本州最北端まで行くと何が有るのか…青森県大間町「大間崎」まで行ってきた

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電車の座席にしてもトイレにしても、人間、何かと端っこが好きな生き物である。だから旅行でも「最果て」とか「最北端」といった言葉には、何かしらの意味もないロマンを感じてしまう。それだけの為に、東京から遠路はるばる800キロ少々。本州最北端の街である青森県下北郡大間町、大間崎に辿り着くだけの目的でひたすら車を走らせた。

これが本州最北端の町、大間町の風景だ。沼地に渡り鳥、その向こうには雪国仕様の真平らな屋根の住宅が並ぶ。一般的には「大間のマグロ」で有名な、マグロ漁業で生計を立てる漁師が多い人口5900人の町だ。

最北端の地はいかにもな観光地になっている。我々のように本州最北端を目指す旅行者がはるばるやってくるということで、駐車場の前には焼マグロや生うになどを用意した屋台が並び、観光客を迎え入れるのだ。

ただ、その殆どがプレハブ小屋か軽自動車を改造したワゴン販売だ。さすが、本州の最果て仕様だけあって風景も違う。

他にも大間岬周辺には観光客向けの食堂が旅行者の胃袋の容量だけ結構な数が並んでいる。

東京のテレビや新聞で築地市場で初セリがあった事を伝えると、毎回「大間のマグロは1匹一千何百万円で競り落とされた」などと報じられる事で、大間の地名だけはよく知られている訳で。

長時間のドライブで途中でコンビニはおろか店の一軒もないという中で、その先にこれ見よがしに屋台が並んでいるんだから、こりゃ食べない訳にはいかないだろうと、早くも食欲に負けてしまう我々なのであった。

駐車場の前でほぐしたマグロの身や内臓の串焼きなんぞを焼きまくる屋台が非常に誘惑に満ちている。腹が減った。

焼きそばのパックにぎっしりと詰めた、ボイル焼きにしたマグロのほぐし身がひとパックで300円。これがヤバイくらいに旨い。肉にも似た食感で、何より脂身の旨みが違う。きっと家にあるシー◯キンの缶詰を焼いてもこの味は出ないだろう。

何かの拍子に大間崎まで行ったら一度は試しておいた方が良い。

ついでに生ウニも1個500円で食べられるので、食った。そもそもウニがこんな風に入っているなど都会の人間はなかなか想像出来たものではないだろう。プッチンプリンのプラスチックスプーンのようなもので一生懸命身を掬い出して食らう。ウニの身らしく、甘くて、磯の香りが強い。

マグロだけではなくタコ足も結構あちらこちらで目にする。だいたい足一本も200円か300円だかで焼きたてのものを食べられる。

ついでにタコの足も食っておくかと、ここぞとばかりに欲張る日本DEEP案内取材班。もはや街探索どころかただのグルメ案内と化してしまっている。どうもすみません。

駐車場から大間崎の最北端の碑まではおおよそこんな感じで屋台と土産物屋の集中砲火なので気が緩みっぱなしになってしまう。

特に最北端の碑の真正面にある土産物屋は「本州最北端の店」とわざわざ大書きしていて笑える。商売気全開な観光スポットだが、昔ながらの泥臭い旅行気分を味わうのにこれ以上ぴったりの場所はないだろう。

「こゝ本州最北端の地」の大きな石碑をバックに常に記念撮影を行う旅行者が後を絶たないので、なかなかタイミング良く写真が撮れない。

北緯41度33分・東経140度54分、東京より気温は10度以上も低い。おまけに津軽海峡からの強烈な海風で、ゴールデンウィーク中にも関わらずまるで冬のようだった。

最北端の碑と同じ場所に置かれている大間町の「まぐろ一本釣の町」石碑の前にも記念撮影にはしゃぐ観光客がいっぱい。

大間崎の先からは少し離れて野鳥の楽園となっている弁天島、その向こうに試される大地北海道の領土が見えるはずだが、生憎の天気で見る事はできず。

晴れた日は函館市街地がよく見えるそうだ。

本州最北端の地には展望台や観光案内所にもなっている「大間崎レストハウス」。その傍らにはNHK朝ドラ「私の青空」のロケ地だとわざわざ案内板が置かれていて実に田舎仕様。

大間崎から北海道函館市の汐首岬との間はわずか18キロ。その事もあって昔から本州北海道連絡橋(津軽海峡大橋)の構想があるらしい。土建大国の日本なら、もう少しタイミングが合えば東京湾アクアラインと同じように出来ていたかも知れないが、今のご時世ではちょっと現実的じゃないよな。

大間町は青森県にあるが、下北半島の外れで、陸路だと片道3時間半、140キロも離れた青森市内に出るよりも、津軽海峡フェリーでわずか20キロ、片道1時間半の函館市に出た方が全然早いのである。大間町の住民が大きな買い物に出るとなるとフェリーに乗って函館に行くというのだ。

しかしこのフェリーも一日二往復で、なおかつ廃止予定航路として存続が危ぶまれている。住民には死活問題と聞いた。

例に漏れず大間町も過疎化で人口が減少しまくっているとのことで、最果ての地目指してやってくる観光客とマグロ漁業が頼みの綱といった所だろうか。地方に来なければ分からない社会問題って色々ある。




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新日本DEEP案内およびDEEP案内シリーズ管理人兼編集長。2007年「大阪DEEP案内」開設、2008年「東京DEEP案内」開設、2009年「日本DEEP案内」開設、2010年「世界DEEP案内」開設、2013年「新日本DEEP案内」開設。2017年6月15日に単行本「『東京DEEP案内』が選ぶ 首都圏住みたくない街」(駒草出版)を全国発売。首都圏を中心に飛ぶような売り上げを記録し増刷決定。
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