高知が誇る唯一無二のセルフビルド建築「沢田マンション」に泊まってきた 

<1ページ目を読む

所謂アート系な若い人達の人気を集めている感じがするのだが一方で古くからの住民も多い。当初は家主である沢田夫妻の意向で、母子家庭などの事情がある低収入の住宅困窮世帯への救済のために優先的に入居させていたそうだ。このマンションを作り上げた沢田嘉農氏の現役時代には古いバス車両を買い取って入居者ぐるみで旅行に出かけたり様々なイベントも行なっていた。

それではそろそろ建物探訪していきましょう。一階部分は店舗になっていて主に若い店主が雑貨屋や飲食店を開けている。家賃も安く中心市街地にもそこそこ近いのかして開業を目指す方々には人気が高いようだ。

沢田マンションの敷地内には生前の沢田嘉農氏がコレクションしていた発動機の類が並べられている。子供の頃から建築にただならぬ関心を持ち始め尋常小学校卒業後は製材業に勤めだし独学でマンションの設計建築までやるようになった建築一筋の人生の宝物か。

沢田マンションには手づくりのエレベーター(というか建設現場のリフトみたいなの)があるのだが、その真下には隠し部屋まであるというカオス状態。軍艦マンションだの高知のサグラダ・ファミリアだの色々異名があるが「高知の九龍城砦」とも呼ばれている。そりゃそう呼びたくもなるわな。

エレベーターの下の隠し部屋は「多目的ホール」らしいです。現在は合気道教室とか若手住人のイベントホールなんぞに利用されているそうだ。エレベーターが一階に来ている時にはここから出られないのは言うまでもない。

そこから上を見上げると…エレベーターの底面が見える。これが降りてくる時には注意しないと潰されますね。どこが危険かひと目で分かるし、某死んどらー社みたいな事故は起きた事もないらしい。

傍らには地下のガレージへの入口まである。昔の設計なのでちょっと狭いんですが車は置けない事もない。では降りてみますか。

地下はなかなかの広さのガレージとなっている。奥は先程の多目的ホールと繋がっているようだ。入居者の自家用車がちょいちょい止まってますね。

しかし車を停めるのは結構難易度が高いようである。この通り軽自動車がギリギリ突っ込める道幅の区画もある。どうやって車から出るのよこれ。

案の定ガレージは狭いので奥が「回転場」になってました。ガレージに止めた車はここで切り返して出る事になるようだ。完全に「運転技術に自信のある人用」である。

主に2階から4階までにある沢田マンションの賃貸物件には実質的に「ベランダ」は存在せずそれは共用部分の廊下とを兼ねている。他の住人さんの洗濯物が干されている横を普通に行き来する事になるのだ。昔ながらの路地裏暮らしに近い感覚でしょうな。

共用廊下はそれこそ迷路になっていて何階のどこを歩いているのか自分でも分からなくなってくる。階数の概念はあまり持たない方が良いだろう。部屋番号も入居順でバラバラに付けられてるし。

特にこの辺とか意味不明過ぎて笑える。どこがどうなっているのかといった感じだが、個人プレイの集大成と言えども建物の造りだけはしっかりしているのは少し見れば理解できる。

階段の配置もよく分からない場所にあるので慣れないうちは自分の部屋に辿り着くのも困難であろう。

共用廊下の縁は創造主が植えたであろうアロエの葉っぱがたんまり伸びまくっている。アロエの葉は民間療法的な何かに使ってたんでしょうかね。

アロエの他にもサボテンとか多肉植物ばかりが目立ちます。どっちもその気になれば食えますからね。生活に困って腹が減ったら多肉植物でも食ってどうにか凌げそうな気がするね。

>3ページ目を読む


The following two tabs change content below.
新日本DEEP案内およびDEEP案内シリーズ管理人兼編集長。2007年「大阪DEEP案内」開設、2008年「東京DEEP案内」開設、2009年「日本DEEP案内」開設、2010年「世界DEEP案内」開設、2013年「新日本DEEP案内」開設。2017年6月15日に単行本「『東京DEEP案内』が選ぶ 首都圏住みたくない街」(駒草出版)を全国発売。首都圏を中心に飛ぶような売り上げを記録し増刷決定。

トップへ戻る
Copy Protected by Chetan's WP-Copyprotect.