イサム・ノグチプロデュース、札幌市民の憩いの場。アートで巨大過ぎる「モエレ沼公園」

同じ日本でも「内地」住民がたまに北海道旅行にやってくると驚かされるのが「土地の使い方」がかなり違っている事で、以前訪れた超巨大霊園「真駒内滝野霊園」なんかも凄いのだが、そんな北海道はでっかいどうな光景を見られる場所としてもう一カ所行っておきたいところがあった。それが札幌市東区にある「モエレ沼公園」だ。

北海道 札幌市

札幌市の郊外、市街地の北東10キロの位置にあるモエレ沼公園、まあ、別に珍スポだとかいった類のものではない場所だが、とにかく面積がやたらと広い。188ヘクタールもあり、よくある「東京ドームに換算」してみると40個分の広さがあるので、端から端まで歩くのも躊躇うレベル。

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これだけスケールがでかいだけでもさすが北海道だなと思わせるのだが、どうもこの公園、全体がアートパークとして造成されており、公園の中にいきなりどでかい人工の山があったりと随分個性が際立っている。

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この公園は札幌市による水郷公園の建設計画が始まりで、昭和53(1978)年から着工がスタートし、元々あった自然の沼地をゴミ処理場としてゴミで埋め立てて、跡地を公園整備するにあたって、公園の設計を世界的に有名な彫刻家で造園家でもある日系アメリカ人のイサム・ノグチ氏(故人)に依頼したのだ。

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モエレ沼公園内で最も存在感のある、公園の南側にある人工の山「モエレ山」の上に登る事が出来る。標高62メートルもあるので、大阪の天保山あたりとは比べ物にならないスケールだ。この山は2004年に完成、言わば人工の平成新山みたいなもんですかね。

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やっぱりこれだけの容積の山を作るにあたって、ここがゴミ処分場だった事を考えると…などと野暮な想像が頭をよぎるが、徐々に山頂に近づくに連れて周囲360度一切遮る事もない絶景が視界に広がる。同じ公園の北側にはピラミッド型の人工山「プレイマウンテン」もある。

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モエレ沼公園からは札幌市街にも近いので、札幌駅やすすきの辺りのビル群なんかも余裕で見える。よくこれだけのものを作れたなあ。このモエレ山がゴミの山なのかどうかは知らないが、1990年にゴミの埋め立てが終わるまで、総量約270万トンのゴミが当地で処分されたという。

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山の上から公園の東側一帯を見下ろすとモエレ沼が公園の周りを取り囲んでいる様子が見える。半円形というか馬蹄型といった形状か。アイヌ語で「静かな(流れの遅い)川・沼」を意味する「モイレ・ペッ」が語源だとか何とか。

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公園の南側にはこれまたでかいピラミッド型の建造物があって「ガラスのピラミッド HIDAMARI」という名称の屋内施設で、中にイサム・ノグチ氏のギャラリーや貸しホールなんかが色々入っている。かなり贅を尽くした感が半端ないんですが、この公園の総事業費は約250億円との事です…ひえぇ。

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そんなガラスのピラミッド内「アトリウム」。無駄に広すぎて、たまたまだったのか他のお客が殆ど居なくて、こんなバブリーな空間を見たのは大阪の「なにわの海の時空館」(廃業)を見て以来の事だった。税金の無駄遣いだとか怒られなかったんすかね。

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モエレ沼公園の設計を担当したイサム・ノグチ氏は、この仕事を請けた昭和63(1988)年の年末に心不全で没した為、この公園の完成を見る事は無かった。

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ガラスのピラミッドの近くにはまたまた巨大な噴水が設置されていて「海の噴水」というそうですが、2005年にこの噴水が完成した事で、1995年の一部開園以来、10年越しの全面開園を迎えている。地元の子供も遠足で遊びにも来るし、物珍しさから来る観光客もちらほらいるようだ。

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海の噴水では4月下旬から10月中旬までの期間、一日数回、噴水ショープログラムが実施されていて、時間帯に応じてライトアップされるなどして、水が勢い良く噴き出しまくっていた。休憩がてらボケーっと見てたんですけど…

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我々が腰掛けていた場所のすぐ隣に鳩の死骸が足だけ生々しく残っているのを触りそうになって一瞬肝を冷やしましたよ。北の大地は弱肉強食、熊にやられたのか他の野生動物の仕業なのかナマポ貧民に食われたのか知りませんが、みんな過酷な環境に生きているのです。それも含めて、北海道クオリティ満載な公園でした。


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