【湖の名前です】沖縄県豊見城市「漫湖水鳥湿地センター」で漫湖をじっくり観察してきた

那覇市と豊見城市の境に広がるラムサール条約湿地「漫湖」をじっくり眺めるためにやってきた訳だが、那覇市側からある漫湖公園からだと湿地帯である漫湖の様子が茂みに隠れていたりしてよく見えないので、少し移動して豊見城側から眺めてみる事にした。

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本土からの旅行者はこの案内標識を見て笑ってしまうしかない訳だが、漫湖は漫湖なんだからしょうがない。英語にすると「Manko Wetland」なんですね。確かにいつも湿ってます。

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漫湖公園の対岸に渡るとそちら側には漫湖水鳥湿地センターの建物がある。ここから漫湖に生息する水鳥や豊富な生き物の生態を観察する事が出来る。

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建物の前にはラムサール条約登録湿地の標石がずっしり居座っている。ここが漫湖である事を示す何よりもの証拠だ。

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漫湖水鳥湿地センターは国の環境省が運営している施設で地元沖縄の小学生達も野生生物の生態観察のために訪れる。入場料も無料だし気軽に入れるのがいい事です。堂々のタダマンです。

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この施設をニヤニヤしながら眺めているのは恐らくみんな内地の人達である。ウチナーンチュにとっては漫湖はただの湖の名前でしかない訳ですから。

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しまいには漫湖協議会までいるのだから漫湖への熱心な愛情とみんなで漫湖を守りたい思いの強さが伝わる訳である。どのような協議内容なのか気になる所ではあるが我々はひとまず漫湖の観察がしたいのでさっさと漫湖水鳥湿地センターの中に入る。

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建物玄関脇には職員手書きの案内板が置かれていた。満潮時刻と日の出、日の入り時刻、それに漫湖で観察出来る野生生物の種類が書かれている。寄りどり見どり漫湖。もうウハウハでたまりませんな。

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漫湖水鳥湿地センターの2階からガラス越しに漫湖の様子が望遠レンズで見られる場所があるので、好き放題自由勝手に穴の開くまで漫湖を見てみよう。18歳未満でも見られる漫湖は日本中探してもここだけだ。

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館内には漫湖の歴史や概要が記された展示コーナーもあるので一読していこう。一体誰が「漫湖」という名前を付けたのか、最も気になる所だがそこには説明書きがある。琉球王国の時代だった17世紀にこの湖を訪れた支那の冊封使が「この湖は美しい、漫湖と名付けよう」と言ったかどうかは知らんがそういう経緯があったんだそうだ。

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もともと琉球も支那も「漫湖」が卑猥語だと言われる筋合いもない訳だが内地の人間が多く入り込んでくると地元の沖縄タイムスの投書欄にはバカ主婦からの「漫湖という名前は苦痛、変更できないか」と書かれた投書が掲載されたという間抜けな逸話がある。

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漫湖水鳥湿地センターの敷地奥からは漫湖の上に築かれたデッキに沿って間近に漫湖の観察が出来る。鬱蒼としたマングローブ林に囲まれて眺めはあまり良くないが、一番奥が高台となっている。

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デッキから下を見下ろすとぬめぬめと湿った漫湖の干潟が姿を見せる。時間帯や場所にもよるが沢山の生物が見られるのだ。この日はミナミトビハゼ(トントンミー)の姿がよく見られた。

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確かに那覇近郊にあるにしては豊か過ぎる自然環境に漫湖の素晴らしさを実感出来る事請け合いであろう。マングローブ林の隙間から干潟が広がっているのが見える。

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さらに高台に登ると眺めは思いの外良い。周辺にあまり高い建物もないからだが、那覇空港も近くにあるし、こう見えても思いっきり市街地のど真ん中にあるのが漫湖なのだ。

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マングローブ林の向こうから見えるでかい橋は那覇東バイパスのとよみ大橋。漫湖を取り巻くように那覇大橋、とよみ大橋、爬龍橋の3つが架かっていて、交通量も多い。

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人の背丈の高さを余裕で越えるマングローブ林の姿も圧巻。ラムサール条約湿地の漫湖はなかなかの剛毛であった。これからも大切に守って行かなくてはならない、みんなの漫湖です。

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くもじい、くもみが「これは漫湖じゃ」「湿地帯じゃ」と放送禁止用語を連発していたらしい。


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新日本DEEP案内およびDEEP案内シリーズ管理人兼編集長。2007年「大阪DEEP案内」開設、2008年「東京DEEP案内」開設、2009年「日本DEEP案内」開設、2010年「世界DEEP案内」開設、2013年「新日本DEEP案内」開設。2017年6月15日に単行本「『東京DEEP案内』が選ぶ 首都圏住みたくない街」(駒草出版)を全国発売。首都圏を中心に飛ぶような売り上げを記録し増刷決定。

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