沖縄を旅行している最中はあちこちで沖縄料理を口にする事になるのだが、一週間以上の長期間になるとどうしてもレパートリーがだぶついてき始める。沖縄そば、ゴーヤチャンプルーにソーミンチャンプルー、ラフテーにソーキ、てんぷらにサータアンダギー…と色々あるけど、意外にオイリーだし人によっては飽きてくるかも知れない。
沖縄本島北部の名護市までやってきた。那覇からノンストップでここまで来た場合はかなりのロングドライブとなる。沖縄自動車道の終点、許田インターを降りて国道58号沿いに走って名護市街地に向かう途中、ちょっと変わった沖縄料理があれこれ食える店があるというので昼飯がてら寄る事にした。
それは典型的なロードサイド型レストラン。ただ那覇市方面から来た場合は国道58号が中央分離帯つきの片側二車線なので先でUターンする必要があるが、どう見ても観光客向けな感じには見えない味気ない看板が目印となっている。
その名も「名護曲レストラン」。見た目通り地味な名前だが、名護ではよく知られた有名なお食事処でもある。っていうかこの辺じゃ食べる所が他に見当たらないんですが。
店舗自体もすんげー地味な感じだ。ちなみに店名は「名護曲」と書いて琉球読みで「なぐまがい」が正解となる。午前11時ちょうどに通りがかったら、ちょうどオープン時間だった。
表の看板にも「古宇利島直送海産物」などと書かれている通り、ここではレストランの他にも直売所をやっていて海産物やら地元の野菜やらがこれでもかと置かれている。色々好き放題イヤラシイ形に成長した島大根も販売中。
だだっ広いレストラン内の奥の座敷に通される。壁にベタベタとメニューが貼られているが種類が多すぎてどれを頼もうか悩んでしまう。
しかしわざわざ名護曲レストランを選んだのには理由があって、ここでは沖縄でもあんまり食べないイルカ料理が食える店だという事でやってきた訳でここは迷いなくイルカ定食をオーダーしたのであった。
現物は固く黒ずんだシーチキンみたいな見た目の肉だが、甘辛い下味をつけたイルカ肉のほぐし身と苦菜、それにイルカの皮の脂身がスライスされたものが炒めてある。味は見た目ほどしつこくなく、鯨と同じ海獣なので、どこかしら獣臭い。
どこかしらブヨーンとした肉感のイルカの皮の脂身。正直またイルカ肉食べたい!と言われる程旨い肉だとも思わない。そのへんは味付け具合にも助けられているのだが、我々のような変態趣味者でなければ大人しくまともな沖縄料理を頼んだ方が良いと思われます。
名護市は沖縄県の中でもイルカ漁が盛んな地域でイルカ肉は「ピトゥ(ヒートゥー)」と呼ばれよく食べられてきた。他にもイルカ料理を提供する居酒屋が市内各所にある。
沖縄に限らずイルカ漁を行っている和歌山の太地町や静岡県東部などでもイルカ肉が食える店や販売しているスーパーは普通にあるので、海犬みたいなお節介な毛唐はほっといて興味があれば試してみよう。
イカスミ汁も頼んだが、こっちは汁が多すぎるので食べてる途中でくどくなってきた。
あと卓上のコーレーグースがちょっと変なタイプのやつだった。イカスミ汁にどぼどぼ掛けて飲み干しました。
ようやく飯を平らげて店の外に出ると…客の車がわんさか止まっている。美ら海水族館効果か知らんが観光客が本島北部にも増えて、このレストランもベタな観光ガイドブックに掲載される機会が増えたんだそうだ。
ちなみに手前にある道の駅許田近くにも「ぬちぐすい」という沖縄料理屋があるがそこは名護曲の姉妹店である。変態趣味者からリア充ファミリーまで、良くも悪くも万人受けする沖縄料理レストランでした。
参考ページ
イルカは美味しい食べ物です!
名護市:名護ピトゥ料理フェアマップ
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