名鉄尾張瀬戸駅前の超レトロ空間「せと銀座通商店街」と「宮前地下街」

愛知県

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愛知県瀬戸市 尾張瀬戸

ウオズミ銀座薬局とみそかつレストサカエが個性的過ぎて思わず足が止まってしまったが引き続き「せと銀座通商店街」の探索を続ける。非常に昭和度数が高いアーケード街だが、特に飲食店関係は閉店したままの店舗が放置されている事が多く、なんだか寂しい。

愛知県瀬戸市 尾張瀬戸

ウオズミ銀座薬局の隣の閉店した喫茶店と思しきピザハウスとやらの建物の窓にべったりと昔の「瀬戸電」の写真や観光案内パンフレット等資料のコピーが貼り付けられている。路線図は戦前の昭和10(1935)年くらいのものだろうか、とてつもなく古いんですが、名古屋側の終点が栄じゃなくて「堀川駅」となっているのも昭和51(1976)年まで続いた「お堀電車」が存在した証。

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陶器の町として栄えた瀬戸の商店街…安物の中華製100均陶器に押されて窯業界隈も苦しそうな状況が続いて、それで地元経済が沈めば次第に商店街も寂れるものかと考えるのだが、それ以前にこのへんもモータリゼーションが著しい。どのみち寂れる宿命からは逃れられないのか。

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寂れてしまった末にどんどん建て替えられるような場所ではなく、空き店舗のまま放置されていて、結果古い街並みが保存されているという意味では、瀬戸市の商店街はかなりいい線を行っている。豆タイルびっしりのモダンな外観の「原田写真館」の建物が現れた。こりゃ渋いっすね!

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この原田写真館も昭和4(1929)年創業時の建物をそのまま残して、昭和末期に廃業した店らしい。現在は空き店舗となっていて、過去には商店街の主催で「昭和展」が開催されたりもしたそうだ。

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凄まじく年季の入った看板が気になる「立喰いさみ寿司」。ここも恐らく現役では無さそう。

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アーケードの屋根になっている波トタンがセピア色に変色していて昼間は商店街自体が物悲しい色に染まっている。この商店街だけが昭和のまま時を止めているが、すぐ目の前の瀬戸川沿いの中央通は道路の拡幅工事が進んで随分と空き地だらけの土地に変わっていた。

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紳士洋品店と婦人洋品店が仲良く二軒並んでいるが品揃えは軒並み中高年向けであり買い物客も老人しか居ない。やっぱり若い住民はイオンとかでお買い物ですか。愛知万博前に完成した東海環状自動車道が瀬戸市東部の山の中を南北にぶった切っているので、車があれば他所にも出やすくなったというのもある。

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天井の照明のこんなデザインといい、昭和感満載でたまらないのだが、実は銀座通のアーケードは2014年8月に新しいものへと架け替えられている。全国の寂れ商店街が維持費の捻出が難しい事を理由にアーケードを取っ払う動きがある中では珍しいケースかも知れん。

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我々が銀座通を訪問したのは2014年春のことで、古いアーケードが残った状態が見られたギリギリの時期だったようだ。今では少し様子が変わっているものと思われる。

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アーケードを外れた所のくそ狭い路地も、古くから栄えた街ならではのもの。

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だいたいこのようなややこしい路地の先に昔からやってます的な美容室があったりするのは全国どこでも似たような展開なのですが、それにしてもナイス過ぎる路地で、村西とおる監督じゃなくても「ナイスですね」と言いたくなるくらいナイスだ。

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振り返ると路地の隙間にあるトタン葺きの小屋みたいな建物には「Coffee 喫茶らん」と書かれた看板が残されていた。こんな路地裏の喫茶店なんてどんな世界が広がっていたのだろう。もうさすがに店は現役じゃなさそうだけど。

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そんなこんなで「せと銀座通商店街」の東端へ。入口の「お買物は銀座通り商店街」の看板も昭和感が凄い。

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