加賀百万石バブル遺産の残骸…加賀温泉駅前・旧「ユートピア加賀の郷」が凄くて酷い (全8ページ)

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当レポートは2011年1月訪問時のもので、当時は「密教禅大本山豊星寺」という名前でしたが、現在所有者が代わり「観音院加賀寺」と名称が変わっているようです。施設は現在も開館しているようですが部分的に閉鎖されていてレポートで扱われている場所全てに入れない可能性が高くなっております。レポート中の表記にある施設名はその当時の「豊星寺」の名称がそのまま使われておりますが、その点ご了承下さい。

北陸にはバブルの勢いでボロ儲けした起業家達が採算度外視で巨大な宗教テーマパークをおっ建て、今となっては廃墟同然の姿を晒すバブルの残滓とも言えるトンデモ遺産が何ヶ所か存在している。加賀温泉駅のすぐ北側にある「ユートピア加賀の郷」もそうした物件の一つ。

大阪らへんの関西土地建物という会社を経営していた嶋中利男という人物が総工費280億円という途方も無い予算を投じてこの土地に建設した複合レジャー施設である。

遊園地に温泉、さらに宿泊施設、そして高さ73メートルの金色の大観音をはじめとした宗教施設まで揃え華々しくオープンしたものの、運営元はバブル崩壊にてあっけなく倒産、その後所有者が代わり「豊星寺」「豊星の湯」という名前で細々と運営が続けられている。

実はこの温泉施設は2009年からとある人物の主導で再開されたのだが、その人物があのタレント住職・織田無道氏だというのだ。オープニングイベントが開催された時にはこんなビラまで配って気合を入れていたのに、いつの間にか従業員に対して給料不払いトラブルを起こし、事業計画を半ばにして遁走。無道というか非道だよな。

「ユートピア加賀の郷」についてはこれまで施設自体取り壊されて無くなったなどと根も葉もない噂が飛び交っていたのだが、調べてみると経営者が変わっただけで、取り壊されたのも遊園地だけ。温泉と宿泊施設、それに寺の部分は今でも現役だった。

加賀温泉駅の裏側の路地を入ると「豊星の湯」への入口を示す看板が現れる。駅からは程近いが、施設自体が山の上にあるので徒歩での来館はオススメできない。

途中の山道は外灯すらなく真っ暗で、あまつさえ真冬の時期にやってきて大雪に見舞われたものだから遭難しそうな勢いだ。なんとか駐車場のある広場まで登ってきたら、かつての「ユートピア加賀の郷」時代の料金所のゲートが現れる。

数百台は置けるであろうだだっ広い駐車場には温泉利用客と思しき数台の自家用車が止まっているのみ。正面に大階段が控えており、それを登っていくか、横にあるエレベーターから上に行く。さすがバブルの残滓。無駄にデカい。

やっとこさ豊星の湯の玄関口まで辿り着いた。これだけ巨大な施設なのに人の姿が全くおらず異様な雰囲気だ。それでも現役で営業中なので、館内には照明がちゃんとついている。日帰り利用は一人400円、宿泊施設は一泊一人5000円で温泉・食事付となる。

受付にいる、なぜか関西訛りのおじさんに料金を支払い中へ。あれだけ豪勢なエントランスなのに中に入ると場末の温泉宿と何も変わらない。無駄にでかい大広間を横切り大浴場へ移動する。

傍らには遊ばせたままのフリースペース。中の様子を見るとおもちゃが床に散乱していた。子供連れのためのプレイルームのような感じか。まあ誰も居ないんですが。

海賊のキャプテンも率いる部下がいなければただのオッサンである。取り壊された遊園地から持ってこられたっぽい。第二の人生は温泉施設の片隅でひっそりとお過ごしのようです。

その奥に男女別に大浴場の入口が分かれている。我々が入浴してみた所、男女ともに入浴客の姿は一人もいなかった。

時折清掃に訪れるスタッフがみんな労働者風のオッサンなのが気に掛かった。豊星の湯オープン時には数十人の従業員がいたようだが、織田無道住職の給与不払いトラブルですぐに解雇された後の事だから、ここで仕事している方々の詳しい経緯は分からない。

肝心の大浴場は、露天風呂や打たせ湯、寝湯などの大部分が未使用で、テキトーにベンチとかが置かれていて必要最低限の浴槽しか使っていなかった。それでも温泉は本物のようで、しっかり暖まってきた訳だが。

果たして「ユートピア加賀の郷」を再開させた織田無道住職はどこに行ったのか、それだけが気掛かりだった。

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参考記事
闇社会に連れ去られた可能性も!? ”除霊タレント”織田無道氏が行方不明に
「住職」織田無道氏、給与不払い 73メートル観音像の加賀・豊星寺 改装費も入金せず


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新日本DEEP案内およびDEEP案内シリーズ管理人兼編集長。2007年「大阪DEEP案内」開設、2008年「東京DEEP案内」開設、2009年「日本DEEP案内」開設、2010年「世界DEEP案内」開設、2013年「新日本DEEP案内」開設。2017年6月15日に単行本「『東京DEEP案内』が選ぶ 首都圏住みたくない街」(駒草出版)を全国発売。首都圏を中心に飛ぶような売り上げを記録し増刷決定。
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