これまで見てきた通り、周囲の商店街同様かなりこの一画も寂れているようで潰れたまま放置されている店も多い。2階部分はやはり居住スペースになっているようで、時々開け放たれた2階の窓から生活音が漏れてくる。
こういう風景を見るとますます元赤線臭を感じずには居られないんですが…中津の赤線は線路沿いの小さな通りにあったと記されているサイトもあったんですが、ここは線路沿いでも何でもない。
豆タイルの幾何学模様がイカす「スナックさとみ」の存在感が半端ない件。玄関もドアも斜めについているあたりポイントが高い物件であります。ここはまだ現役だった。
長屋の切れ間から別の路地に抜ける道もあり。野良猫が好んで居座りそうな空間である。店を辞めてから随分所帯じみた民家に変わった箇所が時折混じっているのも変化があって面白い。
抜け道の上に渡り廊下がこしらえられている。狭い土地を有効活用しとりますね。現在の中津市街地でも最も飲食店が密集しているのがこの辺りになる。我々も中津で一泊したものの、夜の風景は見ていなかったのが惜しい。
これもかつての飲食店の玄関と思しきもの。モダンなアーチ状になってて気になるけどしっかり封鎖されていて中が見えません。
合元寺裏のスナック長屋を抜けて駅方面に行くと「宮島町通り」。こっちは今どきな飲食店街となっていて焼肉屋や韓国食材店に混じってちょいちょい如何わしい店が点在する。こういう街の店舗構成っておおむね全国共通だよな。
いかにもなスナックビルの1階にキムチ屋があったりして、局所的にエスニックゾーンになっとります。同じ中津でも大物フィクサー許永中を産んだ大阪の中津には及ばないだろうがな。
それはいいんだけど、もうちょっとこのスナックのネーミングはどうにかならんのか(笑)
そんな破廉恥度数お高めな中津の盛り場を後にして、近くにある「ぶんごや」の唐揚げを昼飯に買って中津の街を出る事にした。旨いっちゃ旨いけど唐揚げなんてポピュラー過ぎて中津が聖地だと言われてもピンと来ないんですけど…
そう言えば大分県は唐揚げ大好き県民で鶏肉消費量は全国一だとか、鶏肉にうるさい土地柄なのでケンタッキーの店舗が妙に少ないとか、あとは「唐揚げ」と「とり天」の文化圏が県内でも別れていたりと色々ローカルな食事情があるようです。そもそも大分県自体九州の中でも文化が異端な気がしますわね。面白かったしまた来よう。
福沢諭吉の故郷「大分県中津市」の街並み
- JR中津駅前と日の出町商店街
- 新博多町商店街の廃墟と福沢諭吉旧居
- 赤壁合元寺裏手のスナック街<前編>
- 赤壁合元寺裏手のスナック街<後編>