うるま市石川社交街 (1) リバーストーン通り

本島中部の沖縄市の北側に隣接して「うるま市」という自治体がある。聞き慣れないなあと思ったら近年の市町村合併で出来たらしく、具志川市、石川市、勝連町、与那城町の2市2町が合併して2005年に誕生した。勝連半島から海中道路で接続されている伊計島などの離島も市域に含まれているが、おおよそ存在感のない街が多い。
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そんなうるま市の北側に位置する旧石川市の中心市街地を通りがかった。沖縄本島でもっともくびれた場所に開けるくたびれた街が旧石川市。国道329号沿いはコザから名護など本島北部への交通の要衝として栄えた名残りがあるが、現在は沖縄自動車道も通っていて、さほど交通量の多い場所ではない。


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この旧石川市の白浜地区が「石川社交街」になっている。この付近の国道両側に社交街が広がっている訳だが、そのうちの一つが石川の地名にあやかってか「リバーストーン通り」という苦し紛れな愛称が付けられている。宮城県の石巻をロックンロールだと言った某老人もいるが、ここはリバーストーン通りだ。
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この石川社交街も戦後間近の頃はコザと同じく米兵向けの慰安施設が立ち並んでいた怪しげな飲み屋街だった。日本復帰前はAサイン地区として米兵を相手にする飲み屋ばかりだったが、現在は普通に地元民向けのしょぼくれたスナック街に転じている。
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今でもAサイン地区の名残りを残すかのように穴あきブロックのある沖縄らしいコンクリート製の古い飲み屋の建物がそこかしこに見る事が出来る。
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しかし一軒だけ火事に遭ったのか内部が丸焦げになったまま放置された建物があった。ああ悲惨。
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玄関付近は焼損が激しく見てのとおりの惨状を晒していた。玄関前のピンクの豆タイルが貼り付けられた丸い柱の存在が非常に趣深い。今となっては多分取り壊されたに違いない。
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社交街の路地は50メートル少々で金武湾に面した石川漁港側の車道に出た所で終わる。ここも石川だからと「リバーストーンヒル」というセンスのかけらもない名前の飲み屋ビルがある。
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石川漁港側からリバーストーン通りを見る。もうどこから見ても寂れまくりの煤けたスナック街でしかない。これでもAサインバーが並んでいた時代には以前米軍専用だった石川ビーチなどがあり沢山の米兵の飲んだくれで賑わっていたらしい。
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漁港前の車道沿いにもスナック街がだらだらと続いている。ここもかなり古めかしさを感じさせるスナックビルだ。芸術的センスの光るアーチが描かれた2階部分は住居のようだが1階部分にスナックの店舗が入居している。
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玄関周りにほのかに淫靡な臭いを残すスナックの店舗達。こうした店も今では完全に地元民向けであり、米兵の姿はどこにもない。
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スナックビルの壁に打ち込まれた沖縄県公安委員会許可のプレート。うっすら右のところに「カフエー」と書かれているのが見える。
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米兵の姿こそないものの、スナックビルの前にはかなり目立つ真っ赤な看板に英語で安全運転を促す文言が書かれていた。やっぱり米兵も飲酒運転が多いんですかね。
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すっかりしょぼくれた社交街には「東京」の名のスナックが一軒。沖縄から東京は遠いですね。東京の人間が沖縄という土地に幻想を抱くように、その逆のパターンもあるのだろう。だけど現実の風景は華やかで綺麗なものばかりではないのだ。
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向かい合う石川漁港。石川市漁業婦人直売店という、ちょっと気になる名称の店があったが朝早すぎたせいか閉まっていた。店の名前そのままに漁師の奥さん達がやってる食堂で、鮮魚や惣菜が割安で食べられます。(→詳細

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新日本DEEP案内およびDEEP案内シリーズ管理人兼編集長。2007年「大阪DEEP案内」開設、2008年「東京DEEP案内」開設、2009年「日本DEEP案内」開設、2010年「世界DEEP案内」開設、2013年「新日本DEEP案内」開設。2017年6月15日に単行本「『東京DEEP案内』が選ぶ 首都圏住みたくない街」(駒草出版)を全国発売。首都圏を中心に飛ぶような売り上げを記録し増刷決定。
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