「新日本DEEP案内」開設。2017年6月15日に単行本「『東京DEEP案内』が選ぶ 首都圏住みたくない街」(駒草出版)を全国発売。首都圏を中心に飛ぶような売り上げを記録し増刷決定。
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