レトロ自販機が並ぶ激渋ドライブイン&ホテル「公楽園」の特別室に泊まってみた 

<1ページ目を読む

自販機の飯で適度に腹も満たされた所でゲームコーナーを見てみる事にしよう。パチンコとかスロットの台が並んでいるがゲーム機の筐体は自販機のそれとは違ってレトロ仕様にはなっておらず普通のゲーセンですねといった印象。

奥にずらずらアーケードゲーム機が置いてある。完全なオッサン仕様になっているのか殆どが麻雀ゲームばかりである。それ以外のジャンルもあるにはあるが圧倒的に数が少ない。

そして公楽園のゲームコーナーのうちかなりの面積を割いて置かれていたのがネットワーク対応「麻雀格闘倶楽部」の筐体。赤いランプがオヤジの闘争熱を煽るのか何か知らんがお客の半数以上はこのゲーム機にかじりついている。公楽園で一番の稼ぎ頭になっているようだ。

麻雀ばっかりでオッサン向けのゲームセンターかと残念がるお客様、公楽園にはUFOキャッチャーもございますよ。麻雀のルールとか知らないし、仕方ないのでこれで時間を潰しますか…

しかし肝心の景品が全部…とても言い様もなさそうな代物ばかり。全国津々浦々のゲームセンターにあるUFOキャッチャーの中でもこんな景品を置いている所なんか公楽園を除いて他に知らん。店の名前は公楽園だけど、女子供はすっこんでろ的ムードが凄い。ここは男の楽園なのだ。

濃密なタバコ臭とオッサン臭に負けとっとと退散、二階客室へ登る。宿泊手続きは階段の手前にあるフロントで料金を払って鍵を受け取る事になる。意外に土日は満室になるそうなので予約の電話は入れておいた方がいいみたい。

一階のゲームコーナーに負けず劣らずのヤレた風情漂う昭和のモーテルそのまんまな内装に郷愁を感じずには居られない。立体的に見えて目の錯覚を起こしそうな銀色の壁紙に惑わされながら今日泊まる事になる部屋の番号を探す。ここではない。それにしても和室洋室なら分かるが「公室」ってなんだよ。

一本道の廊下を歩くと中程にランプの付いている3号室の扉があった。やったね「特別室」だ。どこがどう特別なのか意味が分からんけど。

公楽園ホテル「特別室」の部屋の中は期待通りに恐ろしく時代錯誤なゴージャス感を漂わせるシャンデリアのぼんやりした光に照らされた昭和50年代のセンスを残す洋室であった。そして否応無くタバコ臭がきつい。

一階部分の独特なテンションを見た後だと少し不安が残っていたが部屋はちゃんとホテルらしい設備になっている。フロント直通の電話機も昭和仕様。今の時代に人様のお宅でこんな原始的な電話機を目にする機会はない。

部屋の壁に据付になっているタンスの中にタオルや浴衣の類も置かれている。こりゃ想像以上に「普通のホテル」してますよね。

和室の一部はトイレも和式だったりするのだが特別室のトイレは一応洋式便座が据え付けられております。全面黒タイル貼りなのも凄く昭和なセンスである。

そして一通り湯の出るシャワーと浴槽が備えてあるまともな浴室もあるっちゃある訳だ。これだけ揃って宿泊で2800円、休憩で1200円だから使わない手はないだろう。

浴槽の内側を見るとこれまで溜まりに溜まったお客様の痕跡だろうか、水垢が茶色く変色してびっしりこびりついている。伊達に開業35年以上を誇ってはいない老舗のモーテルです。

一眠りして清々しい朝を迎えた訳だが公楽園ホテルの窓を開けると越後平野の田園風景が目の前に広がるという素晴らしい経験が出来る。手前にスクラップ屋がありますけどね。

下がゲームセンターなので音がうるさくて眠れなかったらどうしようと思ったが意外に遮音性に優れていて全くそのような心配は杞憂に終わった。この終末的レトロホテルともお別れだ。

ホテル公楽園3号室(特別室)の部屋の鍵、古いホテルでよく見かけるスタンダードなタイプのやつですな。新潟へお出かけの際は寄り道ついでに国道116号沿いをドライブして公楽園に立ち寄ってみていかがでしょう。宿代の節約にもなるし。


The following two tabs change content below.
新日本DEEP案内およびDEEP案内シリーズ管理人兼編集長。2007年「大阪DEEP案内」開設、2008年「東京DEEP案内」開設、2009年「日本DEEP案内」開設、2010年「世界DEEP案内」開設、2013年「新日本DEEP案内」開設。2017年6月15日に単行本「『東京DEEP案内』が選ぶ 首都圏住みたくない街」(駒草出版)を全国発売。首都圏を中心に飛ぶような売り上げを記録し増刷決定。
トップへ戻る
Copy Protected by Chetan's WP-Copyprotect.