重化学工業都市・室蘭の旧市街地が寂れすぎて廃墟都市っぷりが半端ない件 

<2ページ目を読む

室蘭市 中央町

隣の路地も同様に飲食店街となっている。こちらはまだ何とか頑張ってそうな雰囲気である。雑草も伸び放題にはなっていないし。こっちの路地は途中で鍵状に折れ曲がっているのが特徴的。戦後の赤線地帯では意図的に路地の形状を複雑にしたがるものだが、果たしてここは昔どんな場所だったんでしょう。

室蘭市 中央町

中に入るとやはり空き店舗が多い。空き家となって「貸店舗」の張り紙が出ているスナックの玄関横には「其の筋の御達しに依り満十八才未満の方お入店固く御断り申上げます」と随分お固いめの文章のプレートが貼り付けられていた。「其の筋」かあ…どの筋か知りませんけど。

室蘭市 中央町

しかしここも奥の方まで足を踏み入れると無残な廃墟となった建物が容赦なく立ち並ぶこの有様。其の筋の方々もこんな路地裏で道に迷ったりしそうなテンションです。ぬけられます?いいえ、ぬけられません?どっちでしょう。

室蘭市 中央町

…でもこんなクソ狭いビルの下の隙間なんかもきっちり「ぬけられます」だったりするので侮れない北の盛り場よ。昔はさぞかし栄えていたんだろう。ちょっと前までは本土と北海道を結ぶフェリーも室蘭港から数多くの便が出ていたのに、それがすっかり無くなってしまったんだもん。

室蘭市 中央町

迷路のような路地を抜けるとここも同様に浜町商店街へ出られる。その手前には古びた雑居ビルと空き地が。鳥辰本店の隣にある4階建ての御幸ビルの側壁が見えるが、どうもここも廃墟同然っぽい。

室蘭市 中央町

飲食店街のシャッターは降ろされたまま、二度と開く事はないのか。シャッターのサビ具合や間口の狭さも良いが「御幸ビル飲食店街」のフォントが古臭くてたまらん。

室蘭市 中央町

かつて飲食店ビルにあった店の数々。伯爵夫人、王城、スナックバー松、やきとり赤坂…掠れてはいるが店の名前がいくつか読める。

室蘭市 中央町

昭和の時代と共にこの盛り場は役目を失ったままでいるのだろうか。室蘭の中心からすっかり外れてしまった旧市街地の街並みは想像以上に凄いものだった。

室蘭市 中央町

再び日暮れ頃の「浜町商店街」にやってくると、飲食店があちこち店を開け始め、にわかに賑やかになっている。大漁旗が沢山商店街の頭上に掲げられていて景気の良さそうな演出がなされている。

室蘭市 中央町

そしてまた鳥辰本店の脇の路地へ。これが夕暮れ時のスナックピストン。なんかいやらしいネーミングで意味深な形状の看板が余計に気になってしまいますが多分普通のスナックだと思う。

室蘭市 中央町

浜町商店街の裏の路地にあるスナック、わずかに開いている店はあるものの、やはり半分以上は廃墟状態だった。鳥辰本店から流れる「やきとり」の匂いが路地裏にまで流れてくる。室蘭のやきとりは豚肉なんですね。埼玉の東松山やきとりも豚のカシラ肉が出てくるが、この文化の発端はどこなんでしょう。

室蘭市 味の大王

…ひと通り歩き回って小腹が減ったらここに寄ろう。ラーメン「味の大王」室蘭本店。ご当地グルメとして売り出している室蘭カレーラーメンはここで食える。見た目には昭和な佇まいの年季の入った中華料理屋な感じですね。変に観光客に媚びない店構えって大事。まあ室蘭自体ちっとも観光地然としてませんけどね。

室蘭市 味の大王

濃厚なおつゆのカレーラーメンは胃袋の奥底にまで染みこむ旨さだ。縮れた中太麺が丼の底でだまになっている。味付けが昭和のラーメンらしくジャンクな感じが残るのも良い。本来ラーメンなんて鉢巻締めてお揃いみたいな黒いTシャツを着て腕組みしてドヤ顔するようなものでない。気取らない食いもんなんだよ。

室蘭市 中央町

ちなみにカレー焼きそばもあってこんな感じに縮れた中太麺で出てくる。いずれも味には間違いなし。室蘭に来たら一度は食べてみよう。

室蘭市 中央町

…という訳で酷い寂れようを見せる室蘭の旧市街地、工場萌え族に限らず昭和の街並み大好きな廃墟都市マニアにも見逃す事ができない土地である。是非とも足を伸ばして頂きたい。


The following two tabs change content below.
新日本DEEP案内およびDEEP案内シリーズ管理人兼編集長。2007年「大阪DEEP案内」開設、2008年「東京DEEP案内」開設、2009年「日本DEEP案内」開設、2010年「世界DEEP案内」開設、2013年「新日本DEEP案内」開設。2017年6月15日に単行本「『東京DEEP案内』が選ぶ 首都圏住みたくない街」(駒草出版)を全国発売。首都圏を中心に飛ぶような売り上げを記録し増刷決定。
トップへ戻る
Copy Protected by Chetan's WP-Copyprotect.