米軍基地キャンプキンザーのお膝元・浦添市屋富祖の寂れた商店街

連日続行中の沖縄DEEP特集もようやく那覇市の外側へと街歩きの領域を広げていく事となる。沖縄本島もまた日本が東京に一極集中するように那覇市街に集中していて、那覇の外に出ると寂れた場末の繁華街が非常に目立つ。
那覇市中心部から5キロしか離れていない浦添市の屋富祖大通りは、米軍基地キャンプキンザーの正面ゲートが間近に控えている古い歓楽街となっている。
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キャンプキンザーの正面ゲートに面する国道58号から一歩東側に入った所が屋富祖大通りである。この界隈は米兵相手のAサインバーが建ち並んでいたらしく、屋富祖に白人街、隣接する城間に黒人街と住み分けがあったそうだ。
だが今訪れても微妙に寂れた感じの通りとなっている。商店街でもあるので、それなりに日用品を扱う個人商店も集まっているが、どこも開店休業状態か?と思える程人の姿がない。


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しかし通りの両側を見ると呑んだくれの溜まり場っぽいスナックやら飲食店がこれでもかと密集しているのは那覇市内の社交街のそれと全く変わらない。ましてやアメリカンな香りも無く、白人街や黒人街がどうというのは昔の話になりつつあるようだ。
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大通りに沿ってピンク色の外壁がいかにもな感じの飲食店ビルがある。昼間から一軒だけ店が開いていた。その玄関口からホステスの姉ちゃんが出入りするのが見られた。
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飲食店ビルに貼りつけられたホステス募集の広告。実はこのビルの真向かいもオンボロバラック状態の飲食店長屋だったのだが最近取り壊されたらしく駐車場に変わっていた。銘苅横丁という名前が付いているようだが、片方だけになった横丁というのは何とも寒々しい。
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その銘苅横丁の斜向かい、屋富祖大通りを挟んだ向こう側に飲食街がずずーっと奥へ伸びている。どうやらこの先が屋富祖社交街のメインコンテンツらしい。入口には山羊料理屋まであって沖縄らしさ全開。
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飲食街へ入る側の脇道はきつくカーブを描きながら上り坂を辿っていく。そこには煤けたコンクリートの飲食店ビル。芥川賞受賞作「豚の報い」(又吉栄喜原作)が映画化された時に浦添の飲食街に豚が乱入するという変なシーンの撮影が行われた場所、らしい。
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その坂道の途中から分岐するスナックだらけの横丁。当然ながら昼間はどの店も営業しておらず人の姿もない。さすがに豚が走り回っているという事もなかったが、迂闊に酔っ払いの吐いたゲロが入ったビニール袋を思いっきり踏みつけてしまった。これも「豚の報い」ですかね。
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かなりヤレた風情の飲食店ビル。特に2階部分は泥酔者には危険そうな建物に見える。相当古い基準で作られたビルだな。
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路地の奥に入れば入る程怪しさが増してくる。潰れたままのスナック、中途半端なアスファルト舗装…まさしく場末という表現がぴったりの場所だ。
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しまいには廃墟化した民家に空き地が並んでいたりガラクタが捨てられたままになった一画も…少し郊外に出るだけでも極端な寂れ具合である。
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スナック街の路地は坂道の分岐から50メートルもしないうちに終わってしまう。奥に入ると沖縄らしいコンクリート打ちっぱなしペンキ塗りっぱなしの平屋建てスナックが目立つ。
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先程の坂道まで戻ってそのまま道なりに行くと、そちら側にもスナック街が続いている。
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この界隈はどうもおでん屋が多い。南国沖縄でおでんなんて…と思う訳だが、沖縄のおでんは基本的にてびち(豚足)がメインで入っていたり具材が結構本土のものとは違っていて独自の進化を遂げている。
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浦添市屋富祖の地名表示。これで「やふそ」と読む感覚は本土の人間には馴染みづらい。しかし少し離れた所にある「勢理客(じっちゃく・せりきゃく)」なんてもっと読めない。
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この先は片側だけに飲食店ビルがあって半分住宅街となっている。やっぱり歓楽街としてはインパクトが薄い感じは否めない。古いには違いないんだけど。
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最後に2つの路地を結ぶように連なる黄色い外壁の飲食店ビルが一つあるだけで終了となる。どうも屋富祖のスナック街にはおでん屋が多い。
しかし夜にならなければ街の様子も分からないし、今回は都合が取れなかったので昼の街だけを見て終わりにした。

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新日本DEEP案内およびDEEP案内シリーズ管理人兼編集長。2007年「大阪DEEP案内」開設、2008年「東京DEEP案内」開設、2009年「日本DEEP案内」開設、2010年「世界DEEP案内」開設、2013年「新日本DEEP案内」開設。2017年6月15日に単行本「『東京DEEP案内』が選ぶ 首都圏住みたくない街」(駒草出版)を全国発売。首都圏を中心に飛ぶような売り上げを記録し増刷決定。
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