あまりにボロボロな展示が悲壮感漂わせる本気の落人村!湯西川温泉「平家狩人村」

栃木県

<1ページ目を読む

日光市 湯西川温泉

鳥獣資料館には湯西川の山に生息する野生動物の剥製がこれでもかと並べられている。中でも絶滅危惧種のニホンカモシカの剥製(許可済みだそうです)だったりなかなかレアでアレなブツがお目に掛かれるのだが、まあなんというか剥製のオンパレードとしか言い様がありません。

日光市 湯西川温泉

800年間人里離れた山奥で人が生きていく為にはマタギになるしかない訳で、あらゆる野生動物と共存共栄しながら代々生き長らえていたのである。マタギのおやっさんのマネキン、苦労を刻んだような険しい表情がなかなか真に迫っておる。

日光市 湯西川温泉

猟銃を手に獲物を狙うポーズのマタギのおっさん。妙に顔の彫りが深いハンサムなマネキンである。ここに氷川◯よしさんが居たら「キャー、イケメェン(はぁと)」などと喜ばれるかも知れませんね。

日光市 湯西川温泉

「イタチ テンを取るワナ」との説明書きが記された捕獲用トラップとイタチさんの剥製達。このへんの剥製の元となった生体はいつ頃捕獲されたんでしょうね。

日光市 湯西川温泉

…というような事を想像しているともはやアニマルゾンビ状態に劣化しまくりのイタチさんの剥製も居て、なんともいたたまれない気持ちにさせてくれる。

日光市 湯西川温泉

「平家狩人村」もまた平家の里と同じように、湯西川で代々暮らした平家の落人の生活様式を再現展示している施設には変わりがないが、建物のみすぼらしさが特徴的で、さっきの平家の里のセレブっぷりは一体何だったのだろうと狐に摘まれた気持ちになる事請け合い。

日光市 湯西川温泉

ここでの暮らしを想像すると無人島で0円生活とかテレビ番組でやってるのが甘っちょろいレベルですよねまったく。鳥獣資料館から順番に「一番館」から「十五番館」まで順に番号が振られているので逆時計回りに集落を回って見て行きましょう。

日光市 湯西川温泉

次いで三番館の「解体小屋」に注目である。その名の通り、山で穫れた熊や鹿などの野生動物を解体するための小屋である。

日光市 湯西川温泉

中に入ると…いた。解体作業中のマタギの兄さんと腹を真っ二つに裂かれて臓物(模型だけど)を露わにさせられて仰向けに横たわっている熊さんが。

日光市 湯西川温泉

それだけではない。解体後の動物の骨もそこら中に積み置かれていてかなり異様な印象を受けるのである。ホラー映画のワンシーンのようですね。

日光市 湯西川温泉

さらに頭の骨まで置いてあるとなおさら場のリアルさに拍車が掛かる。まあ解体小屋ですからね。

日光市 湯西川温泉

さらに骨は天井からもぷらんぷらんとぶら下がっている。使えるものは全部使ってしまおうというマタギの生活の知恵なのだろう。これらの骨はどうやら本物っぽい。

日光市 湯西川温泉

骨や剥製ならまだ予定調和で済ませられるがこの場をさらに異様な空間に仕立て上げているのは謎のホルマリン漬けの野生動物の胎児達。これは何の為のホルマリン漬けなのだろうか…

日光市 湯西川温泉

よく夏休みとかで子供がカブトムシを入れてるようなプラスチック製飼育ケースの中にホルマリン漬けにされた動物の胎児が放置されているが、原型がもはや分からない。

日光市 湯西川温泉

しかし飼育ケースの蓋の上に額縁が載せられ、その中に写真が付け加えられていた。「昭和56年12月25日 捕獲した熊のはら子 90g」…30年以上前の熊の胎児のホルマリン漬けか…

日光市 湯西川温泉

他には、猟師達の憩いの部屋で捕った獲物を料理するための「山祭り小屋」とか生活感が溢れ出ていてなかなかいい感じですよ。囲炉裏もあるしね。

日光市 湯西川温泉

山祭り小屋の傍らには五右衛門風呂と雪隠。雪隠(せっちん)って今どきで言うところのトイレですね。

日光市 湯西川温泉

入口に目隠しで吊るされたボロよしずを退けると雪隠の内部が露わになる。穴が開いただけの不衛生なボットン便所のような感じだったのだろうが、そこまで再現されていないので、ここで用を足す事はできません。

>3ページ目を読む



タイトルとURLをコピーしました