沖縄戦争遺跡巡り・ひめゆりの塔

沖縄本島南部の戦跡巡りをしている中で必ずと言っていいほど立ち寄る場所、むしろベタな沖縄観光の定番コースにまでなってしまっている感のある「ひめゆりの塔」にも、ひとまず足を運ぶ事にした。
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那覇から糸満市街地を抜けて戦跡巡りのメインルートとなる国道331号沿いに進むと糸満市伊原という場所を通る。このへんが「ひめゆりの塔」がある観光ゾーン。やや退屈気味な郊外の国道沿いの風景がいきなり土産物屋だらけになってしまう。


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周囲の土産物屋はどの店舗も広々とした駐車場を構えている。これまで大勢の観光客を受け入れてきたのだろう。沖縄戦の惨禍を踏まえて戦跡巡りに訪れたはいいが、現地は思いの外あっけらかんとしている。
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ひめゆりの塔の入口付近には献花販売店がある。年老いたおばあが一人で店番をやっている訳だがいかにもな観光客は献花など買っていく事もないので割に暇そうだ。
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このひめゆりの塔というのは沖縄陸軍病院第三外科があった地下壕の跡に建つ慰霊碑である。ここの名前ばかりが戦跡として有名になっているが、実際には南風原の陸軍病院壕や糸数アブチラガマなど地下壕や慰霊碑は無数に存在している。
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ひめゆりの塔は慰霊碑の除幕が1946年と早く、その後同名の映画が上映されるなどして知名度が高まった結果、このような観光地めいた空間になってしまった。慰霊碑の真下には地下壕がポッカリ口を開けていた。中に入る事は出来ない。
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周囲には沖縄戦殉職医療人の碑など、慰霊碑がいくつも置かれている。さらに少し離れた場所にも慰霊碑や地下壕の跡が沢山あるが、観光客が殺到するのはこの場所だけ。沖縄戦の悲劇を世に伝えた反面、ひめゆりの塔だけが有名になってしまい他の学徒隊や慰霊碑の存在に目が行かなくなるなど、功罪もあり。
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慰霊碑に隣接して建つ「ひめゆり平和祈念資料館」。ここでひめゆり学徒隊や沖縄戦についての資料や証言などが見聞出来る。内部には第三外科が入っていた地下壕が原寸大で再現されたジオラマもある。
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一通り平和祈念資料館を見てから再度付近の土産物屋だらけの光景を見る。国道の向かいにはヤレた風情の「総合民芸センター」の建物。なんともトロピカルなTシャツやらが売られた民芸品店が並び、暇そうな店員が観光客に手招きしている。
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我々が車を停めた土産物屋の外観。国際通りにあるベタな土産物屋と何ら変わらないテンションの劣化ドンキホーテっぷりに笑ってしまう。ひめゆりの塔は観光気分で訪れる場所なのだろうか。とりあえず駐車場は無料と言いながら店内で買い物させるようにレジで引換券をもらって下さいと誘導される。
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間抜けなキャラクターの置物があるフードコートが土産物屋に隣接されている。時間が早かったせいか誰も客がいない。
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そしてここにも巨乳のホルスタインの顔ハメ看板「おっぱソフト」が君臨。沖縄の観光地ではたいがい見かけるなこれ。
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結局この土産物屋でお下品丸出しの「ちんこすこう」を大人買いして行った訳だが…
悲惨な沖縄戦の歴史の語り部となるはずの土地は、何ともお気楽な観光スポットと化していたのであった。これも良くも悪くも沖縄県民のテーゲー気質だろうか。お客さん来てくれるならいいさー、なんくるないさー。

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新日本DEEP案内およびDEEP案内シリーズ管理人兼編集長。2007年「大阪DEEP案内」開設、2008年「東京DEEP案内」開設、2009年「日本DEEP案内」開設、2010年「世界DEEP案内」開設、2013年「新日本DEEP案内」開設。2017年6月15日に単行本「『東京DEEP案内』が選ぶ 首都圏住みたくない街」(駒草出版)を全国発売。首都圏を中心に飛ぶような売り上げを記録し増刷決定。
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