尾道市「ひめじや」 – ペットボトル類に埋め尽くされた街の電波系酒屋

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坂の町、大林宣彦映画なんかでも有名な観光都市、広島県尾道市を訪れた時の事。何気なく通りがかった道すがらに凄まじい電波を放つ物件を目にして、当初の用事もすっぽり忘れて思わず立ち寄ってしまった。

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廃墟物件として有名な千光寺山上の尾道城にも程近い尾道市栗原東の住宅街。JR尾道駅から山側(山陽新幹線の新尾道駅がある側)に500メートル程行ったあたりの所で何やら物凄い佇まいの家屋を目にする事になる。

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建物の一階部分の壁を埋め尽くす大量のペットボトルやガラクタ類の数々。これはゴミ屋敷なのか?!と目を疑いそうになるが、よく観察してみるとゴミではなく意図的に飾られているものである事が解る。アートのつもりなのか、一体ここは何なのだろう…

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さらに道路を挟んだ向かいも同様にガラクタ類が一階部分の壁を占領しているという状況。アサヒビールのレトロな看板が示すようにこの物件、実は街の酒屋さん。「ひめじや」という屋号は初代の主人が兵庫県の姫路から引っ越してきてこの店を開業させた所から来ている。

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道の両側がどちらも酒屋の店舗になっていて、この一帯がまるごと「ひめじや」の主人のアトリエと化しているのだった。本業の酒屋の売り上げはどうなのか、部外者ながら心配になるのであるが、それにしても凄まじい光景である。

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あまつさえ店の前に設置されている自動販売機の周りまでも見事にペットボトルや空き缶だらけになっていた。そしてこれらのガラクタ類をPPバンドや針金などで器用に固定している。一個たりとも落下していない。褒めていいのかどうかわからんけど。

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ここまでやられると店の入口も判別が付きづらいのだが、最低限玄関口の周りだけは人が通れる隙間があるようだ。消防法とか色々うるさい昨今だが周辺は結構な住宅密集地だし、周りに何も言われないのだろうか。

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しかし惜しげも無く壁に吊るされたペットボトル自体もよくよく見れば色が付いているのではなく、色付きのPPバンドが包められてボトルの中に突っ込まれているだけだったりする。黄色に緑に青に、PPバンドのカラーバリエーションもなかなか豊富なのであります。

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ペットボトル類も、本体だけではなく蓋もきっちり有効活用されている。さらには空き缶や昔懐かしいカワイ肝油ドロップの缶までもがご主人のアート作品の小道具として用いられている。

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自販機も置いている事だし缶やペットボトルをアート作品として有効活用するのは理に適っているようだが、何故かぬいぐるみ類も多い。ご主人はディズニー好きなのかどうか定かではないが、やけにスティッチのぬいぐるみ率が高い気がする。意外にメルヘンなオヤジなんでしょうか。朝早かったし、主人には会えずじまいだったが。

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その他ぬいぐるみ類はPPバンドでまとめて緊縛状態に。結局雨曝しになってしまうし、ちょっと可哀想過ぎる気がしなくもない。淡嶋神社にでも行って供養してもらえよ…

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さらに建物の角を回って裏側まで行くとまだまだガラクタの山が壁にへばりついている。どう考えても使っているはずもないゴルフバッグや家具類の切れ端などが置いてある。何を表現したいのか、あまりにやる事が高度過ぎてちょっと理解できない。

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そんなガラクタの山にしか見えないアート作品の傍らには唐突に「継続は力なり」と書かれた紙が張り付いているのが見えた。しかし継続じゃなくて「経続」になっているというのがまた…その格言通りにやってみたらペットボトルまみれの家が出来てしまったという事か。確かに力強さだけが無駄に感じる事が出来る。

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何故このような事になったのか…実は今のご主人、本来画家志望だったそうで、店を引き継いでいる傍ら、こじらせたアート魂を発散させるかのごとく家の周りをデコレーションしまくっているのだという。かれこれ10年くらい前から始めたようで、作品はいまだ未完成といった所か。前の道も結構車通りも激しいし、何かの折で撤去されたり火事に遭わない事を祈るしかない。

ひめじや

営業時間 不明
広島県尾道市栗原東1-1-17

広島県尾道市栗原東1-1-17



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新日本DEEP案内およびDEEP案内シリーズ管理人兼編集長。2007年「大阪DEEP案内」開設、2008年「東京DEEP案内」開設、2009年「日本DEEP案内」開設、2010年「世界DEEP案内」開設、2013年「新日本DEEP案内」開設。2017年6月15日に単行本「『東京DEEP案内』が選ぶ 首都圏住みたくない街」(駒草出版)を全国発売。首都圏を中心に飛ぶような売り上げを記録し増刷決定。
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