普天間基地移転決定で揺れる「名護市辺野古」がプロ市民の海と化している件 (全2ページ)

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沖縄本島における長年の懸案事項だった米軍普天間基地の移転問題は第二次安倍政権の下、名護市辺野古への全面移設及び沖合埋め立てを仲井真沖縄県知事が承認し、基地移転へ本格的に舵を切る事になった。

名護市 辺野古

連日のニュースによって「辺野古」の地名は全国区のものとなった。「へのこ」は日本語の古語では男根を指すが、「漫湖」だって本土では女陰を指すし沖縄の言葉はやはり勝手が違う。話がおかしな方向に行きそうになったが、明らかになったのは日本国首相と沖縄県知事が米軍普天間基地の辺野古移設に合意したという事実だけだ。

名護市 辺野古

当取材班はこれまで辺野古には何度か訪れている。名護市街地が西海岸にあるのに対し、この辺野古地区は山原を超えた東海岸に位置しており生活圏は異なる。元々は国頭郡久志村に属していて、1970年に名護市に編入している。

既にこの土地は米軍基地キャンプ・シュワブのお膝元であり、基地運用開始の翌年、1957年から開発された「アップルタウン」(辺野古社交街)が米兵向けの歓楽街として特にベトナム戦争の時期などには栄えていたが、すっかり寂れて廃墟化し、レトロな飲食街の成れの果てが見られるブルース漂う街並みとなっている。

名護市 辺野古

2011年の沖縄取材で辺野古を訪問した時、アップルタウンには立ち寄ったのだが、辺野古漁港やそこに居座り続ける反対派のテント村などは見ずに帰ってしまっていた。だが2013年の取材ではしっかり現地まで行ってきた。社交街から外れて急な坂道を下った先に漁港があった。反対派が一つ覚えのように「ジュゴンの海」だとか言っている辺野古の海だが、生憎の天気も相まって海の色もくすんでいる。

名護市 辺野古

基地移転計画では滑走路用地を確保する為この辺野古漁港沖の海上160ヘクタールを埋め立てる計画になっていて、環境破壊が懸念されているのは周知の通りだが、既存のキャンプ・シュワブへ基地の機能を集約させる事もできる辺野古移設案が最も現実的で、他に有効な選択肢がないという事情がある。

名護市 辺野古

名護市の中心市街地から12キロ離れた辺野古地区の人口は約1800人。漁業従事者も多く、港は綺麗に整備されている。女優の黒木メイサの出身地でもあって、社交街の中にあるイタリアンレストランには彼女のサイン色紙やポスターも貼られていた。

名護市 辺野古

この辺野古漁港に隣り合って米軍基地キャンプ・シュワブの用地の境目となるフェンスがあり、反対派がこしらえたプレハブ小屋や農園やらテント村が点在している。沖縄国際大学敷地への米軍ヘリ墜落事故が発生した2004年からこの場所にやってきて居座り続けているという。

名護市 辺野古

「ヘリ基地反対協議会」の名称で活動している団体によって設置された案内板があるのでこれに従って辺野古漁港内を観察していく。プレハブ小屋から少し離れた漁港の横、海沿いの場所に「座り込みテント」と称された物件が設営されている。

名護市 辺野古

確かに、学校の運動会なんかで設営されるテントと同じものが2つ横並びになっているのが見える。あれが反対派の座り込みテントという事らしい。実際にこの日も反対派のメンバーが3人程常駐していた。辺野古区住民はこのメンバーには一切加わっておらず、ほぼ全員が本土からやってきた運動団体の連中だというのだ。

名護市 辺野古

運動団体のイデオロギーに地元マスコミ(琉球新報・沖縄タイムス)二紙が協調して「オスプレイ反対」「米軍基地辺野古移設反対」「普天間基地反対」が沖縄県民の総意であると錯覚させるような報道を続けている、そしてテント村自体も公有地を不法占拠していると保守派に非難され続けている。

名護市 辺野古

2012年には辺野古区住民から名護市長に「テント村の撤去」を求める署名が提出された事もある。イデオロギーの相違というよりも、むしろ平穏な生活をテント村の連中に阻害されている状態が続いているので感情的には単純に「邪魔だ、どけ」という事だろう。

名護市 辺野古

むしろ辺野古住民にとっては普天間基地の辺野古移設が決まって、再び基地の街として栄える事を歓迎すらしている向きもある。キャンプ・シュワブがある辺野古もキャンプ・ハンセンがある金武も、那覇からは遠く離れた辺境の街だが、米軍基地ができた事で歓楽街として勃興した歴史があり、共に貧しい戦後を経験しながら米軍基地を積極的に誘致した歴史的経緯がある。

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新日本DEEP案内およびDEEP案内シリーズ管理人兼編集長。2007年「大阪DEEP案内」開設、2008年「東京DEEP案内」開設、2009年「日本DEEP案内」開設、2010年「世界DEEP案内」開設、2013年「新日本DEEP案内」開設。2017年6月15日に単行本「『東京DEEP案内』が選ぶ 首都圏住みたくない街」(駒草出版)を全国発売。首都圏を中心に飛ぶような売り上げを記録し増刷決定。
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