青森県つがる市の遮光器土偶型駅舎「木造駅」のしゃこちゃんに会いに行きました

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つがる市木造町は巨大土偶駅を作る前から縄文時代ネタで町おこしをしてきたわけで、亀ヶ岡遺跡と並んでその中心的存在である「カルコ」というけったいな名前の資料館がつがる市役所(旧木造町役場)の真ん前に建っている。

役場の隣にあるという所に気合いの入れようを感じる、などと勝手に思いながらやってきた訳だが、駐車場を見ると我々以外に車は全く止まっていない。かなり閑散としている。

本当に営業しているのかこれ…

「カルコ」の正式名称は「つがる市縄文住居展示資料館」。Kamegaoka archaeology collectionsからアルファベットを抜き出してカルコという名前に決めたようである。なんとも分かりづらく、そして入りづらい雰囲気。

受付で入場料200円を支払い中へ入る訳だが、窓口にいた職員のおばちゃんもすこぶる暇そうで、客が来た事が意外と言わんばかりの表情をしていた。

で、館内に入ると縄文式竪穴住居が10分の7スケールで再現されている。なんとなく博物館に来たぞという雰囲気が感じるが、我々以外に全然客はいません。

竪穴住居の中に入ると、早速縄文人の暮らしっぷりを眺める事が出来る。なにやら作業に忙しいようだが我々が入るとセンサーが作動して、いきなり古代語で語りかけてくる。

「ナムタチタライチョ インズクヨリキタリチモノチョ アヽヽア チャンゴチャ マンズ ユルルカニ ミチュキタマビア アンガ ツクユタチ」

字面で見るとさっぱり理解不能な古代語だが、津軽訛りで語りかけられると何となく日本語のエッセンスが漂ってくるものだから不思議。

しかし、都築響一著「珍日本紀行」の写真によれば以前は「弥生語」と書かれていたはずなのだが、いつの間にか「古代語」に改められている。かなりテキトーである。

まあ縄文語にしろ弥生語にしろ津軽弁にしろどっちにしても区別がつかんが。

また館内には遮光器土偶のレプリカがさぞ大事そうに展示されている。いわゆる町の宝と言わんばかりのVIP待遇だが、出土地である木造町にはレプリカが置かれていて、本物は文化庁が上野の東京国立博物館に持って行っちゃったので、地元の気持ちを考えるとちと虚しくもなる。

また2階は出土品の数々が置かれているフロアになっているが、正直考古学マニアでもないと楽しめる内容ではない。軽く見て回っただけで終わった。

せっかくカルコに訪れたのだから記念に自分がどこから来たか日本地図にマークを付けて行こう、と言う訳で置かれている「日本思い出地図」。しかし殆どマークがついておらず、マークは片隅に魚の形に固まっていた。みんな海から来たのかよ。

こんな脱力感溢れる資料館なのだが、傍らにはご立派にお食事処もあった。しかしランチの時間帯が過ぎていて「支度中」だった。夜11時まで営業しているらしく観光客よりは地元民の利用が多いようだ。

カルコの隣には日帰り温泉施設「しゃこちゃん温泉」も完備。本格的に温泉なのに料金320円とはすこぶる安い。さすが青森クオリティ。

本編と全然関係ないが、木造町の一角で発見した地元農協青年部による脱力系手作り看板がツボにはまってしまった。津軽の若者の素敵な脳内世界が具現化されたような文化祭テイストの絵画に「幸せは来るよね」のフレーズ。妙に心に響く。

全国各地の田舎で見かける農協青年部の手作り看板は旅先での楽しみの一つでもある。


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新日本DEEP案内およびDEEP案内シリーズ管理人兼編集長。2007年「大阪DEEP案内」開設、2008年「東京DEEP案内」開設、2009年「日本DEEP案内」開設、2010年「世界DEEP案内」開設、2013年「新日本DEEP案内」開設。2017年6月15日に単行本「『東京DEEP案内』が選ぶ 首都圏住みたくない街」(駒草出版)を全国発売。首都圏を中心に飛ぶような売り上げを記録し増刷決定。
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