名鉄尾張瀬戸駅前の超レトロ空間「せと銀座通商店街」と「宮前地下街」

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愛知県瀬戸市 尾張瀬戸

「せと銀座通商店街」のアーケードを東へ抜けると、目の前に開ける光景がこれ。深川神社の門前にあり、やっぱり寂れた感じがするのは相変わらずだが、横一列にずらーっと店が立ち並ぶ様子が独特。

愛知県瀬戸市 尾張瀬戸

その名も「宮前地下街」。なぜ地下でもないのに地下街なのか?という疑問はとりあえず置いといて、この商店街と銀座通を合わせた一帯は瀬戸の産土神、西暦771年創建という歴史ある深川神社の門前町でもあるのだ。

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近くの歩道橋の上からこの宮前地下街と深川神社の参道を見るとこの通りだ。この「ザ・門前町」的な佇まいは素晴らしい。それにしても、宮前地下街側の建物がバラック気味でかなり香ばしい。

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なんで地上におもっきり出てるのに「宮前地下街」なのかという疑問は、東に隣接する宮前公園側からこの商店街を見るとなんとなく分かる。宮前公園側の土地の方が高く、宮前地下街の方が低い。だから地下街。ちょっと意味が違う気がしなくもないが、ともかくそういう名前なんだからしょうがない。

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宮前公園は見ての通りの児童公園で、いささか殺風景ながらも申し訳程度の遊具や砂場があり、孔雀などが飼育された鳥舎などが併設されている。

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で、宮前地下街が気になるので店舗構成を確認してみる。場末感ただならない気配だが、まだまだ現役営業中の店も多い。パーマ屋に居酒屋に喫茶店にとどれも店の佇まいが全然今どきではないのが良い。

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酒場の軒先の張り紙には「今週の瀬戸弁」。たぁげ、いのっちぎり。「たぁげ」は「たわけ」なんでしょうが、「いのっちぎり」の意味は一体何?と思って調べたら「思いっきり」だそうです。名古屋弁よりもかなりくだけた印象がします。

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この宮前地下街だが、幸いにも昭和26(1951)年12月15日施行の「瀬戸市宮前地下街使用条例」という文書がネット上で読めた。ここに「市道の強制疎開により営業場所を失った者」という一文があるので、恐らく戦後のドサクサで出来た屋台を立ち退かせ、その移転先としてここに店を構えたのが今に続いているのではなかろうかと。

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キッツイ肉体労働である窯元労働者のスタミナ源として瀬戸市にうなぎ屋が多いのは、隣の多治見市あたりとも共通しているが、この地下街にある「うなぎ田代」は超有名店。昼間からモクモクと鰻を焼く煙が充満している。この鰻屋と、瀬戸名物の焼きそば「大福屋」「福助」の二軒が土着のソウルフードとして庶民に親しまれていたが、二軒ある焼きそば屋のうち「福助」はかなり前に閉店して現在は大福屋だけになっている。

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宮前地下街の商店が途切れた部分。「桁下2M40注意」と書かれた橋桁が上の宮前公園側に架かっていて、まるで鉄道の廃線のような見た目に思わず反応しそうになるが、ただの橋桁でしかないんでしょうかね。

愛知県瀬戸市 尾張瀬戸

その真下には宮前地下街利用者向けの公衆便所があり漏れなく小汚過ぎて素晴らしい。モダンなデザインの丸窓が特徴的だが、このアングルだと小用の最中にトイレの外を歩く人と目が合ってしまいそうで恥ずかしい。

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宮前地下街の夜の様子。人通りもなくひたすら物静かな焼物の町の夜…やっぱり盛り場的なものはかなり廃れているようで、名鉄瀬戸線で栄にでも出なければダメですかねえ…

愛知県瀬戸市 尾張瀬戸

今回見て回ったのは銀座通商店街と宮前地下街だけではない。この先にある「末広商店街」の付近もかなりイケてる街並みなので併せて紹介したいと思うのだが、ボリュームありすぎなので次の機会に回します。


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新日本DEEP案内およびDEEP案内シリーズ管理人兼編集長。2007年「大阪DEEP案内」開設、2008年「東京DEEP案内」開設、2009年「日本DEEP案内」開設、2010年「世界DEEP案内」開設、2013年「新日本DEEP案内」開設。2017年6月15日に単行本「『東京DEEP案内』が選ぶ 首都圏住みたくない街」(駒草出版)を全国発売。首都圏を中心に飛ぶような売り上げを記録し増刷決定。
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