カブトガニの街・笠岡市「伏越遊郭跡」に来たらゴミ屋敷と化した妓楼を見つけた

岡山県

岡山県笠岡市にやってきた。この笠岡という街は岡山県にあるものの広島県福山市に隣接していて都市圏で言うとほぼ福山だったりするのだが、福山ばかりが気になってしまい笠岡の方はうっかり通り過ぎてしまっていた。

笠岡には伏越遊郭という遊郭跡があり、今ではかなり建物も取り壊されて廃屋化が進んでいるのだが、一度目にしておきたいと思っていた。まずは山陽本線の笠岡駅へ。福山駅から片道たったの14分。近い。

笠岡は「カブトガニの街」らしいです。駅前ロータリーにでかでか書かれている割にアピールの内容が地味やな…日本で唯一のカブトガニ自然繁殖地らしいです。タイやベトナムでは平然と食用にされているが神経毒もあって旨くもないしそもそも日本では保護動物なので、まあ食べませんよね。

そんな食べられるはずもない生物を全開アピールしまくっている笠岡な訳ですが我々が向かうのはカブトガニ博物館ではなく遊郭跡である。駅から右手に向かうと「駅前通り」という商店街があるので先に進みましょう。

途中でやたら自己主張の激しいお好み焼き屋なんかもあって気になるのだが、この日は日生港でカキオコを食う予定だったので素通り。そういえば笠岡ってシャコの名産地でシャコ丼やらシャコラーメンを出す店がある。シャコとカブトガニか…どっちもゲテモノだな…

駅から遊郭跡までの道は良い感じに鄙びた昭和の下町的な風情である。あんまり商売っ気もなさそうな古い飲食店がちらほら並んでいる。

レトロな洋風建築のパン屋が角に建つ路地に入るとそこが「東本町商店街」。笠岡では唯一のアーケード商店街となっている場所らしい。

パン屋の角からしばらく歩くと古びたアーケードに覆われた商店街が姿を現す。右手の建物が何やら凄い年季が入っていて存在感強いですよ。

重厚な蔵造りのお宅。駅前から遊郭跡までは戦前からの古い町並みがそのまま残っている。笠岡は小さい街だけどこの辺は結構見所が多いんですね。

アーケードに入ると商店街の中はすこぶる昭和の佇まい。わずか100メートルくらいしかないが食堂から何からひと通りこじんまり揃っている。

老舗の風格漂う大衆食堂いなりや。地元では創業100年を超える店らしいが時間が早かったのか定休日なのか、まだ開いてなかった。

年代物のカメラや映写機をショーケースに飾っている店舗。元は時計屋だったようだが現在は店を畳んだのか店名が黒く塗りつぶされている。

束の間のアーケード街を抜けて外へ。目指す遊郭跡はまだまだこの先にある。

商店街の出口から見るとなかなか乙な風景でございますな。東本町商店街は「えびす通り」の愛称があって入口上には恵比須様と鯛のイラストが飾られている。

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