山陰の商都・米子の盛り場「朝日町」のごちゃっとした街並み (1)

鳥取県と聞いてまず思い浮かぶのが砂丘くらいしかないだろうが、東西に細長い鳥取県は旧因幡国(県東部)と旧伯耆国(県中西部)に分かれており生活圏も全く違っている。で、米子市という街は県西部で一番の都会という事になっている。江戸時代から栄えた商都で「山陰の大阪」とも呼ばれたそうだがそんなの初めて聞いたぞ。

岡山方面から中国道と米子道をすっ飛ばして米子市の中心市街地へ。皆生温泉が本命だったのだが市街地の朝日町という場所が結構やれた街並みが残っていると聞いたのでそれを見る為に寄った次第。高島屋とかあってなかなか立派な街だと思ったけど、街を歩いている人が居ない…



「えるもーる」とか言うアーケード商店街を出て国道9号を跨いだ先が盛り場のはじまり。ここいらは住所で言うとまだ角盤町なのだが、早速古ぼけた長屋のスナック街が現れる。

壁一面に煉瓦と兵士のレリーフが施された粋なデザインのバー。古ぼけた建物に溶け込んで独特の雰囲気を放っていた。

銃を構えた兵士のレリーフを過ぎた先の所を左に折れるとそこが米子の盛り場朝日町の入口となる。斜めに傾いたアーチといいその先の車一方通行の路地といい、なかなかこの辺もボロさが出ていて良い。

あまりに老朽化してしまい看板が傾いているどころか一部崩落してしまっている「朝日町通商店街」のアーチ。「楽しい散歩道」と言いたかったのだろうか、看板が落ちてきそうなのはあんまり楽しそうじゃないんですが看板付け替える気はないのかこれ。

恐る恐るアーチを潜って路地に入り込むとこの光景。なかなか凄いね。鳥取県って砂丘しかないと思ってたのに。いや、ここは砂漠のオアシスなのだ。なお、ここで言う砂漠というのは人口過小地帯という意味の「砂漠」だと無理矢理こじつけている。

そして相変わらずボロ具合が凄まじい飲食店バラックがあちこちに残っている。崩落寸前のアーチ看板に負けず劣らずの店構え。廃墟か現役か一見判断しづらい。

米子の中心市街地の寂れっぷりを見てため息をつく前にひとまず朝日町に来ればこれだけスナックや居酒屋やら一応ながらに密集しているので安心出来るはずだ。

それでも廃墟化したスナック店舗もあるにはあるんですけどね。店の前に不法投棄はダメダメですね。灯油を入れるポリタンクまで置いてある始末。これはひどい。

当然ながら盛り場という手前、アレな店もちょいちょい見受けられる訳である。でもそれがメインという訳でもなさそう。どちらかというとその方面は皆生温泉の方がキテますよね。

ドサクサ紛れにどう見ても大陸系な健康エステ屋さんまでありますよ。こんな山陰の地方都市にまで出没するとは…オニイサンマッサージ系の店アルネ。

山陰屈指のスナック密集地である米子市朝日町だが遊郭は別に花園町(灘町遊郭)という場所があって、そっち方面はあまり関係がなかったらしい。せいぜい赤線地帯くらいでしょうかね。

盛り場の夜を彩るこんな大きなスナックビルも路地に佇む。夜の街だけど朝日町とはなんたる矛盾。昼でもヨルダン、夜でも阿佐ヶ谷みたいだな。

そんなビルの片隅には…猫さんが一匹。古今東西、盛り場の路地裏には猫がいるもの。ただ朝日町の猫は縄張り争いが激しいのか知らんが顔やあちこち怪我をしていたり汚れが激しかったりと非常にやさぐれ感が出ている。

そうこうしているうちに路地のあちこちに猫が集まりだした。ここは田代島かよ。さすがに人慣れしてはいないけどな。夜は人の天下となる盛り場もお天道様が出ているうちは猫の楽園となるのだ。

どういう血統配合でこうなったのだ。茶色と黒で顔面ハーフ状態の猫だ。こういう場所で見かける物悲しい表情の猫は時折街娼や遊女の生まれ変わりだろうかと思う事がある。

朝日町を歩いていて10匹以上の野良猫に出くわした。これだけ猫が多い盛り場はあまり他にはない。

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新日本DEEP案内およびDEEP案内シリーズ管理人兼編集長。2007年「大阪DEEP案内」開設、2008年「東京DEEP案内」開設、2009年「日本DEEP案内」開設、2010年「世界DEEP案内」開設、2013年「新日本DEEP案内」開設。2017年6月15日に単行本「『東京DEEP案内』が選ぶ 首都圏住みたくない街」(駒草出版)を全国発売。首都圏を中心に飛ぶような売り上げを記録し増刷決定。
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