スケールでか過ぎ、モアイ多過ぎ、フリーダム過ぎる北海道クオリティ「真駒内滝野霊園」

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東京ドーム20個分という広大な園内は車で周回する事が出来る。とはいえ墓地が並んでいるエリアはモアイ像群のある正面入口付近から1.5キロ以上離れている。最初から歩き回れる範囲じゃない訳だ。

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しばらく敷地内を車で走っていくと、礼拝堂を備えた管理事務所や法要会場「滝之太陽殿」などの建物がある。お盆の期間でもない訳だがかなりの数の参拝者がこの建物の周りにいる。

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滝之太陽殿の入口付近にはこれまた理解不能でエキゾチックないでたちの仮面がトレードマークか何か知らんが壁に掛けられている。

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その向かいには送迎バス乗り場があり、バス待ちの客が大勢座っている。地下鉄真駒内駅前までの間を約20分、一日3便運行しているが旅行者からすれば実用的ではない。

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続いて肝心の墓地の様子を見に行く事にする。約3~4万基ある訳だから自分の家族が墓に入ったらちゃんと番地を覚えておかないととても辿りつける自信がない。

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北海道と言えば地平線まで続く田園風景をイメージするが、滝野霊園に来たらどこまでも続く墓場だらけの風景に巡り逢える。そして意外に北海道には人口が多い事を想像させられる訳だ。終戦直後は北海道が都道府県人口1位だった時期もあったらしいからな。墓の数が多くても当然。

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内地でも見かけるタイプの普通の和形墓もあれば洋形墓も非常に多い。墓の種類の傾向も地域性が強く反映されるものだが、北海道では道民ならではのフロンティア精神が現れるらしく形式張った和形墓ばかりとは限らず洋形墓やユニークなデザインのものが好まれるそうだ。

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あと北海道の墓には形式張った「何々家之墓」といった表記ばかりではなく、あえて好きな言葉を刻み込む墓も珍しくないようだ。内地の人間から見たら「えっ?」と思う事が多々あるが、墓の一つに至るまで道民のセンスはやはり保守的な内地の人間とはかけ離れている。

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小さめの洋形墓が縦横整然と並ぶ墓地の風景。なかなか遠目に見ると凄い事になっているが、よく見ると墓と墓が背中同士で向き合ってるのね。「何々家」表記のものが多いが、4つに1つくらい「絆」「旅」「心」「愛」「風になって」「ありがとう」などという言葉が刻まれたものがある。

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真駒内滝野霊園には「ふるさと霊廟」なる共同供養墓も用意されている。墓に対する考え方の変化の表れだが、わずか5万円の永代供養料で故人を無縁仏にせず供養出来るので、経済事情の逼迫した低所得者層の多い北海道の事情も相まって好評らしい。

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そんな「ふるさと霊廟」の中に鎮座しているやたらフルメタルな質感の大仏。なぜか背後には十字架のマークが刻まれていてここでも無宗派というか多宗派を意識したデザインになっているが、先鋭的過ぎて理解が及ばない。

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クリスマスを祝った一週間後に初詣に行く程に宗教的に無頓着な日本人ならともかく外人がこれ見たら日本人はクレイジーやなと思わないだろうか。しかし墓にしてもモアイ像にしてもこの霊園自体がユニーク過ぎるのだ。

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北海道を代表する超巨大霊園だけあって歴史もあるのかと思ったら意外にそうでもなく、1981年に開園されているので30年程度だ。そのうちヘンチクリンな巨大モアイ像群やストーンヘンジや大仏などはおおよそ10年程度前に次々作られた事を考えると、途中で急に羽振りが良くなったのかと邪推したくもなる。

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こんなトンデモ巨大霊園を運営している会社はどれだけ景気のいい会社なんだよと思ったら社団法人中央公益札幌という北海道庁が管轄する団体らしい。どうもそれだけでは終わらず、この法人の名前で色々調べてみると変な記事が出てくるし、まあ確かに政治レベルでもそれなりに影響力がないとここまでぶっ飛んだものはなかなか作れんわなあと納得。


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新日本DEEP案内およびDEEP案内シリーズ管理人兼編集長。2007年「大阪DEEP案内」開設、2008年「東京DEEP案内」開設、2009年「日本DEEP案内」開設、2010年「世界DEEP案内」開設、2013年「新日本DEEP案内」開設。2017年6月15日に単行本「『東京DEEP案内』が選ぶ 首都圏住みたくない街」(駒草出版)を全国発売。首都圏を中心に飛ぶような売り上げを記録し増刷決定。
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