【岡崎市】廃れた昭和のホテルが連なるミステリー街道「新箱根」を走る【蒲郡市】

愛知県岡崎市と豊川市との境を走る国道1号、本宿や赤坂といった東海道の宿場町があり勾配のある道を避けるように東海道本線の線路は岡崎から南下して蒲郡に迂回している。東名高速道路の渋滞名所である音羽蒲郡インター付近の国道1号は非常に交通量が多い。

この国道1号から分岐して蒲郡市方面に伸びる山道があり、そこは地元民の間では「新箱根」と呼ばれている。奥三河、遠州北部を横断する秘境酷道として一部のマニアに知られる国道473号の一部を成している道で、音羽蒲郡インターから有料道路を避けて蒲郡に抜けるケチなドライバーが使っていた道らしいが、やたらラブホテルが立ち並ぶ怪しい道でもあるのだ。

この「新箱根」の名称、現地の住所は岡崎市鉢地町であり正式な地名としてはどこにも記されておらずヒントとなるのが国道1号にある「新箱根入口」の交差点の名前だけ。峠越えした先の蒲郡市街の眺望がまるで箱根のようだからという事でその名がついているらしいが、愛知にある箱根だなんて酷くローカル過ぎる。

国道1号を逸れて新箱根と呼ばれる区間へ入ると当初は退屈な田舎の道でしかない訳だが峠へ近づけば近づく程怪しげなラブホテルが点在するトワイライトゾーンと化すらしい。しばらく楽しいドライブをエンジョイしましょうね。

そして1キロ程走った辺りの所で一軒目のラブホテルが見えてくるのである。川を跨ぐ橋の上からもその建物をバッチリ拝める事が出来よう。

しかも随分気合の入った城郭風の建物だったりするので笑える。名古屋城といい岡崎城といい犬山城といいお菓子の城といい、三英傑を生んだ愛知県人の城好きは異常なのだがラブホテルがお城風味になっているケースが殊更多い土地柄なのである。

そんなお城のホテルへの入口へはやはり新箱根のドライブロードから。なかなか風流な佇まいですね。

その名も「ホテル竹千代」と来たもんだ。やはり家康公ゆかりの岡崎だけの事はあって竹千代とは言うまでもなく家康の幼名。新箱根で天下統一の愛を育みましょうという魂胆ですかそうですか。

ホテル竹千代の敷地は典型的な郊外型で建物もこういう場所だけに場末感満載かと思ったがそれほどでもなくキレイ目に作られている。国道1号に最も近い場所にあり地元のカップルには一番人気のラブホらしいです。

しかし竹千代あたりは新箱根でも軽いジャブみたいなもんなのでさらに奥へ。厳密には「鉢地(はつち)峠道」という名称が付いているが、やはりこの呼び方もマイナー過ぎる。

国道1号新箱根入口から鉢地坂峠を経て蒲郡市に入るまでの区間にこのようなロードサイド型ラブホテルが十数軒点在していて異様なのだが、その半数以上が「廃墟」になっているのである。

そして山道も鉢地峠に近づくにつれて険しくより一層薄気味悪くなってくる。その道の随所に廃墟ないし現役のラブホテル、またはホテルの看板が現れる。さしずめここはラブホ峠か…

国道1号から2キロの地点でもう一軒現役のラブホテルが現れた。「ホテル加美家」と看板にある。サービスコース90分2000円からと価格の安さを売りにしているのだが新箱根にあるホテルは全て激安路線である。

先程のお城風ホテルとは違い随分簡素な造りになっているが基本的なスタイルは変わりがない。しかし高さ制限1.7メートルのガレージでセダン車を超える車高を持つ車には少し厳しい。

怪しい紫色の看板に「洋室」の文字。正月特別料金だったがそれでも宿泊5000円台。通常時の場合は宿泊3500円である。むしろ西成のドヤに2人で泊まるよりも安い。お値段異常である。

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新日本DEEP案内およびDEEP案内シリーズ管理人兼編集長。2007年「大阪DEEP案内」開設、2008年「東京DEEP案内」開設、2009年「日本DEEP案内」開設、2010年「世界DEEP案内」開設、2013年「新日本DEEP案内」開設。2017年6月15日に単行本「『東京DEEP案内』が選ぶ 首都圏住みたくない街」(駒草出版)を全国発売。首都圏を中心に飛ぶような売り上げを記録し増刷決定。
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