【伊豆の国市】静岡屈指のアングラ温泉街「伊豆長岡温泉」の胡散臭い街並み

静岡県

静岡県伊豆地方は言うまでもなく温泉街だらけで首都圏の人々の保養地になっている訳であるが、数ある温泉地の中でもとびっきり胡散臭さを見せている所が「伊豆長岡温泉」である。平成の大合併で住所が「伊豆の国市」という間抜けた地名になっているが元は田方郡伊豆長岡町だ。

三島駅から修善寺に至る伊豆箱根鉄道駿豆線に乗って20分少々、最寄りの伊豆長岡駅から2キロ程の場所が伊豆長岡温泉の中心街となる。手前の古奈地区も温泉街だが、順天堂大静岡病院の先にある長岡地区の方が本丸。

我々取材班も全国各地の歓楽街温泉地を訪ねていて、いかにもなストリップ劇場やら風俗店などがセットになっている光景を見かけるが、この伊豆長岡温泉という場所は一見そのようなものは見当たらない。いたって地味である。

昼間訪れるとどこが怪しいのか今ひとつ理解出来ないはずだが、確かに目印となるような店がある。例えばセブンイレブン向かいにあるこの薬局、精力剤ばっかり売ってるし…分かりやすいのう。

しかしそれなりに温泉ホテルは充実しており一般の観光客も多数訪れる。老舗旅館の南山荘は川端康成や北原白秋が訪れた旅館としてあまりに有名で、それ単体でも訪れたい程の場所だが今回はそんな普通の観光をしに来た訳ではない。

この伊豆長岡温泉、実は裏でタイ人女性とお遊び出来る怪しいスナック街が多数存在する事で知られる。関東近県ではすっかり駆逐されてしまった泥臭い温泉地文化が今に生きる数少ない土地なのである。

特にセブンイレブン前から伊豆の国市役所方面に続く上り坂途中にある店は殆どその手の店だという事を聞いた。いやでも昼間は別になんてことないですよ。

それもスナックだらけというか普通の民家も半ば混じっているので温泉街特有の風情を求めれば幾分しょぼいかも知れん。修善寺も伊東も稲取も西伊豆もあるし温泉街には事欠かない地域だしな。ここに来る客はわざわざ伊豆長岡を選ぶ理由が温泉や旅情といったものとは他にあるはずだろう。

とは言っても普通に呑むだけの為に使っても全然構わない店ばかりというので、そもそもどの店がそうなのか白黒付け難い。だいたい飲み放題2500円とか3000円とかそんな事が店の表に書かれている。

ともかく盛り場としても微妙な感じがしなくもないが、パブやスナックはやたら多い。キャパシティも多いという事だろう。熱海もたいがいだと思ったけどこっちも結構キテますね。

昼間は人影もまばらな温泉街の盛り場だがこれが夜も更けてくるとあちこちに宿を取っている浴衣姿のオッサン軍団が街に繰り出し異様な光景を見せる。その様子が見たければ我々も宿を取って夜まで待つしかなかろう。

坂道の途中を左に折れるとそこにもスナック街の路地が。ここも住宅地化が進んでいる。温泉街としては寂れ気味なのかも知れんが…

そんな場所にある「パブ パタヤ」(笑)タイ丸出しですやん。伊豆長岡もそうだけど伊香保やら戸倉上山田やら湯田中やらこのへんの温泉地ってことごとくリトルタイランド化しつつある。場末の温泉地に外国人労働者は不可欠な時代なのだろうか。

目立つ店はそのくらいで、あとはしょぼくれたスナックが点々としているだけ。しかし建物はとても古めかしい。海外旅行とか言わなかった昔はもっともっと盛り場が凄かったのだろう。

他にももう商売辞めました的なオーラが漂う店舗がちらほら。「一路」の屋号が残っている。

その奥にはいやはや懐かしげな射的場の残骸がございました。メインストリートの方はまだいくつか現役の射的場が店を構えているのだが、こんな路地の奥まで客が来なくなったという事か。

このへんまで入ってしまうと殆ど廃墟探索モードである。タイ人の姉ちゃんどころか幽霊でも出そうなので来た道に戻る事にする。

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