那覇で最も濃ゆいと思われる「栄町市場」と夜の社交街を眺める

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夜の帳が下りた頃に、再びゆいレールに乗って安里駅を降りる。夜の栄町界隈を眺めにやってきた。案の定寂れきった市場の風景は夜になるとさらに寂寥感を増して訪問者を出迎える。点々とアーケードに取りつけられた電灯の他は、時折店を開ける居酒屋の灯があるだけだ。

潰れたまま放置されているハンバーガー屋の店舗の看板が見える。長年地元民に親しまれていたらしいが経営者が高齢化のため、最近になって店を閉めたようだ。こういう店構えにありがちなお好み焼き屋とかじゃなくてハンバーガーというのが、なんとも沖縄らしい食文化だ。

アーケード上に掲げられ、反射した薄暗い電灯に映しだされる店舗の看板。おかずの店に美容室の「パーマ」の文字。その下は掠れて殆ど読めなくなっている。あまり意識して見ていなかったが、古びた市場の中にパチンコ屋の裏口が開いていた。

昔からやっている商店は軒並み店を畳んでシャッター通りと化している。この時間帯に市場を通りがかるのは居酒屋などに用事のある比較的若い世代の人間が多い。もしくは隣の栄町社交街に用事のある男どもか…

シャッター通りにせめてもの彩りを、かどうかは知らないがシャッターに絵が描かれた箇所もある。どことなくゆるい感じが漂う絵ばかりだ。何やら空き店舗らしき場所に街づくりNPO団体みたいな方々が集まってイベントっぽい事もやってるし、そういう流れになっているのか。

闇市上がりの戦後のドサクサ空間のど真ん中、昼間通りがかった居酒屋「栄町ボトルネック」が店を開けている。やっぱりこの時間に来ると雰囲気がいいね。

栄町市場の西口付近にも居酒屋が何軒も固まっている。どこの街を見ても居酒屋率の高さは半端ない。沖縄人はたいそう酒好きである。ゆいまーるの精神に模合の文化があるんだもの。居酒屋は生活とは切っても切れない関係にある。

この時間になると栄町市場だけでなくモノレール安里駅のあたりにも色々と酒場や山羊料理屋などが一斉に店を開ける。沖縄ではこの山羊料理屋が非常に多い。

山羊肉は臭みが強くワイルドだが精がつく食い物で、夜遊びの前には最適である。安里駅前には二軒の山羊料理屋が連なっている。隣のスーパーりうぼうの裏側一帯が、夜遊びスポットである栄町社交街。

ついでに沖縄そばスタンドまである充実っぷり。食べるものには困る事がない。

そしていよいよ栄町社交街の中の様子を見る事にする。基本的には飲み屋街なのだが一部は如何わしい店が残っているという話がある。

スーパーりうぼうの裏側がそうだと聞いていたが、見ての通り真っ暗。まさかここも真栄原社交街みたく壊滅させられたのか?!と思ったのだが、どっこい怪しげなスナックが所々口を開けて中からピンク色の照明を漏らしている。油断ならない。

ギラギラとネオンサインが轟く栄町社交街の夜。客引きがうるさい店の場合は往々にしてぼったくりスナックだったりする。注意が必要だ。


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新日本DEEP案内およびDEEP案内シリーズ管理人兼編集長。2007年「大阪DEEP案内」開設、2008年「東京DEEP案内」開設、2009年「日本DEEP案内」開設、2010年「世界DEEP案内」開設、2013年「新日本DEEP案内」開設。2017年6月15日に単行本「『東京DEEP案内』が選ぶ 首都圏住みたくない街」(駒草出版)を全国発売。首都圏を中心に飛ぶような売り上げを記録し増刷決定。
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