那覇マチグヮーの文化遺産「農連市場」はマジでボロボロ、東南アジア級の風情 

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「沖縄一朝の早い市場」として知られる那覇の農連市場。そこは地元民が早朝どころか夜中の1時2時から集まって夜明け前には撤収するという超絶に生活時間帯がズレた空間だ。我々が昼前に行った時には既に殆どがもぬけの殻で、本来の活気が見られる状態ではなかった。戦後早くから成り立った農連市場でのスタイルは今でも変わらず引き継がれている。既にこの場で活動する農家や常連客もおじいおばあ率が高い。道理でみんな早起きな訳だ。

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開南本通りに近い側が農連市場のメインになっているようで、こちら側はバラック市場の建物内部がかなり広々としている。やっぱりどう見ても東南アジアのどこかの下町のような格好だが、かれこれ半世紀以上もこのままだもの。無理もない。

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昼前に来てもまだ結構な数の青果店が路上に野菜や果物を陳列している。行商が撤収した後でも、通年的に看板を掲げて営業している店もあるっちゃあるので、市場自体は開いている。

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この時間に店を開けている所も、単純に売り物の野菜を路上に並べてその中心に売り子のおばあがちょこんと座っているというスタイルは基本。値札があってもなくても買い物の時は直接交渉して値段を決める。

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時間が遅いので客の姿も殆どおらず残念な感じだが、農連市場のバラック建築が殊の外巨大過ぎて驚いてしまった。バラック建築大好き取材班にとっては非常に満足である。

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八百屋とか果物屋だけに限らない。肉屋もたまご屋も色々あります。看板が昔ながらの手書きのやつがそのまんま貼りつけられている。やっぱり21世紀の日本じゃない。

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ちょっと奥の方に入ると常設された青果店が昼間でも店を開けている。寝坊な人でも一応買い物は出来るようになっている。かゆい所に手が届く市場である。

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奥の筋に入っていくとちゃんとした常設の肉屋まである。やっぱり沖縄だけあって豚肉メインで臓物系が充実しているのは共通している。

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市場内には食堂まで入っている。買い物帰りに沖縄そばを啜って行く事も出来る訳だが昼前に来ても既に店じまいモードにて客はおらず。

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食料品全般が専門かと思いきや農連市場にはリサイクルブティックらしき店舗まである。沖縄が日本一の低所得県で共働き世帯が多いとは言えども、安上がりで物が買える場所が充実しているので、生活も何とかなるように出来ているのだ。

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建物自体は物凄いオンボロバラックだが、一応生鮮食品を扱うれっきとした市場なので、水回りだけはちゃんと作られている。古い八角形の共同水栓。節水にご協力ください。

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端から端まで市場を見渡しても、屋根のトタン継ぎ接ぎっぷりは豪快である。火事か地震が来たら終わりだろ…と傍から思うのだが、幸いにも今まで大きなアクシデントに遭遇した事はないようだ。

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実はこの農連市場も建物の老朽化とともに経営者や買い物客の高齢化が進んできて、建て替えられる話が以前から湧いてきている。半世紀以上前の建物がそのままという時点で致し方無い気がしなくもないが、この東南アジア風なバラック建築も見納めになる時が近い事は確かだ。

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沖縄 だれにも書かれたくなかった戦後史
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新日本DEEP案内およびDEEP案内シリーズ管理人兼編集長。2007年「大阪DEEP案内」開設、2008年「東京DEEP案内」開設、2009年「日本DEEP案内」開設、2010年「世界DEEP案内」開設、2013年「新日本DEEP案内」開設。2017年6月15日に単行本「『東京DEEP案内』が選ぶ 首都圏住みたくない街」(駒草出版)を全国発売。首都圏を中心に飛ぶような売り上げを記録し増刷決定。
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