中村遊郭へ続く道…名古屋駅徒歩圏内なのに激寂れで渋すぎる商店街「駅西銀座」を歩こう

愛知県名古屋市は、東京、大阪に次ぐ日本第三の都市とされる街。その玄関口である名古屋駅は、その東側ばかりが発展して、反対側の「駅西」「新幹線口」とも呼ばれる太閤通口側は、怪しげな店やドヤ街がひしめく暗黒街となっていて「駅裏」という言葉を用いるのにこれ以上ない程の迫力がある。

名古屋市 中村

この名古屋駅太閤通口から正面の道をまっすぐ1キロ少々西に進むとあの「中村遊郭」があり、そこへ至る道に「駅西銀座」と呼ばれる古びた商店街が存在する。東京吉原で言うところの千束通り、大阪飛田で言う所のジャンジャン横丁とか飛田本通商店街みたいな「遊郭目当ての客」を当て込んだ商店街という位置付けだったのかも知れないが、名古屋駅から徒歩5分でこの場末感はあんまりであり、我々の大好物だ。

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名古屋駅太閤通口の怪しげな繁華街「椿町」を抜けて、椿神社やあかひげ薬局がある「椿神社前」交差点のすぐ西側から「駅西銀座商店街」が始まる。ここから400メートル先にある「則武本通3」交差点までの区間が商店街。しかもかなりやれた佇まい。なんだここは…

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戦後かよと思わせるレトロな食堂もあるかと思いきや、いかにも親父の溜まり場になりそうなホルモン屋、串カツ屋、ラーメン屋といった男臭いラインナップの飲食店群。特に「丸勝」は串カツと暖簾が掛かっているが、名古屋のソウルフードであるどて煮も食えたりする。色々と糞味噌でガチな土地柄だ。

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このへんの地名は中村区則武、竹橋町に跨っている。かつて駅裏にあった笹島ドヤ街の生活圏でもある。中村遊郭が現役だった頃はここいらも遊客の男どもの姿でいっぱいだったのだろうか…大阪のジャンジャン横丁みたいな盛り場があったのかと想像するのだが、それにしても寂れっぷりが容赦無い。笹島のドヤ街もオワコン状態だし、どこか寂しい街並みだわな。

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ふと、店舗が潰れて空き地の駐車場になった区画が目に入った。物凄い構造のコンクリート建築が隣に建っているのが見える。何かの店の残骸なのだろうが、場所が場所だけに赤線地帯的な趣きを感じてしまう。

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関東でよく見かけるような看板建築風味なファサードの3階建て店舗兼住宅。残念ながらこのへんはシャッター街になっているが、建物の上に何か書いてあるので、ハイ注目。

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「ウバ車」と「大人のおもちゃ」と書かれた店の看板が隣同士で並んでいるというこのカオスっぷり…「おもちゃ屋」も廃業してしまい、ネパール・インド料理店が入居しているようなのだが、住宅街に平然と特殊な風呂屋があるような名古屋という土地柄だけあって、この辺の住民もその手の店が乳母車屋の隣にあっても抵抗は無かったんでしょうか。

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駅西銀座には中途半端に歩道のアーケードが取り付けられていて、あちこち歯抜けになっていて「雨でも傘も差さずにお買い物」できないのだが、昔ながらの洋服屋とかが惰性で店を開けている程度で、買い物客もいるのかどうか怪しい状態です。

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中日ドラゴンズのドアラ君に見守られながら商店街を進んでいくと、凄まじい佇まいの飲食店の残骸を発見した。「純喫茶千成」だと…もはや廃墟同然のようだが、ちなみに大阪のジャンジャン横丁には「千成屋珈琲店」という有名な老舗純喫茶があって、そことは関係ないんですよね。まさか…なお、この近くに「千成通」という地名もあるが、場所が少し違う。

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廃墟化した純喫茶を見て落胆するのも間もなく、現役のレトロ喫茶がすぐ現れたりするのも名古屋という土地柄だ。喫茶店密度の高さは全国一。名古屋の喫茶店文化を侮ってはならないのだ。

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当方の勝手な想像で中村遊郭へ続く駅西銀座商店街を「名古屋版ジャンジャン横丁」と捉えているのだが、それは大阪のジャンジャン横丁が元々飛田新地の遊客を当て込んで栄えていた事を根拠にしているだけの事である。あちこちマンションも建ち始めていて、商店街としての風情は年々損なわれつつあるのが駅西銀座の現状だ。

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店舗が無くなり一般家屋と化した一画に、かつての店舗看板だけが残っているが、看板の名称が「新幹線駅前商店街」になっている…名古屋人にとって「新幹線」はどうも強いアイデンティティになっているようで、昔は駅裏に「ホテル新幹線」とかいうボロ怪しい宿なんかもあったが、だいぶ前に解体されましたね…将来リニアが名古屋に開通したら「リニア駅前商店街」とかになるのかやっぱり。

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