財政破綻の街「夕張」を歩く 清水沢の商店街 (2)

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「北炭夕張新炭鉱」の城下町であった、夕張市清水沢駅前の商店街を引き続き歩き回ってみる事にする。裏手の路地にもまだまだ商店街の残骸が続いている。
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人口1万人になってしまった夕張市を見て回った中では夕張本町に続いて清水沢が2番目に大きな街になっている。潰れた店も多いが角の金物屋が開いていて暇そうな老人が店の前のベンチに腰掛けている。この街で見かけるのは老人ばかりだ。


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突き当たりには山を背にして古びた4階建てのマンションが建っている。ここも完全に廃墟にはなっていないのだろう。1階部分には店が並んでいたのかも知れない。
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商店街裏の路地は土地が歯抜けのようになっている。通りがかる市民の姿もない。なんとも寂しい限りである。
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既に廃墟化したと思われる食料品店。3階建ての立派な店舗兼住宅はかつての街の繁栄を示していたのだろうか。
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五津屋と屋号が書かれたテントがついた店舗の入口。どうやら衣料品店らしい。
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その隣に大きな看板。「暮らしの商品、AからZまで。」って本当に何でも全部揃うのかどうか怪しいんですが炭鉱労働者だらけの夕張らしからぬアメリカナイズされた夫婦のイラストが場違いでシュール。
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潰れた食料品店なんかに混じってスナックもある。いずれにしても飲食街と呼べる程の規模もないが…
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ここにも北海道でしか見られない独特な家屋が。冬場の雪の重みに耐える為に重厚なトタン屋根が乗っている。しかし人の消えた街で屋根の雪下ろしは誰がやっているのだろう。
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取材班はたまたま夏場訪れたのだが、この日は汗が吹き出る程熱い日だった。しかし冬になると最低気温が氷点下15度を下回る日も珍しくない。札幌あたりとは違ってこっちは内陸性の気候だから生活はなおさら厳しい。道民にとって月々の灯油代もひと世帯3、4万はザラ。
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商店街から少し入った清水沢清栄町に移動する。こっちも僅かながらに一軒家や炭鉱住宅、それに散髪屋などが細々と残っている。
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国道を挟んだ向かいには「市民健康会館」。見た感じ体育館のようだがあまり使われている形跡はない。とても健康そうには見えない建物だ。
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清栄町に残る炭鉱住宅。相当昔に建設された住宅が殆ど廃墟化しながらも大量に残されている。この住宅もほぼ空き家になっていて、使われていない部屋は全てトタン板で窓や玄関を塞がれているが、奥の一軒だけは未だに人が住んでいるのだ。
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これらの炭鉱住宅も家賃とか月々の生活費はどうなっているのだろう。街に恵みをもたらした炭鉱も全て閉山してはや30年以上が過ぎた訳だが、他に行く場所もない老いた住民が街とともに一生を終える覚悟をしている。
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現在の夕張にもリアル「幸福の黄色いハンカチ」状態な炭鉱住宅が腐る程残っている。当然高倉健と倍賞千恵子も出てこないしハンカチも掛かってません。そもそも若い人自体がいません。
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財政破綻自治体である夕張市には炭鉱住宅の廃墟を取り壊す経済的余裕もないのが現状だ。公営住宅が市内に4255戸ある中で空き家はその3分の1。1棟にわずか老人1人しか住んでいない所もザラにある。
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団地の庭先に家庭菜園をこしらえている所が多く見られる。金がなければ食い物も自給自足した方が経済的である。他にやる事もないし。
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清水沢から先の大夕張炭鉱まで、国道452号(夕張国道)と並行して「大夕張鉄道線」が走っていた。今回は日帰りで足早に巡ったのであちこち見落とした場所があるのだが、大夕張地区はシューパロダムの建設で廃村が湖底に沈むというのでその前に様子を見ておこうと思い、現地まで向かう事にした。

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新日本DEEP案内およびDEEP案内シリーズ管理人兼編集長。2007年「大阪DEEP案内」開設、2008年「東京DEEP案内」開設、2009年「日本DEEP案内」開設、2010年「世界DEEP案内」開設、2013年「新日本DEEP案内」開設。2017年6月15日に単行本「『東京DEEP案内』が選ぶ 首都圏住みたくない街」(駒草出版)を全国発売。首都圏を中心に飛ぶような売り上げを記録し増刷決定。
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