陰陽石が一望できる正面展望台の前には陰陽石鬼子母神堂があるが、その正面に置かれた石像がこれまたリアル過ぎて溜息吐息。しかしよく見ればご立派な石像の中央に仲睦まじい夫婦のレリーフが施されているのだ。
鬼子母神堂の前にも巨大な木彫りの男根。愛知の田縣神社や熊本の弓削神宮にも同じようなものがあるが、古今東西、陰陽信仰にお国の壁は全く存在しないようである。
鬼子母神と言えば子育て安産の神として信仰されている訳であってご立派な陰陽石の御利益にあやかって子種が欲しい若い夫婦がお参りに来る事が多いそうだ。
しかし陰陽石だけ見てとっとと帰る事なかれ。周囲にある建物も何気に見逃してはならない。ギャラリー蔵なる展示施設が鬼子母神堂の隣に建っているのである。
こんな所にあるギャラリーなんて…とよからぬイメージを思い浮かべていたが案の定18歳未満の立ち入りを禁ずる注意書きがあったりして、中は「秘宝館」そのものとなっているようだ。
入場料300円を払って中に入ったら、張形などと呼ばれる江戸時代のいろんな「道具」が展示されていた。規模は小さいがちゃんと秘宝館だった。建物自体も割と新しいんですね。最近出来たものだろうか。中の写真はダメですので、載せてませんよ…
さらに「陰陽石茶屋」なる店舗まであるのだがこっちも建物は真新しい。近年のパワースポットブームとやらに乗じてテコ入れしてるんでしょうかね。うどんやそばが食べられるそうです。
んでここの入口にもこんな看板を掲げて大々的に宣伝しているという抜け目の無さ。あははは、分り易すぎる。
店先には詩人野口雨情が陰陽石を見て謳ったという「浜の瀬川には二つの奇石 人にゃ言ふなよ語るなよ」のフレーズが。
店内は無難な宮崎土産もある一方でこんなものまで。おもしろグッズいかがですかと…秘宝館の土産物売場にあるゼンマイ仕掛けのアレな人形である。
愛知の田縣神社や川崎のかなまら祭りでも見かける例の飴なんかも売られていて完全にソッチ関連専門店の勢いだ。子供連れでうっかり入ってしまったら息子や娘にどう説明しろというのだろう。こうのとりが運んできたとか見え透いた嘘は通じないぞ、この情報社会の中では。
店の奥にはカーテンで仕切られた別コーナーまであるんですがさすがにこの中までは具体的に何が有るかまではお伝え出来ません。続きは現地でどうぞ。
なんともモロな感じのお土産屋を出ると目の前には親子連れのお客様が…自分の背丈よりも大きな巨大石像をマジマジと眺める女児…絵的にいいのかこれ…
ちなみに合併で同じ小林市となった野尻町にある野尻湖畔のレジャー施設のじりこぴあ敷地内に「美尻神社」という女性の尻を象った木彫りの尻を御神体として祀る神社が存在していたのだが、女性蔑視だとの抗議を受けて撤去されてしまっている。陰陽石と共に小林市の観光資源だった場所なのに、つまらないクレームで珍スポが潰される事もあるもんだ。