【長野市】昭和の絶滅危惧種!「ホテルプレジデント」スターウォーズの部屋

当取材班が束の間の長野旅行の間どこに宿を取ろうかという話で、まさかお上品に善光寺や戸隠あたりに泊まるはずもなく、かといって長野県最強のラブホテル「セリーヌ」に泊まるといってもそこは廃墟だし…と思っていた時に、旧鶴賀新地近くにあるヤバそうなホテルに目が行った。

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すっかり鄙びた夜の街、西鶴賀商店街と旧敦賀新地の境目あたりに建つ、夕闇に浮かび上がる「ホテルプレジデント」。この場末感たっぷりの外観で「大統領」だもんな。これはヤバそうだと直感で今夜の宿泊先に決めたのだ。

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いざ館内に潜入。いかにもな「昭和40年代のオールドファッションスタイル」という感じである。玄関で普通のラブホと同じ要領でパネルから空いた部屋を選択するが、鍵は受付で宿泊代金と引き換えに貰う事になる。

どうでもいいけどすぐ後から来た客が男二人でした。発展場にも使われているのでしょうか。

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部屋に入るなり、これもまたオールドスタイルな懐かしのエアシューター。どうやらブッ壊れたままになっているようで、全く使われている様子は無かった。料金は受付支払い済み。

高度経済成長、アポロ11号の月面着陸、大阪万博など華やかな時代に生まれたエアシューター、宇宙に飛び立つロケットよろしく、壁紙は見事な宇宙空間である。

1970年代のラブホテルブームに乗じて、エアシューターを完備したホテルが急増したと言われているが、見ての通りブッ壊れたまま放置された所が多く、現役で稼働しているホテルがあればそれは結構珍しい存在だ。

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で、部屋に入るとのっけからこれ。ベッドが宇宙船になっていたのだ。もうこの時点で腰が抜けてしまって使い物にならなくなりました。どうしてくれるんですか。全面ガラス張りで天井には宇宙空間という演出が古臭くてたまらない。

その名も「スターウォーズの部屋」である。凄くカッコイイ!

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部屋を良くみると、ガラス張りの壁面にも宇宙船や惑星のイラスト、それに「Star Wars」と間抜けな字体で書かれていたりとかなりブッ飛んでいる。

ラブホテルはただ事を致す目的のホテルというだけでなく、非日常空間を満喫する場所として大胆な部屋にすべきだ、と当時のデザイナー達が張り切っていた訳である。しかし70年代のセンスというだけで張り切り方がズレまくっていて、そのジェネレーションギャップが非常に面白い。

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しかもこの宇宙船ベッド、笑える事に電動式になっていて、前進・後退のボタンを押すとうるさい電動音とともにベッドが部屋の前後をじりじりと動くという間抜けな光景を拝む事も出来るのだ。しかも時速1キロにも満たず、ミツユビナマケモノ並みの超低速でノロノロ動くのだ。

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試しにベッドを後退させてみたら、床から部屋の配線とともにゴミや埃、さらに男汁と思しき謎の染みまで残っていて生々しく気持ち悪い宇宙空間なのである。それは紛れもなく長期間この部屋で繰り広げられてきた戦いによって生まれたスペースデブリ。

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いろんな意味で絶滅危惧種なこのホテルプレジデントの一室。貴方も信州旅行の際には是非ご利用してみてはいかがか。まあそれなりにこんなヤバイ所に泊まるとするなら人を選びそうだけどな。

<追記>ホテルプレジデントは2017年現在まだ営業しているようです。凄いな…


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新日本DEEP案内およびDEEP案内シリーズ管理人兼編集長。2007年「大阪DEEP案内」開設、2008年「東京DEEP案内」開設、2009年「日本DEEP案内」開設、2010年「世界DEEP案内」開設、2013年「新日本DEEP案内」開設。2017年6月15日に単行本「『東京DEEP案内』が選ぶ 首都圏住みたくない街」(駒草出版)を全国発売。首都圏を中心に飛ぶような売り上げを記録し増刷決定。
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