金沢市の中心市街地「片町」にやってきた。折りしも冬のど真ん中に北陸旅行を決行した我々だが運悪く寒波の来襲を受け、昼夜を問わず金沢の街中も凄まじい猛吹雪だった。
金沢駅方面から百万石通りを南下すると片町交差点に至る。隣接する香林坊と併せて北陸地方最大の歓楽街としての地位を築いているだけあって、かなり都会っぽい。凄い大雪だけど。
今回は百万石通りの一本西側を走る裏通りを辿ってみる事にする。クラブやキャバクラなんぞが入る雑居ビルが密集していて、夜の街らしい風情が強い。
香林坊から犀川大橋の手前まで飲食街がだらだらと続いている。当然ながら昼間は通りがかる人の姿もなく静かな限りだ。っていうか雪が酷いから皆出歩かないだけか。
犀川大橋に近い側は割にフツーな感じの飲食店が多いので特に怪しい印象を受ける事がない。
路地を進むとT字路で飲食ビル「富士会館」とぶつかる。左に折れれば百万石通り、犀川大橋前。あまりネタになりそうな感じでもないので一旦片町交差点まで戻る。
続いて香林坊方面に続く路地に入る。右手にはオレンジ色の特徴ある飲食店ビル「銀河会館」が見える。この奥には片町新天地や中央味食街といったコアな横丁が点在していてDEEPなエリアだが、そっちはまた後で。
雑居ビルの1階には無料案内所。さっき間違えて石坂に行ってしまった訳だが、金沢で夜遊びするといったらまず思い浮かぶのが片町なのである。
のっけからニューハーフパブやらピンサロ店舗の看板が置かれているのが見える。30分8000円は東京の相場を知る人間から見ると高いけどこれは金沢価格なのだろうか。
向かい合う銀河会館ビルは3階建ての大規模飲食街。昼間は静まり返っているが夜は観光客やら地元民やらが集まって結構な賑わいを見せる。
そんな銀河会館の1階部分。「金沢の代表的美食街」と銘打ったアーチが掲げられていていかにもらしい雰囲気だ。
そこも居酒屋が並んでいるだけだが、やけに説教じみた立て看板がずらずら立て掛けられていて面白い。
「日本人は農耕民族 和と絆と助け合いだ」「小さな親切で大きな流れを」
「洗練されたクリアな味、辛口。アサヒスーパードライ」…(笑)
古風な看板をいくつもおっ立てては日本を憂うメッセージを発信する「やきとりの加賀太鼓」。客が来る度太鼓を鳴らすユニークなご主人(なぜか自主出版本まで出してる)がいるそうだ。
銀河会館ビルの斜向かいを見るとやけに格式の高そうな料亭がある。隅っこの方に小さく控えめに「北間楼」と名前が書かれている。文久年間創業で大方150年らしいので確かに格式が高いんだろうが…
一転して夜の片町へ…ドカ雪を被る「北間楼」の玄関。京都と同じだが金沢もこういう料亭がやたら多い。ガチな金持ちしか出入りしなさそうなお店ですね。さっさと退散させていただきます。
銀河会館前もこの通りドカ雪が容赦ない。