「日本一影の薄い県」「餃子とヤンキーの街」「方言がマジつぶやきシロー」などと散々ネタにされる北関東の地方都市・栃木県宇都宮市にやってまいりました。上野駅からJR宇都宮線に乗ってチンタラ2時間ほどボケーッとしていると、栃木の首都の玄関口である宇都宮駅に到着。
宇都宮駅は市街地から2キロほど外れた場所にあるためか、駅前のペデストリアンデッキに降り立つとガラーンとした印象が強い。早速聞こえてくる街角の人の話に耳を傾けると、のっぺりとアクセントのない独特の「栃木弁」が聞こえてくる。同じ関東でもここは異国のようだ。
駅前から西へ伸びる大通りは宇都宮のメインストリート。約2キロ先の県庁や東武宇都宮駅やオリオン通りなどがある中心市街地へはこの道をひたすらゴー・ストレート。歩いて行けなくもないが30分程度掛かるので、地元民に紛れてバスで行く事になる。
駅前にはヨドバシカメラとかもあるしそこそこ都会だなあと思いつつも隣の雑居ビルがまるごとサラ金タワーになっている辺りが地方都市の悲哀を感じさせてくれる。
駅前の大通りを挟んだ反対側の雑居ビルも見事にサラ金タワーになっていた。なんとも微妙な佇まいの駅前風景だが、宇都宮はそもそも観光都市ではないので、致し方なしといった所か。
あまり人通りも多くない宇都宮駅のペデストリアンデッキで唯一存在感を露にしているのが台座の上に上がって素っ裸で歓喜しまくる人々。大人も子供も男女も紛れてるけどみんなスッポンポン。これが躍動する栃木県民の姿か。住めば愉快だ宇都宮(笑)
それにしてもアレの造りまで無駄にリアル過ぎる銅像にのっけから笑わされた。大丈夫なのか宇都宮。
そんなフルチン銅像の真後ろに餃子人間もとい「スタミナ健太君」がトレードマークの「宇都宮餃子館」の店舗が早速現れた。宇都宮が餃子の街として行政ぐるみで街おこしを始めてから相当の年月が経った。今では宇都宮市街地の至る所に餃子専門店や、この健太君の姿を見かける。ようこそ餃子の街へ。
別に宇都宮餃子館だけが餃子専門店という訳ではないのだが、宇都宮駅周辺に限っては「スタミナ健太君」一人勝ちの状態。西口東口、それと駅構内に8ヶ所も店がある。くどすぎる(笑)
ペデストリアンデッキの下に降りると、バスロータリーのど真ん中にぽつんと一つだけ変な物体が佇んでいるのが見える。
それは宇都宮の新名物として駅前に君臨する「餃子像」。地元宇都宮の大谷石で作られた、「餃子の皮を被ったヴィーナス像」をモチーフにした間抜けな石像である。15年以上も前のテレビ番組のタイアップ企画で司会・山田邦子の発案で作られたものだ。
以前は東口にあったものが再開発に伴ない西口の今の場所に移転したのだが、工事業者のうっかりミスで餃子像を落としてしまい真っ二つに割れてしまったというエピソードがある。テレビニュースにも報じられた餃子像の姿もこれまた間抜けっぽくて笑える。
その後は業者が弁償して無事修復を終え復活。引き続き間抜けな姿を披露している。
夜ともなれば餃子専門店とパチンコ屋のネオンが交互に輝くというカオスな光景が見られるのが宇都宮駅西口。そこは北関東のリトルアジア。
駅前の路地に入るとあからさまにピンクっぽいソッチ系の店の看板が上がっている。イエローキャブ。誰とでも寝る日本人女の蔑称ですね。わかります。家田荘子著の同名のルポタージュがきっかけでこの言葉がそういう意味として広まったんですね。
ただこの建物、取り壊し予定みたいで解体予定につき立入禁止などと書かれた張り紙が貼られていた。
駅前から伸びる大通りに沿って、中心市街地方面に歩いて行く事にしよう…と思ったが、まだ東口の様子を見ていなかったのでまずはそっちへ向かう事にした。
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