中国・東南アジアの外国人研修生だらけ!日本一のレタス村「長野県川上村」は現在どうなっているのか

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長野県南佐久郡 川上村

川上村の村域は東西に相当長く、JR信濃川上駅から川上村役場までは5キロ以上の距離がある。そこから埼玉県境となる三国峠の結構手前あたりまで延々とレタス畑が広がっているので規模的にはかなりのものだ。その途中にある日本の原風景的に古めかしい村の酒屋の建物が乙過ぎて憤死しそう。

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埼玉県側に直接行き来できる三国峠への車道が整備されたのは昭和41(1966)年の事で、それまでは交流も無かった土地柄。宿場町や街道といったものもないので、余所者が泊まれるような旅館も数えるくらいしかない。三国峠を越えた先の埼玉県側の中津川林道があまりに酷い未舗装路で夜間・冬季通行止めなのもあって、実質的などん詰まりにある川上村をわざわざ訪れる観光客も少ない。

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その代わり村でよく見かけるのが、町田だの三鷹だの武蔵野だのといった東京近郊の自治体が管理する自然休暇村の類の施設の案内表示。あとは財政難で困っているはずの埼玉県蕨市が管理する「わらび山荘」なる施設がある。同じ埼玉に繋がる三国峠越えは悪路過ぎて使わないんだろうなあ。

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しばらく村のメインストリートにあたる県道68号沿いを走っていると、左手に村の規模にはそぐわない程にやたらごつい建物が見えてくる。あれが川上村唯一の中学校「川上中学校」の建物である。

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2008年竣工の真新しい二階建ての校舎は川上村産の唐松をふんだんに使って建てられた近代的な佇まい。そして広い校庭、背後の山々とレタス畑。申し分の無い教育環境であるが、駅前の公衆便所でここの学校名を記したアレな落書きを先に見てしまっているので、全然良い印象が湧かない。これは川上村というより教育県長野の歪みですかね。

長野県南佐久郡 川上村

しかし総工費27億円もの巨費を投じて人口4千人の村にこんな立派な中学校が出来るのだからさぞかし財力があるんだろうなと考えるのだが、国や県から補助金が出ているそうで、村の負担分は3億円で済んでいるらしい。ところでこのワケワカメなオブジェは何を意味しているのだ。他にも川上村には敏腕村長の元で整備された24時間利用可能な無人貸出コーナーを備えた村営図書館、黒字運営の村営バス、村民全戸配備の村営ケーブルテレビまであり、至れり尽くせりとなっているそうな。

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川上中学校からさらに村役場方面に進むと、信州峠方向への分かれ道となる交差点の右手に見えてくるいかにも中国ですと主張する五星紅旗と共に「中国物産熊太郎川上店」と書かれた巨大な看板。今ではすっかり数が減った中国人研修生のたまり場となっていた店らしいが、既に営業していない…

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この元中国物産店、元々は玉水屋という土着スーパーだった店舗の成れの果てのようだが、2010年頃から中国人研修生向けのネットカフェとしても営業していて、村内では数少ない中国人同士の交流の場でもあったとされる。中国にいる家族にスカイプなんかで連絡を取り合ったりしていたらしい。しかし2011年10月に閉店。それも中国人研修生をまとめあげ管理・監視していた「団長」と呼ばれる人物からネカフェ利用をさせないよう経営者に圧力が加えられた末、家主から退去を求められた結果だという。

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村役場の手前にあるスーパーマーケット「ナナーズ」が村民の数少ないお買い物スポットである。ナナーズは川上村と小海町のわずか二店舗しかない超絶ローカルスーパー。周囲を高い山に囲まれ商圏が限られた人口4000人の村でこれだけデカいスーパーが営業しているのは珍しく思える。まあ、逆に言えばここしか集まる場所がないのだが。

長野県南佐久郡 川上村

某政権与党の発案により全国の市町村で絶賛発行中のプレミアム商品券、いつぞやの「地域振興券」の二番煎じ感満載で票集めのための税金バラマキご苦労様ですと言った所ですが、川上村バージョンは村のマスコットキャラクター「レタ助」が描かれている。村の固有種・川上犬とレタスを合体させただけの安直デザイン。つーか、こんな小さな村のプレミアム商品券なんぞこの店で使われるのが殆どじゃないのか。

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信濃川上駅から5キロ行った所にありました、川上村役場でございます。日曜日なので当然閉まったままである。一時期この村には研修生としてやってきた中国人が延べ700人以上も居たと言う。しかし日弁連の勧告&中国人受け入れ中止でみるみる中国人の数が減って、代わりに東南アジア系の若者を調達して穴埋めしているのが現状。ここに来るまでに10人以上は肌の浅黒い若者を見ましたよ。中国以外で現在いる研修生の国籍はフィリピン・インドネシア・ベトナム・ミャンマー等。

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村役場の隣にある全面ガラス張りのこれまた立派なハコモノ、1997年に建設された「森の交流館」、正式名称は川上村林業総合センターなる施設である。2015年8月8日にここの一階部分が川上村産野菜直売所「マルシェかわかみ」としてオープンし、まともに対外的な観光施設が皆無だった川上村にようやく「よそ向き」の店が出来た格好になる。

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川上村の林業・農業にまつわる歴史が壁一面に張り巡らされた展示室もあるにはあるが、観光客は誰一人として居なかった。野菜直売所が出来る直前に行ったので、今ではもう少し様子が変わっているかも知れない。

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森の交流館には川上村の固有種・川上犬の犬舎も完備されている。長野県天然記念物指定を受けており保護育成対象となっている犬。さっきのマスコットキャラクター「レタ助」のモデルになった奴らですね。入場・写真撮影には許可が必要なので暇そうな職員さんを見つけて一言断りを入れてから中へ。

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これが川上犬か。ちょっと小振りな身なりとニホンオオカミの血が流れているという伝承があるとかで、確かに言われてみれば若干狼っぽい風貌をしているのが特徴。全国でも300頭程度しか居ない幻の犬だそうです。わんわん。まあ、柵越しにしか見れないので「ふれあい」とは言えませんが…

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小腹が減ったら二階にあるレストランで川上村産蕎麦を使った「川上そば」が頂ける。弾力性がなくぼそっとした食感、歯ごたえがあるあたり、恐らくこれは十割そばだろう。食感よりもむしろ香りを楽しみましょう。上品なものに食い慣れていないと色々試されますね。

長野県南佐久郡 川上村

また、川上村最奥部にある梓山集落まで行くと長野県を流れる日本最長の千曲川源流地にも近く、宇宙飛行士の油井亀美也氏の地元もここという事もあってでかでかと看板が掲げられていたり、少し先には三国峠に続く山道も控えていて、まさか長野と埼玉が直接繋がっているとは思わなかったであろうという光景も見られたりする。標高も非常に高く今の時期避暑にはオススメな事には間違いない。今年の夏休みに川上村はいかがでしょう。


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新日本DEEP案内およびDEEP案内シリーズ管理人兼編集長。2007年「大阪DEEP案内」開設、2008年「東京DEEP案内」開設、2009年「日本DEEP案内」開設、2010年「世界DEEP案内」開設、2013年「新日本DEEP案内」開設。2017年6月15日に単行本「『東京DEEP案内』が選ぶ 首都圏住みたくない街」(駒草出版)を全国発売。首都圏を中心に飛ぶような売り上げを記録し増刷決定。
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