遊郭跡・鶴賀新地に続く道すがらの激寂れゾーン!長野市「西鶴賀商店街」を歩く

長野県

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権堂の商店街から鶴賀新地へのアクセス経路となる「西鶴賀商店街」は日が暮れると夜の街らしくスナックや居酒屋のネオンが灯るが、夜になっても人通りもあまり無く、寂れた感じは否めない。

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撫でるとご利益があるとされる善光寺の木像と同じ名前の「びんずる」という居酒屋が通りに面してある。むしろ居酒屋の赤ちょうちんが珍しく、眩しいくらいに思えてしまう。

ちなみに信州の居酒屋にはだいたいの店で蜂の子やいなご、ザザ虫などの昆虫がつまみのメニューに置いてある。この店にあったかどうかは確認してないけど。

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西鶴賀町界隈もかなり古い歓楽街で街路がぐちゃぐちゃになっているので、脇道にもびっしりとスナックや飲食店が隠れている。上山田温泉のようなピンクさはないにしろ、これはこれでそれなりに雰囲気が良い。

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脇道には飲食店に限らずソッチ系のお店の看板まで..この手の店舗の出店を厳しく制限している教育県長野でも権堂地区は県内有数の解放区。権堂アーケード商店街に近い側に行くとこうした店は沢山あるが、西鶴賀町辺りには殆ど存在しない。

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その他、どう見ても地元のオッサンオバハンしか来なさそうな年季入りまくりのモダンな軽食兼スナックの建物まで。タイムスリップ感激しいです。

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改めて日が昇っているうちの街並みに戻るが、やっぱり廃墟同然で放置された店もそれなりに多いのである。この付近は元から廃れ方が酷いが、近年では中心市街地に近い権堂アーケード商店街の方まで衰退が進んでいる。

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権堂通りに沿って並ぶ飲食街の建物も総じて古いままである。これらは鶴賀新地が現役だった頃から残っている街並みであろう。非常に雰囲気の良い通り道である。

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潰れた韓国料理店「釜山港」の脇から伸びる路地もすこぶる古臭く怪しげで素敵過ぎる。

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「釜山港」の左隣には潰れたコンビニの跡地と思しき家屋が残っている。閉まったままのシャッターを見ると明らかに「セブンイレブン」だという事が分かるが、なんとも凄まじく古いセブンイレブンである。

聞く所によると潰れたのはつい最近で、それまではセブンイレブン長野県第一号店舗だったという。

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戦後の赤線のカフェー建築を思い起こさせる、角にアールの掛かった床屋の建物のレトロ感がハンパない。その向かいの「キング堂」のトタン看板もヤバイ。

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キング堂のトタン看板は何度も塗り直されているのかして何が描かれているのか判断するのも難しい。かすかに筆の絵も見えるし、多分ここは文房具屋だったのかな?

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スナックばかりが入居する、この辺にしては珍しい3階建てのテナントビルも、店の看板がみんな古いままで全く新陳代謝が無い事を物語っている。

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西鶴賀商店街の西側にも、鶴賀新地と同じような不自然に幅の広い道路がわずかな区間伸びている。その突き当たりにある普済寺の前をうっかり通り過ぎてしまったが、鶴賀新地で死んだ遊女を弔う「娼妓死亡者供養塔」があるという話を後で聞いた。

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傍らには意味不明なマンションの廃墟。よく見ると「西鶴賀寮」と書かれているが、NTTの社員寮だったようである。全国的に閉鎖されつつある、いわゆる電電アパートの名残りか。これも遊郭と同じく昭和の残滓という事で。


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