青森県八戸市・朝市の街「陸奥湊」と鄙びた街並みを歩く (全3ページ)

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漁業の町である八戸は、やはり朝が早い。市内各所に朝市が催されていて街の目玉になっているのだ。市内中心部にある「~日町」の地名は朝市の文化を匂わせるものだし、八戸と朝市は切っても切れない関係にあるのだ。

八戸では「八食センター」が観光市場としてよく知られた所だが、地元民に混ざって素の漁師町の朝市を満喫しようと思うなら、やはり陸奥湊に行かなくてはならない。八食センターの業者も元はここ陸奥湊で商売をしていたというくらいだから、朝市の系譜としては大元にあたる。

早朝にJR八戸線陸奥湊駅前の道路に入ると、時間帯によっては車が通れないくらい両側には人と市場で埋め尽くされる。観光客もおらず、ましてや観光色というものは皆無。ひたすら地元民ばかりだ。

市場の活気に比例して道端の路上駐車も半端ない。まずは車を停める場所を探すのに苦労してしまう。

早朝から勢い余りまくりの陸奥湊朝市ではあるが、近年は八食センターに客が流れるなどして微妙に衰退傾向にあるとかなんとか。市場の看板を掲げる建物は多いが、その中には開店休業状態になっているような所も若干見受けられる。

JR陸奥湊駅前に来ると、イカを片手にえびす顔を見せつけるばあちゃん、もとい「イサバのカッチャ」像が鎮座している。カタカナで書いてあるので変な語感だが大して難しくはなく、魚屋(行商)の母ちゃん、という意味の方言なんだね。

しかしこのイサバのカッチャ、無駄に巨乳で笑える。

市場のそこかしこにでかい籠を背負ってほっかむりを頭に巻いたおばちゃんがいるはずだ。これが「イサバのカッチャ」。

青森では微妙に日の出が早いからというのもあるが、朝6時になると朝市の人手は最盛期を迎える。約200~300店舗あると言われる魚屋や商店ではそれぞれ店番が忙しなく動き回っている。

マジモンの採れたて鮮魚が容赦なく陳列されまくっている。値札を見ると、やはり東京の市場で見るよりは何割かは安い。さすが漁業の町は違う。

あとよく見かけるのが、やたらグロテスクな外観のホヤ貝がそのまんま店先に並べられている光景だ。ホヤ「貝」と言われてはいるものの、厳密には貝でもナマコでもなく、独自の進化を遂げた生き物なのだ。

関東や関西の人間からするとキモイだけなのだが、東北地方の沿岸部では非常によく食べられている。

他にも凄まじい量の魚介類が毎朝毎朝売りさばかれている。

東北地方に住んだらさぞかし魚三昧の暮らしが送れそうだが、東北からは「俺ら東京さ行ぐだ」と言わんばかりに毎年毎年人口が流出していて、各地の漁村では漁師の後継者不足に悩まされていると聞く。いつまでこの風景が見られるのだろう。

鮮魚の他にはイカや魚の干物がずらりと並べてあったり、野菜や花、弁当まで売られていたりと本当に多種多様。

しかしこれらの市場の店も、朝7時頃にはさっさと店じまいを始めてしまう。8時になると朝市も終了。早起きは三文の得と言うが、早起きしないと何も得られない恐れすらある。青森県人の朝はとにかく早いのだ。

朝市が行われる陸奥湊駅前のメインストリートに年季の入った旅館と食堂がある。右側の「大洋食堂」はテレビに出るような有名店で客足が絶えないが、市場の中であれこれテキトーに選んで食べるか、こういうちゃんとした食堂でしっかり食べるかは意見の分かれる所である。

一通りメインストリートを歩き終えたので、朝市で腹ごしらえをするべく「八戸市営魚菜小売市場」まで戻る事にした。

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新日本DEEP案内およびDEEP案内シリーズ管理人兼編集長。2007年「大阪DEEP案内」開設、2008年「東京DEEP案内」開設、2009年「日本DEEP案内」開設、2010年「世界DEEP案内」開設、2013年「新日本DEEP案内」開設。2017年6月15日に単行本「『東京DEEP案内』が選ぶ 首都圏住みたくない街」(駒草出版)を全国発売。首都圏を中心に飛ぶような売り上げを記録し増刷決定。
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