戦争を経験した世代の館長が築き上げた孤高の軍事コレクション「那須戦争博物館」 (全3ページ)

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成金趣味の別荘が立ち並ぶリア充の巣窟、浮ついた別荘地のイメージが強い栃木県の那須町。皇族も訪れる那須御用邸にも程近い場所に、リゾート的な雰囲気とは無縁の物々しい施設が存在している。その名も「那須戦争博物館」。

ここは戦争博物館の名前の通り、戦時中に満蒙開拓団として満州に渡りシベリア抑留も経験した館長の栗林白岳氏が私財を投じて戦後に集めた軍事にまつわるあらゆるコレクションが結集する博物館である。

駐車場に車を停めると、屋外にもかなりの数の展示物がそのまま置かれていた。しかもそれがサイパン島に放置されていた戦車のボディだったりとかなりヤバイ。

説明書きを見ると平成18年にサイパンの海岸で拾ってきて日本に持って帰ったと書かれてある。サイパン島も平和ボケ日本人のリゾート地としてすっかり定着した場所だが、バンザイクリフやらエノラ・ゲイが核爆弾を搭載したテニアン島やら、戦跡がごろごろ存在する場所だ。

他にもゼロ戦のエンジンなども惜しげも無く展示されている。屋外なので錆び放題になっているのが気になるのだが、人知れず放置されるよりかは幾分かは良いだろう。

その隣のエンジン、説明書きには戦場に散ったあの山本五十六大将が載っていた飛行機のエンジンとある。

展示物の一つ一つが館長の執念が込められたかのごとき手書き看板で丁寧に解説されている。那須に来てチーズケーキ食って呑気に犬連れでカフェなんか行ってる場合じゃないぞ。

屋外展示だけでかなりの規模がある訳だが、当然これだけで終わるはずもない。屋内の展示を見ていかない事には済まないだろう。

ファッションか何かと勘違いして喚いてるネトウヨが言うのと、実際に戦地を潜り抜けて生き延びた人間が言うのとでは同じ言葉でもその重みは全く違う。戦後65年の日本は敗戦シンドロームのドサクサで散々舐め尽くされて来た訳だが、それも平和の代償だと言うのか。

さらにゼロ戦のエンジンの向かい側には馬が飼われている。ただの馬じゃない。軍馬として調教される種のもので、かなり巨大な身体を持つ。

「馬も兵器なり」。那須戦争博物館の中はいまだ1945年以前の世界である。

ちなみに館主の栗林白岳氏は80歳を過ぎた現在も毎年8月15日は東京九段の靖国神社へ軍服姿で参拝している。地元では那須与一や松尾芭蕉のコスプレをして交通安全運動に励んでいる姿で「世界超偉人伝説」にも出演済み。ネタ扱いかよ。

東京では靖国境内にある遊就館、広島では呉にある大和ミュージアムなどと、いわゆる極左プロ市民的な政治的バイアスの掛かっていない戦争関連の博物館がいくつかあるが、ここは全くの個人プレイでコレクションしたものを集めているので、俄然全く違った迫力がある。ウヨサヨ関係なく一度は見物に訪れるべき。

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新日本DEEP案内およびDEEP案内シリーズ管理人兼編集長。2007年「大阪DEEP案内」開設、2008年「東京DEEP案内」開設、2009年「日本DEEP案内」開設、2010年「世界DEEP案内」開設、2013年「新日本DEEP案内」開設。2017年6月15日に単行本「『東京DEEP案内』が選ぶ 首都圏住みたくない街」(駒草出版)を全国発売。首都圏を中心に飛ぶような売り上げを記録し増刷決定。
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