頭上から糞の危険にドキッ!ウミネコだらけの「蕪嶋神社」参拝記 (全3ページ)

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八戸の中心市街地を抜けて、鮫漁港という所までやってきた。

八戸は古くから港湾都市として栄えてきた街だが、とりわけ鮫漁港のあたりは八戸港の中心的存在として、巨大な屋根の「第一魚市場」などがあって、雰囲気は港町そのものだ。

鮫漁港から海側を眺めると北東北随一の港町を一望できるわけだが、その中で妙に見慣れない建築物がある。

「住金鉱業(株)」と書かれている構造物の先端から伸びる長城のような橋桁の先は、石灰鉱山である通称「八戸キャニオン」へと伸びている。石灰石を運び出す為のベルトコンベアーが延々と八戸港まで繋がっているのだ。

八戸港の歴史を感じさせる広大な鮫漁港だが、漁港の外れの方に行くと既に使われていない港湾倉庫の廃墟がそのまま放置されていたりして雰囲気はかなり殺伐としている。

魚市場の回りにあるバラック家屋の多くも廃屋と化した場所が非常に目立つ。

第一魚市場の辺りを外れて海沿いの道をどんどん進んで行く。

鮫漁港と言えば港町ばかりではなく、ウミネコ繁殖地として知られる蕪島がある。

島とは言っても陸続きになっている蕪島。戦時中に旧海軍が軍事施設を建設する為に埋立てて今の形になったそうで、それまでは本当に島だったのだ。島の頂上には蕪嶋神社がある。

蕪嶋神社は社伝によると広島の厳島神社から勧進したのが始まりだとされ、弁財天が祀られている。

ちなみに平成3(1991)年以前は厳島神社と称していたという。神社の名前が改められたのはわりと最近になってからだ。

蕪島は国内に約10ヶ所程あるというウミネコ繁殖地の一つであるが、その中でも人が気軽に訪れて間近でウミネコの営巣を観察できる場所としては、唯一の場所だそうだ。

5月始めに訪れたが、ちょうどこの時期は産卵・子育てのシーズンらしく、ウミネコの大群が山の斜面にびっしりと居座っていた。

最盛期には約3万羽のウミネコがこの小さな島に集結するという。島の周囲にはこれでもかというくらいにウミネコの糞が散乱しまくっていて地面が凄まじい事になっている。

神社入口横に置かれた「八戸小唄」の歌碑も容赦なく糞に塗れてしまっている。

昭和初期に鮫漁港の築港を祝って当時の市長が作ったという民謡だ。「唄に夜明けたかもめの港」とあるが、かもめというよりはウミネコの港だろうと。しかしウミネコもカモメの仲間である。

蕪島の手前から鮫漁港を一望出来る。沢山の漁船が係留されていて、常に磯の香りが強い。

蕪嶋神社入口正面にある「うみねこの家」は看板が適当にほったらかされている様子もあって、どう見ても営業している感じではなかった。

観光遊覧船の案内看板もあるが、日曜祝日11時~15時までの間は遊覧船が出ていて、船の上から蕪島のウミネコと戯れる事ができるようだ。

ともかく神社に参拝しようものならウミネコの糞をモロに浴びてしまう事を覚悟しなければならない。せめてもの気休めにと、神社の入口には「善意の傘」がちゃんと置かれている。有り難く使わせてもらおう。

鳥の糞にびびりながら参拝しなければならない神社も日本広しと言えどもここくらいしかないだろう。貸し傘を片手に、いざ蕪嶋神社へ。

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新日本DEEP案内およびDEEP案内シリーズ管理人兼編集長。2007年「大阪DEEP案内」開設、2008年「東京DEEP案内」開設、2009年「日本DEEP案内」開設、2010年「世界DEEP案内」開設、2013年「新日本DEEP案内」開設。2017年6月15日に単行本「『東京DEEP案内』が選ぶ 首都圏住みたくない街」(駒草出版)を全国発売。首都圏を中心に飛ぶような売り上げを記録し増刷決定。
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