佐世保市勝富町遊郭跡・昭和の末期的旅館「ホテル松竹」

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長崎県佐世保市にやってきた我々取材班。横須賀や呉と並ぶ軍港の町として明治時代から海軍の鎮守府が置かれて以降開かれた街である。今では「ジャパネットたかた」が佐世保を代表する企業だが(笑)

佐世保の勝富遊郭跡が見たかったついでに宿泊先も勝富にしておこうと思い、ホテル松竹という所が開いていたのでそこに予約を入れてやってきた。隣に「割烹旅館松竹荘」がありそこの系列で、当然ここも遊郭時代の転業旅館の一つである訳だが…



夜、この旅館にたどり着いた時に肝心のホテルは電灯全てが消灯されていて真っ暗でどう見ても「廃業してるじゃん」といった状態で、確かに宿泊予約は出来ているのに何故だとホテルに電話を入れてみた。すると別の場所からご主人が鍵を持ってやってきて、中に入る事が出来た。なんだここは…

車は玄関横のガレージに駐車すれば良いのだが、一部天井が剥がれて中の配管が剥き出しになってしまっている。これは準廃墟と言っても良いのではないか。

ホテル松竹の玄関を開けた途端、ふた世代程前の昭和の雰囲気に飲み込まれてしまった。悪趣味な赤絨毯と真正面から上の階へ伸びる回り階段…ここはまさに「連れ込み旅館」と呼べる佇まいの宿である。

5000円で釣りが来る割安な宿代を払い、宿のご主人に導かれ、恐る恐る回り階段を登って客室へ向かう。一体どこへ連れて行かれるのかといったテンションだ。

それにしても回り階段の中央吹き抜けに吊るされたバラの造花が絡みついた電灯がまた怪しさを倍増させている。昭和の連れ込み旅館ならではのドス黒いセンスがしっかり生きている。

踊り場の「3F」表記のレトロ具合も異常。泊まった部屋は2階だったのでこの上は相変わらず真っ暗なままなんですけどね。気分は既に「廃墟に泊まろう!」といった感じです。

ズレたゴージャス感を演出する宝石風の装飾も見逃せない。これもまた昭和の連れ込み旅館ならではのもの。現役時代にはどう使われていたのだろうね。

これがホテル松竹の客室。部屋の奥に据付型になっているベッドはよく見ると土台の上に布団が敷いてあるだけというオチ。気味の悪い壁の染みや古ぼけたカーテン、うっすら埃を被ったベッドサイド…廃クオリティ過ぎる…

ベッドサイドにはティッシュ箱一つと旧電電公社時代のうぐいす色のダイヤル式電話が設置されている。今時こんな電話使わんだろ。アナログだなあ。

そして冷蔵庫に至るまで昭和仕様である。三洋電機製である事は分かったが昭和何年製なのかまでは分からなかった。これでもバリバリ現役。昔の家電は一生ものだという事がよくわかります。

風呂のスイッチには手書きで「お風呂」と随分古風な字体で書かれていた。気になる浴室も一応見ておきましょうね。

浴室は総タイル貼りといういかにも昭和の連れ込み旅館的なデザインとなっております。しかし浴槽に水を張ろうといくら蛇口をひねって水を出してもずっと赤い水が出たまんまなんですけど。水道管腐ってるか屋上のタンクに死体でも入ってないかこれ。結局気持ち悪くて風呂には入らずじまいでした。

トイレは見た目にも明らかだが和風便器に介護用の洋式変換便座を被せただけのもの。足が弱った老人の住むアパートとかで見かけるやつだ。便所まで徹底的にくたびれてしまっている。便座のフタを開けると便器内には小林製薬的に言う所の「さぼったリング」が出来ていた。一ヶ月以上は前の客が来てなかったなこりゃ。

入口脇に設置された洗面台に置かれたプラスチックコップもいつの時代のものなのか。「三菱カラーテレビ ダイヤトロン110」だなんて書かれている。年代物の割にはあんまり使われてる形跡はなさそうだけど。

さっきの風呂の赤い水を目撃してから飲料水にただならぬ不安を感じた我々だが、廊下に出ると階段の前に電気ポットと電子レンジに加えて水入りペットボトルが置かれている。電気ポットを使う際はこのペットボトルの水を使えとある。恐らく飲み水もこれを使った方が良いのかも知れない。自販機もあるにはあるが電源が停止していた。

廊下には折りたたまれたエキストラベッドや座卓、古い漫画本が積まれていてまるで労働者の寄宿舎のような雰囲気がある。この日我々以外には宿泊客は居なかった。至って物静かで爆睡出来た訳だが、霊感の強い人には無理だなこれは。

という訳で普通に考えると末期的状態のホテルで楽天トラベルの口コミでも古い汚いと散々書かれているのだが、ご主人は至って親切な方だし施設のボロさが楽しめれば見ようによっては素晴らしい宿になるのではないでしょうか。佐世保旅行の際はホテル松竹へ是非どうぞ。

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新日本DEEP案内およびDEEP案内シリーズ管理人兼編集長。2007年「大阪DEEP案内」開設、2008年「東京DEEP案内」開設、2009年「日本DEEP案内」開設、2010年「世界DEEP案内」開設、2013年「新日本DEEP案内」開設。
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