米軍基地の街・宜野湾市普天間を歩く (2)

巨大な米軍基地に挟まれた街、宜野湾市普天間の繁華街を引き続き歩いていく事にしよう。
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スナックが密集する通称「ゴシャロ」などと呼ばれる社交街の一角。すずらん通りと万年通り(信金通り)が交わる辺り。おしなべて古臭い飲食店が多くフレッシュ感は皆無である。まあ夜の街に朝っぱらから訪れている訳だが。


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この交差点付近には赤線跡かカフェー街かと匂わせるような粋な作りの建物が多い。その昔はもっとギラギラした盛り場だったんだろうな。今では色気も糞もなく「もんじゃ焼」の店が入居している。
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あとは沖縄らしく精力の付く山羊料理屋の店舗もある。いか汁、うなぎ、山羊料理と料理のレパートリーがなんだか独特。隣の自販機も沖縄仕様で500ミリ飲料だらけでやっぱり独特。
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アメリカ統治時代の香りを漂わせる古いバーの名残りのような建物が多い。青い長屋に連なる2軒のバーを結ぶW型のライン。今どきのセンスじゃないよね。
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そこから万年通りに沿って歩いて行く。ここはなおさら古い街並みが目立つ。さしみとてんぷらを売る惣菜屋がある他はあまり商店が見当たらない。
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これでも昔は米軍基地キャンプフォスターの正面ゲートに程近い場所にあっただけに繁華街として物凄く賑わっていたそうだ。今では国道沿いに商業地活性化事業とやらで建設された「サンフティーマ」とかいうショッピングセンターがあるくらい。
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万年通りが信金通りという別名がある通り、通りに沿ってコザ信用金庫普天間支店の建物がデーンと建っている。旧バージョンヤ◯坊マ◯坊のパクリのような琉球民族衣装姿のマスコットキャラが印象的だが物凄く前時代的な臭いが漂う。
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コザ信金の向かいには伝統的琉球家屋の特徴を備えた、その名も「修繕屋」。家にまつわる工事一式やってます的な店舗。
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万年通りに入っても相変わらずスナックの店舗が多い。スナックうちなー。そのまんまである。
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万年通りの脇の路地にはまだまだスナック街が広がっている。
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だけどやっぱりどう見ても現役じゃなさそうな店が目立つ。沖縄の街は那覇だけが一極集中で発展している反面、すぐ郊外に出るとこんな感じの街が多い。
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そもそも街の至る所にこんな看板が建っている時点で普天間の厳しい現状がよそ者の我々にも窺い知れる。これで米軍基地がいなくなったら泣きっ面に蜂である。戦後の経済は良くも悪くも米軍基地に依存してきた訳で。
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「昔のにぎわいのある普天間の門前まちを復活させましょう」
そう書かれた看板があちらこちらに。身につまされる思いですなあ。
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そんなこんなで万年通りも200メートル足らずで終了。キャンプフォスター前を走る県道81号(でいご通り)から国道330号を結んでいる。
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寂れてどうにもならなさそうな場所だが、一軒だけやたら個性を放っている「三角食堂」の存在が気になる。見事なV字路上に鋭角に店舗を構える、その名の通りの大衆食堂だが、普天間における老舗店の一つ。
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もんのすごく年季が入って看板の錆が滴りまくっている三角食堂の玄関口は固く閉ざされていた。開店は「11時~11時30分」とややアバウト気味。訪れた時間が早すぎたのだ。素の沖縄家庭料理が割安で食べられる。
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三角食堂を出た所がちょうど国道が交わる五叉路になっていた。地元民にゴシャロと呼ばれるのはこの交差点の事らしい。ここから普天間の市街地が縦横無尽に広がっているのだが、生憎時間の都合で街を後にせざるを得なかった。この界隈はまた次の機会にじっくり回りたい。

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