牧志公設市場・鮮魚編
那覇の庶民の台所、第一牧志公設市場の中は地元民に混じっていかにもな観光客も多数紛れていて、いつ訪れても活気に満ちている。
そんな公設市場の楽しみ方は、普通に土産物を買ったり変な食文化を垣間見たりするだけに限らない。市場の中の鮮魚店で好き放題買った魚介類を2階の食堂に持ち込んで料理してもらいその場で食べる事が出来るのだ。
肉屋に負けないくらい様々な鮮魚店が密集する市場の一角、亜熱帯な沖縄の海で採れた魚の数々、内地ではまず見かける事のない魚も多い。
特にアオブダイ(イラブチャー)の鮮やかな青色は自然界にある食い物の色とは思えない。顔つきもどこか変だし。捌いてしまえばあっさりな白身魚だが、人が死ぬ程の強い毒も持っているので素人が捌くのはやめた方がいい。
鮮やか青もあれば毒々しいくらいの赤もある。赤仁ミーバイというお魚ですね。
ウチナー言葉では「アバサー」と呼ばれるハリセンボンは唐揚げにして食うがヨロシアルヨ。
アバサーのトゲ剥きバージョンはクソ間抜けな顔つきになっていて笑ってしまう。
どの魚も2階に持ち込んで調理した上でその場で食う事が出来る。1人あたり500円の調理料を払えば3種類までOK。当たり前だけど鮮魚の代金は別に魚屋に払う必要がある。
蟹は蟹でも沖縄じゃマングローブガニなんですね。甲殻類では他にもヤシガニとかが居たりする。
貝は貝でも夜光貝という沖縄の貝はやたらめったら巨大過ぎてヤバイ。こうして色んな鮮魚店の品物を見比べてはどの娘をお持ち帰りしようかな状態。飛田新地じゃないんだから、頃合い見計らって適当な店で交渉しましょう。
海老も沖縄に来るとやたら巨大化している。伊勢海老じゃなくてニシキ海老という奴。さすがにこいつは高くつくので食べるのはやめておいた。適当な魚屋で何品か選んで、2階に連れ込み。
2階はまるごと食堂フロアになっていて複数の食堂、それも沖縄料理屋ばかりが10件くらい吹き抜けの周囲を取り囲んでいる。客引きが凄いし観光客だらけ。そういう場所なのだ。
飯を食いにきたいかにもな観光客に混じって、暇そうな地元の老人やらが座り込んでいたり、ステージで沖縄民謡が流れたりと色々雑多な空間だ。建物の古臭さも相まって雰囲気も独特。
で、さっき1階で適当に選んだ鮮魚類の数々が刺し身や唐揚げや煮付けになって帰ってきましたよ。容赦ないてんこ盛りっぷりである。沖縄県魚のグルクン(タカサゴ)はともかく真っ青なイラブチャーも刺身にするとなんて事もない鯛のお仲間だ。
以下、グルクンの唐揚げにイラブチャーの甘酢あんかけ。これで値段は下の魚屋で2500円くらい、上の食堂で払ったのは1500円くらいだった記憶が。観光地価格だけどこれだけ大量に出て来られるのだから、決して高くはない。
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