【長野市】昭和な面影残る「権堂アーケード商店街」と秋葉横丁を歩く(2010年)

善光寺参りばかりが知られる長野市において、中心市街地の繁華街と言えば「権堂」である。権堂はJR長野駅と善光寺の間にあり、最寄りに長野電鉄の駅もあるので一応電車で来る事も出来る。

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繁華街・権堂のメインストリートであるアーケード商店街を訪れた。とはいえ時間も遅かったので大体の店は閉まっている。長野を訪れる観光客の多くは善光寺が目的で、権堂は素通りなので、あまり観光地の匂いがせず、地元民向け商店街の趣きが強い。

長野県を代表する「権堂アーケード商店街」

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長野電鉄権堂駅を降りると目の前のイトーヨーカドー横、秋葉神社の前には権堂のシンボルと言われる巨大な勢獅子(きおいじし)の銅像が建っている。

地方都市の中心市街地が空洞化しているのは例に漏れず長野も同じなのだが、やはり中心市街地活性化対策に苦心しているようで、ここのイトーヨーカドーで買い物すると「お帰りきっぷ」と称して長野電鉄の170円乗車券が貰えるというサービスが行われているそうだ。

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昔は長野市内で最も賑わっていたと言われる商店街だが、明らかにシャッター街化が進んでいる。観光客だらけの善光寺周辺は賑やかでやたらオシャレな店が並んでいたりするのに比べると、どうも垢抜けない。

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権堂商店街の中を歩いていると、今度は古い映画館が姿を現す。長野松竹相生座の建物である。外観のレトロっぷりからも見て分かるが、明治時代から続く国内最古と言われる老舗映画館がこの土地に生き残っているのだ。

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明治25(1892)年に開かれた芝居小屋「千歳座」が前身、その後は映画館に転身して県内初の活動写真を上映、増改築も繰り返されてはいるが建物は現役そのまま(築120年近い)、映画館としては全国的にも珍しく一世紀以上の歴史を誇っているという地味に凄い場所なのだ。

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長野大通りを挟んで東側、鶴賀新地方面にもアーケード商店街が50メートル程続いているが、七夕祭りの時期だからか、アーケードには大量の七夕飾りが吊るされていて風情があるが、こっち側に来ると一気に歓楽街的要素が強くなる。

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派手な七夕飾りに負けず劣らずネオン看板がギラギラしまくりのスナックだらけのテナントビル。何やら怪しげなマッサージ屋までありますよ。

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東大安田講堂かと思わせるようなデザインの、やけに場違いな程威厳を保つレトロ建築がアーケード商店街に一軒だけそびえ立っている。玄関口には「老川外科医院」と書かれていた。…お医者さんなのか。(2017年現在、建物は解体され跡地は権堂イーストプラザという複合施設に変わっている)

昭和の盛り場感半端ない「秋葉横丁」

長野市の中心市街地、権堂アーケード商店街を外れると古い住宅地や飲食店がぎっしり詰まっている趣深い一画が隠れている。

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特に商店街東側、イトーヨーカドー西側の秋葉神社脇一帯に広がる秋葉横丁付近は細く曲がりくねった路地が迷路のように入り組んでいて雰囲気もなかなか怪しく面白かった。

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秋葉神社横から秋葉横丁に足を踏み入れる事にする。朝の早い時間に来たので当然店は開いていなかったが…

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秋葉神社側から横丁の路地に入る。地面には「これより秋葉横丁」の文字が刻まれている。

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路地に入った中程に現れるちょっと怪しげな看板を掲げる「夢のクラブ美女6号店」。どこからどう突っ込んでいいのやら分からない。本当に美女が現れるのかどうか分からないが魔女や老女なら現れそうな気配がする。

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そんな秋葉横丁の中だが、残念な事にかなり駐車場だらけの虫食い状態になってしまっていて空洞化の激しさを窺わせる。どうして地方都市は例外なくどの街を見てもこうなるのだろう。駐車場の向こうには古い民家に混じって「ホテルサンゴ礁」と看板が出ている建物もある。

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小料理屋に混じって、派手なピンク色の看板を掲げる「エスコートクラブ」と書かれた建物。昭和の古臭くドス黒い歓楽的要素が残っている。

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こういう場所だったら、やっぱり夜の方が賑やかだろうかと思った訳だが、夜に来てみても相変わらずしーんとしている。だが商店街からも見える秋葉横丁の入口は、路地裏マニアの我々取材班からすれば見た目にもかなりそそられる風景だ。

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秋葉横丁の路地裏は、個人経営の小さなスナックや小料理屋などがぽつぽつと並ぶ「夜の街」だが、騒がしさとは縁遠く大人の飲食街といった趣きが強い。店のネオン看板が無ければ真っ暗で何も見えないところが特徴。

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こういう場所だけにいわゆる「隠れ家的」な店と呼べそうなカフェやラーメン屋がひょっこり店を構えている。


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新日本DEEP案内およびDEEP案内シリーズ管理人兼編集長。2007年「大阪DEEP案内」開設、2008年「東京DEEP案内」開設、2009年「日本DEEP案内」開設、2010年「世界DEEP案内」開設、2013年「新日本DEEP案内」開設。2017年6月15日に単行本「『東京DEEP案内』が選ぶ 首都圏住みたくない街」(駒草出版)を全国発売。首都圏を中心に飛ぶような売り上げを記録し増刷決定。
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