せとものの街・瀬戸市の赤線跡「陶華園」があった場所、新開地交差点付近を歩く

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愛知県瀬戸市 瀬戸市役所前

新開地交差点の真南の道路沿いを見ると、古い木造家屋の片側を店舗に改装した独特な風貌の建物が目に付く。かなり乙な佇まいで目を引くのだがここは「喫茶店」だったらしく、「Coffee BAN」と屋号が書かれた看板も残っている。

愛知県瀬戸市 瀬戸市役所前

目の前の道路は交通量も多く信号待ちの車列が出来るほどの場所だが、店の方はというととっくに廃業していて、やはり廃墟同然の寂しい状態に…カラオケ喫茶と書いてあるので、現役時代はさぞかし地元民の社交場だったのだろう。

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新開地交差点の南東方向の路地に入ると「清水温泉」という地元民向けの銭湯があるのだが、色街に銭湯はつきもので、当時は陶華園の芸妓や客で流行っていたとか何とか。風情のないビル型銭湯に変わっているのが惜しいところだが、瀬戸市では数少ない現役銭湯である。

愛知県瀬戸市 瀬戸市役所前

銭湯の裏にはひどくローカルな佇まいの飲食店が。中華料理屋だったんでしょうか知りませんが店の入口に白地の暖簾が掛かっていて小さく「新海」の屋号が…ラーメンとかカツ丼が食える大衆食堂みたいですね。

愛知県瀬戸市 瀬戸市役所前

この「陶華園」、戦後にできた赤線だという風に聞いているが、戦前から遊郭か花街としてあったのかという事も含めてあんまり詳しい歴史も分かっていないみたいで、現在は殆ど普通の寂れた住宅街と化しているので、現地に来てもいまいちピンと来ないのである。どうやら国道363号の南側じゃなくて、北側にそれっぽいものが残ってるらしいので、そっちに行ってみます。

愛知県瀬戸市 瀬戸市役所前

さっき通りがかった酒場「丸幸」のあたりで国道北側の住宅地に入ると、やはりそこもかつての色街の風情は失われているが、昔からある木造民家やら、歯抜けの空き地が駐車場に変わっている光景やらが見られる。

愛知県瀬戸市 瀬戸市役所前

で、この「丸幸」の裏あたりの一画に「辛うじてそれっぽい」時代の名残りがかすかに見られるようで、言われてみればそうかな…的な感じの元店舗風住宅があったりします。

愛知県瀬戸市 瀬戸市役所前

そのまま路地の奥へ入っていくと…こちらのお宅が現在唯一「辛うじてそれっぽい」建物である。やはりここもフツーの民家でしかない。

愛知県瀬戸市 瀬戸市役所前

玄関周りの意匠や「ひょうたん型」に繰り抜かれた飾り窓と思しきものが「辛うじてそれっぽい」ものでしかない。昔はもう少し赤線跡っぽいスナックが残っていたみたいだが、いくつも取り壊されて無くなり、せいぜい今見られるものはこのへんくらいだ。

愛知県瀬戸市 瀬戸市役所前

路地を奥へ入っていくと大正時代からの歴史があるとかいう老舗の割烹料理屋「 喜楽梅むら」の建物があり、随分近代的でお洒落な建物に変わっているが、玄関口には創業当時からある「御料理喜楽」と右から左に書かれた看板が掲げられている。こういうお店も色街にはつきものですね。

愛知県瀬戸市 瀬戸市役所前

こちらも現役かどうか疑わしい外観だが、うなぎと天ぷらの看板を上げている料理屋の建物も。寂れた街で商売を続けるのも楽ではないという事か。近いうちに「新開地」の地名くらいしか残らない場所になってしまいそうな勢いの元赤線地帯でした。


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新日本DEEP案内およびDEEP案内シリーズ管理人兼編集長。2007年「大阪DEEP案内」開設、2008年「東京DEEP案内」開設、2009年「日本DEEP案内」開設、2010年「世界DEEP案内」開設、2013年「新日本DEEP案内」開設。2017年6月15日に単行本「『東京DEEP案内』が選ぶ 首都圏住みたくない街」(駒草出版)を全国発売。首都圏を中心に飛ぶような売り上げを記録し増刷決定。
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