津市の中心市街地に残るリバーサイドバラック「岩田橋商店街」

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三重県の県庁所在地「津市」の中心市街地は、県最大の都市である四日市には及ばないながらも官庁街や津観音の門前に開ける繁華街などがあり、その寂れっぷりからもそこそこ見所がある街なのだが、大門の繁華街近くの国道23号沿いに出ると、もう一つ気になる物件が目についた。

三重県 津市

大門の繁華街から国道23号を南に下ると、だいたて商店街にあった大門百貨店ビルから昭和38(1963)年に移転した「津松菱百貨店」の建物がある。片側4車線ずつあるだだっ広い国道沿いに商店街が連なり、目の前に岩田川が流れている。

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この辺の地名は「津市丸之内」。津城(安濃津城)の城跡があり、その周辺が市役所や警察署、NTTのビルがあったり、地元企業が入居するちょっと古びたオフィスビルみたいなのもあって、ちょっとした官庁街状態だ。三重県庁だけが何故か津駅近くに離れてポツンとあるが、やはり本来の津市の中心はこのへんらしい。

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国道23号、伊勢街道に交わる岩田川に架かる「岩田橋」。ここから北側が中心市街地という事になるのだろうか。まあそれはいいんだけど、とにかくこの橋の上から景色を眺めて欲しい。

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岩田川のコンクリート堤防に沿って、相当に古びた木造家屋がびっちり横並びに建ち並んでいる、なかなか香ばしい光景が広がっているのだ。よく見ると建物は長屋状態で、外装やバルコニーはそれぞれの家屋ごとに違って個性が出ているが、昔のままと思しき木製のバルコニーを使っている家まであるので、まあ古い建物には違いない。

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こういう風景を見るとこのへんの角度から望遠レンズの圧縮効果を狙ってみっちり撮りたくなりますよね。各家庭のバルコニーはコンクリート堤防の外側にはみ出していて、一部は堤防に支柱を立てて固定している。現在の河川法ではかなりグレーゾーンだと思われる状況だが、バルコニーの鉄から漏れた錆色が堤防に染みを作っていてまた味わい深い。

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この香ばしすぎるリバーサイド長屋が何なのか気になって、本来素通りして行く手前、思わず車を停めて立ち寄る羽目になった。するとここは普通の民家ではなく、歩道にはアーケードもついていて、手前には電器屋さんまである。「岩田橋商店街」という名称の商店街である事が分かった。

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津市から大阪市の梅田新道までを結ぶ国道163号(伊賀街道)の起点となる岩田橋北交差点の西側にこの商店街はある。かつては津市の中心市街地の一部で街道沿いともあって、多くの個人商店が建ち並んでいるのを見るとそれなりに栄えていたのだろう。

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しかし、辛うじて開いている店は手前の電器屋とうなぎ屋くらいで、あとは見るも無残なシャッター街…もうオワコンもいいところで、一番のメインストリートであるはずの「だいたて商店街」ですら大変そうなのに、このへんなんか場末も場末状態ですわな。

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それにしても何だこの胡散臭げな張り紙は…リサイクルショップ「チェルノブイリ」と書かれているのが見える。三重・白ロシア被曝児童救援募金だの何だの香ばしいワードが。白ロシアって現在のベラルーシの事ですね。原発事故の時はまだソ連の一部だったわけで、まあそれとなく赤いんでしょうが、やはり三重県ならではのお土地柄でしょうか。

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殆どの店がシャッターを下ろしたままだが「岩田橋商店街」の名称が書かれたボロい店舗の看板が残っている。このまま道沿いに800メートルくらい行くと近鉄線の津新町駅があるので、昔は駅から市街地に向かう人通りが多かったのだろうと想像する。

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そのうち商店街の部分は端から端まで150メートルくらいといった所か。「純喫茶ブルーキャッスル」と書かれた看板まである。純喫茶…嗚呼、昭和の響き…もうとっくに潰れて無くなってますけどね。

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川沿いの長屋部分だけではなく国道を挟んだ向かいにも歩道にアーケードがついて商店街になっている。ここも大半が空きテナントで、美容室か訪問介護事業所がひっそり開いているくらいでした。

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長屋部分を引いて眺めるとアーケードに隠れた二階部分が拝める。思った通りこんな感じで、まあ完全に長屋ですよね。商売はとっくに辞めた店ばかりだが特に荒れた感じもないし廃屋率は低いと思われる。

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岩田橋寄りの店舗は二階部分に業種がデカデカと書かれているので、遠目から見てもそこが何の店か一発で分かる仕様になっている。HITACHI、印刷、うなぎ、足の整体…

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それに「床屋」もありますね。なんとわかりやすい。何だかんだ言ってまだまだ細々と商店街は生き残っているようで、オワコンとか言ってすみませんでした。

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あと、現地を訪ねた後で気づいたのだが、なんとかリハビリセンターで有名な「ダルク」の三重県支所(三重ダルク)の施設がこの岩田橋商店街沿いにある。最近娑婆に出所された元タレントの田代まさしさんも頑張っておられるようです。願わくばこの商店街もイオン中毒に負けず頑張ってもらいたいもんですね。


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新日本DEEP案内およびDEEP案内シリーズ管理人兼編集長。2007年「大阪DEEP案内」開設、2008年「東京DEEP案内」開設、2009年「日本DEEP案内」開設、2010年「世界DEEP案内」開設、2013年「新日本DEEP案内」開設。2017年6月15日に単行本「『東京DEEP案内』が選ぶ 首都圏住みたくない街」(駒草出版)を全国発売。首都圏を中心に飛ぶような売り上げを記録し増刷決定。
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