【試される栃木県】東武宇都宮駅前の元花街「宮園町」の廃れた盛り場と松が峰教会 (全2ページ)

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浅草から延々と続く東武線の終着駅の一つ、東武宇都宮駅の真ん前に広がる宮園町は戦前まで花街として栄えていたらしい。しかし今やってきても、駅前なのに胡散臭いアッチ系の店か飲み屋ばかりだわ、廃墟に空き地だらけだわと、結構酷い状況が見られる。

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宇都宮の中心市街地に駅を構えている東武鉄道だが、乗客は途中で分岐する日光線に殆ど流れて行くのかして、駅前だからといって特別人通りが多い訳でもない。先述した通り、駅前から続くオリオン通り商店街も東武駅側に寄れば寄るほど分不相応な大型店舗ばかりとなり、その多くがシャッター街となっている始末だ。

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東武宇都宮駅も、駅ビルだけはやけに立派なのに肝心の電車は30分に一本しか出ないので、電車で東京に出る場合はバスでJR宇都宮駅まで出た方が圧倒的に早い。そういう訳であまり使えなさげな東武宇都宮駅の駅ビルは東武百貨店になっている。

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今度はオリオン通りの南側、東武宇都宮駅の東側一帯を散歩してみる事にする。JR宇都宮駅前にアホほど店を構えていた「宇都宮餃子館」がここにも店舗を出している。

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東武駅前に向かい合うビル群は鄙びた昭和の風情。ヒカリ会館というパチンコ屋、一軒挟んでその角には映画館が入居するプラザヒカリというビルが建っている。いわゆる宇都宮におけるレジャーランド的なランドマークだろうか。

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隣の雑居ビルの屋上から見えるネオン看板も錆だらけで煤けた風情を醸し出している。4階純喫茶東京、5階麻雀トンキン。漠然とした東京への憧れかどうかは知らんが中途半端に東京に近かったせいで中心市街地がすっかり寂れた不運の繁華街、それが今の宇都宮。

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角を曲がってオリオン通りのアーケードに隣接する「プラザヒカリ」には映画館「ヒカリ座」が営業中。郊外のシネコンにまだまだ負けてられんぞとばかりに現役で粘っている。

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そこから南側に伸びる、無駄に車幅の広い通りのある一帯が宮園町。ここも江野町界隈と同じく花街の名残りを留めるエリアである。やはり駅前とは思えない閑散とした雰囲気と、コインパーキングだらけの街並みにどこか違和感を感じる。目立った建物と言えば、ラブホくらいのものだ。

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いかにもな趣きの看板を掲げるこちらのお店もソッチ系のレンタルルームのようだ。

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あとは飲み屋や廃業した店舗がちらほら残っているだけで、もうどうしようもなさそうな空気に支配されている。戦前は花街だったというが面影はどこにもなく、むしろ廃墟化しつつある。

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通りを真っ直ぐ突き当たると正面に立派なキリスト教会が見える。カトリック松が峰教会という歴史ある宗教建築物。周囲はいかがわしい店ばかりなのに、ただ一軒だけがかつての街の気品を残しているかのようだ。

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カトリック松が峰教会の建物は、内部はさすがに鉄筋コンクリートだそうだが、外壁および周囲の外塀は全て宇都宮産の大谷石で造られている。日本に現存する最大の大谷石建造物。昭和7(1932)年建造。教会の正面に立つとまるで海外旅行に行ったかのような気分になる。こんな立派な教会が日本国内にあるとは。

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夜は教会の建物自体がライトアップされ幻想的な姿を見せる。完全に暗黒面に落ちたかのような宇都宮の中心市街地において残り少ない街の良心、救いを与えてくれるかのような存在。宇都宮に神の祝福を。アーメン。

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夜のライトアップで大谷石独特の質感が一層際立つのが分かる。時間帯によっては中に入れない事もある。日曜日にはミサが開かれるので、その時に見学に来ても良いだろう。

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新日本DEEP案内およびDEEP案内シリーズ管理人兼編集長。2007年「大阪DEEP案内」開設、2008年「東京DEEP案内」開設、2009年「日本DEEP案内」開設、2010年「世界DEEP案内」開設、2013年「新日本DEEP案内」開設。2017年6月15日に単行本「『東京DEEP案内』が選ぶ 首都圏住みたくない街」(駒草出版)を全国発売。首都圏を中心に飛ぶような売り上げを記録し増刷決定。
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