東北新幹線が通って東京から近くなった本州最北端の大都会「青森駅」の周辺を観光する

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再び青森駅から、今度は「駅前銀座」の向こう側の路地を歩き回る事にした。

青森駅の真ん前から港が広がっているという事もあり、駅の近くには巨大なほたて貝の看板まで置かれていて港町の風情を感じさせてくれる。青森ではほたて貝が海産物としてメジャーで、街中をよく見るとほたて貝のイラストが描かれた店があっちこっちにある。

駅から少し離れるだけで何の変哲もない住宅が現れたりする所が実に地方都市らしい。

駅の北東部は安方という地区が青森港沿いに東西に開けている。魚屋やアパート・マンションに混じって唐突に現れたのは、青森競輪場の前売サービスセンター。娯楽の少ない北東北ならではだろうか、朝早くから気合の入ったオッサン連中が群がっていた。

それに、安方地区に入ると街の各所に「霊波之光施設絶対反対」ののぼりを掲げる物々しい風景が見られる。霊波之光と言えば千葉県野田市に本拠を置く新興宗教の一派だが、日本各地へ地味に勢力拡大している。既に教団側は用地取得済だが、長らく反対運動に遭っていて建設の目処が立っていない様子。

しかし手前にはキリスト看板がこっそり貼りつけられているのが笑える。本州最北の市街地でも宗教戦争勃発かよ。

そんな街の宗教戦争は伏線だったのか否か、大通りの真正面にいきなり怪しげなピラミッドが現れるので一体なんだこりゃと驚いてしまう。宗教施設か何かと勘違いしてしまいそうになるが、違う。

青森県観光物産館「アスパム」の建物なのだ。

地上15階建て、青森のアルファベット頭文字「A」を象った珍建築は、宗教施設でも何でもなく、青森県の観光案内から土産物屋、津軽三味線の演奏会などのイベントまでが揃う。しかし知らずに見れば、ただの怪しい建築物だ。

ついでに13階は有料展望台になっているらしい。

アスパムの手前で青森ベイブリッジの下を潜り抜ける。この付近は青森市街地でも最も税の限りを尽くして開発されたエリアの一つであろう。あのベイブリッジも青森の「A」を象っている。地味に自己主張が激しい。

それにしてもアスパムの「ア」は青森として「スパム」はどこから来たのだろう。謎を抱えたまま「アスパム」の建物内に潜入してみることにする。

中に入ると巨大なねぶたの写真が飾られ、その両側には弘前城の桜と、空と牧草地と寒立馬の尻屋崎の風景がある。どこをどう見ても青森全開。

津軽三味線の演奏会が行われる舞台も置かれている。当然だが、あくまで観光客向けの施設に徹している。

館内の片隅には、青森県民の冬の日常生活には書かれないオイルタンクを宣伝する、若き頃の吉幾三の姿がある。青森は金木町が生んだスーパースターであり、貴重な青森の観光資源。最近じゃニコ動界隈で「IKZO」などと呼ばれ再ブレイク中。

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新日本DEEP案内およびDEEP案内シリーズ管理人兼編集長。2007年「大阪DEEP案内」開設、2008年「東京DEEP案内」開設、2009年「日本DEEP案内」開設、2010年「世界DEEP案内」開設、2013年「新日本DEEP案内」開設。2017年6月15日に単行本「『東京DEEP案内』が選ぶ 首都圏住みたくない街」(駒草出版)を全国発売。首都圏を中心に飛ぶような売り上げを記録し増刷決定。
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