財政破綻の街「夕張」を歩く 清水沢の商店街 (1)

夕張の市街地は本町や若菜などの中心市街地と清水沢、さらに南部、沼ノ沢、紅葉山とおおまかに5つのエリアに広範囲に散らばっているが、それらは全てかつての炭鉱を中心に別々に栄えてきた歴史がある。
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夕張市役所などがある中心市街地から南に5キロほど手前にある清水沢地区もまた清水沢炭鉱を中心に開けた街で、夕張市の中心部、大夕張方面とそれぞれ行き先が分岐する接点に街がある。清水沢駅前は他の駅舎と比べると一回りでかいが、それでも寂れた風情が隠し切れない。


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むしろ駅前の風景は廃墟だらけの夕張本町よりもマシに見えるくらいで、割にキレイ目な文房具屋兼本屋があったり信用金庫の店舗前には多くの市民の姿がある。
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駅前にあるから「駅前食堂」とは安直過ぎるネーミングだがここも現役バリバリ夕張。バブル期のノリでぶっ建てたガラガラの豪華リゾートホテルが立ち並ぶ寒々しい投げやりな風景の夕張本町よりもむしろ「まだ戦える」オーラが漂っている清水沢駅前。
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過疎化が進む夕張市各所の限界集落の公営住宅を再編し、住人を夕張市の中央部に位置し比較的利便性のある清水沢周辺に移住させる計画もあるらしいが、なるほど頷ける話である。
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こちらの旅館も未だに現役らしく玄関周りは綺麗に掃除されている。かつては三菱鉱業大夕張鉄道の起点だった清水沢駅前は人通りも多く賑わっていたそうだ。今でも宿泊客はいるのだろうか。
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お食事処「長寿庵」の店舗も今から見ればキャパオーバーな感じのでかい食堂だが、現役で頑張っている。一方の夕張本町では老舗の蕎麦屋が潰れて食べる所を探すにも困るくらい寂れてしまっているのだが。
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他にも薬局もあればオバ服専門の洋品店まであって一通りのものは揃うくらいは充実している。どこを歩いていても買い物客の姿が見当たらないのがアレなんですがね。
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オバ服屋の店先に陳列されている服の派手っぷりも大阪のオバハンが着ている服とそれほど変わらないような気がするがどうなんだろう。一着1050円とお値打ち。これなら生活保護受給者でも買える。
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さらに清水沢の商店街には靴屋や時計屋なども恐らく潰れずに残っている。ひたすら寂れてはいるものの廃墟化はそれ程進んではいないように見える。
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しかしよくよく駅前商店街を見ると一部では確かに廃墟や空き地が目立っている。この街が再び活気を取り戻す時期は来るのだろうか。
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この店なんか潰れてから何年経っているのか分からんが看板のサビが結構派手に広がってしまっている。元はケーキ屋だったらしい。
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空き地のおかげで建物の横っ面が拝めるようになった店舗。3階建てでかなり巨大であるが適当に板とトタンを張り合わせただけの壁のチープさに萌え。こんな作りでも冬の寒さが乗り切れるのか。
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さらに裏手の路地に回ると飲食店がちらほら見られる。次はこちら側もじっくり見て回る事にしよう。

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