鹿児島新港前、本土最南端のコリアンバラック集落「鹿児島市城南町」を歩く 

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PCデポ鹿児島店裏手の集落内部を探索する。案の定高齢化が進んでいるらしく路駐してあるクルマも枯葉マークの軽自動車ばかり。生活感も乏しい路地の風景を眺めていると陰鬱な気分になってくる。

こんな場所だから野良猫までやさぐれてしまうのだろうか、喧嘩の末に怪我をしたのか肩の辺りの肉が大きくえぐれてしまっている黒猫が居た。

みすぼらしいトタン張りの家屋の数々はどれも古臭い。恐らく昭和30年代あたりに建てられた家が多いだろう。空き家になった家はやはり解体されて行く運命にあるようだが、更地にされているのは城南通りに近い一画だけでそれ以外の廃屋は基本的に放置プレイである。

しかし全くもって廃墟化していると言えばそうでもないらしい。二階の窓からゴミ袋を大量に置きまくっている家屋あり。捨てに行くのが面倒なのか。

既に主を失った平屋建て民家が2軒並んでいる。後には住む人間も居ないらしく荒れるに任せているようだ。

すぐ東側には鹿児島新港の岸壁や荷役業者の事務所、反対側にはPCデポの店舗や国道225号で遮られていて、この場所に住宅地がぽつんと取り残された格好となっている訳だ。本来なら住宅地に適した場所ではないはず。

家の中には物干し台を置くスペースがないらしく、民家の前の路上に物干し台が置かれている。しかしどの家を見ても洗濯物が干されている様子はない。桜島の灰が降るとそもそも洗濯物も干せないし、部屋干し率が高そうですな。

オンボロ民家が乱立する住宅地の中央を走る路地に足を踏み入れてみた。クルマも通れない道幅に生活感たっぷりの路地裏風景が残っている。やはり並んでいる家はどれも古臭く、物干し台や洗濯機の他、自転車が多数置かれている。

さっきの朝鮮会館の辺りは廃屋だらけで既にオワコン状態のようだが、こちら中央部分の路地だけは人が住んでいる家がまだまだ多い。この風景も十年先には無くなっているかも知れないが…

継ぎ接ぎトタン張りの家々はやはりDIYな感じがする。窓の配置とか見ていても明らかに変なんだもん。どの部分で家を支えているのかとても気になります。

何故か意味もなく使わなくなった冷蔵庫が玄関の前に置きっぱなしになっていたりするのだが物置代わりに使ってるんでしょうか。

古びた木製のバルコニーは今にも崩れ落ちそうだ。それ以前にこの家にも人が住んでいる様子が無い。

どう見ても廃屋にしか見えない家でも表札を掲げてポストに郵便物が入っていたりする。平成の世も25年となった現在日本国内でこのような家に人が住んでいるという事にある意味感心する。

しかし好き勝手に増築したりあれこれ家人の判断のままに家をいじくり回せるのはある意味楽しそうでもある。桜島の灰は厄介だが雪国みたいに凍死する恐れも無いし毎朝雪降ろししたりする必要もないので、老い先短い人生の終の棲家としては案外何とかなる場所かも知れない。

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新日本DEEP案内およびDEEP案内シリーズ管理人兼編集長。2007年「大阪DEEP案内」開設、2008年「東京DEEP案内」開設、2009年「日本DEEP案内」開設、2010年「世界DEEP案内」開設、2013年「新日本DEEP案内」開設。2017年6月15日に単行本「『東京DEEP案内』が選ぶ 首都圏住みたくない街」(駒草出版)を全国発売。首都圏を中心に飛ぶような売り上げを記録し増刷決定。
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