伊豆市の山奥にそびえる巨大な黄金屋根の宗教建築「世界真光文明教団本部」の建物に圧倒される

静岡県

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静岡県伊豆市

伊豆の山中に建てられた世界真光文明教団本部敷地に建てられた「主座世界総本山・主晃一大神宮」は見るものを圧倒する力を秘めている。幾重にも折り重なった黄金の屋根が大階段の上から見えてくる。もうこれだけでパラダイス感全開なわけだが、それにしても人がどこにも居ない。いささか怖くもなるわけだが、好奇心には負けられず、まずは正式に見学の受付を済ませておこうと、本殿左手の「陽光会館」に足を運ぶことにする。

陽光会館と名づけられた建物は、いわば信者用のホテルとして機能しているもの。受付とあった所は、まるでホテルのフロントのような趣きだった。

そこで受付を済ませようとやってくると、フロントの担当者から敷地の地図を渡された。

別に氏名も住所も聞かれる訳もなく、そのまま本殿で行ってくださいと。この手の施設にしては随分とチェックがゆるい。

言われるがままに「見学者用通路」を進む。ゴミひとつ落ちていない美しい公園といったところだ。だけどそれが宗教施設の敷地内ということで、誰も人影を見る事がない。やはり現実離れしている。

しばらくすると日本庭園のような場所が現れる。

普通の庭園と違うのが、庭園の奥に妙なピラミッドがある事だ。

謎のピラミッドに近づいてみると、それは何らかの記念碑であることがわかる。真光系教団は神道をベースにしているものの、仏教やキリスト教など他宗教の特徴も盛り沢山に取り入れているので、こうした庭のデザインにしても統一性がない。

裏を見ると、現在教団の教祖を務めている三代目教え主である聖翔(関口勝利氏)の名が刻まれている。

対外的には世界真光文明教団は真光系諸教団の一つとして位置付けられている。真光系諸教団とは世界救世教(熱海でMOA美術館を経営している)の幹部であった岡田光玉氏が設立した世界真光文明教団を元として幾度かの分裂の後、諸々の教団に分派したものを言う。

現在、真光系諸教団の中では世界真光文明教団の初代教祖・岡田光玉氏の死去(1974年)による後継者争い(真光裁判)で敗訴に至った岡田恵珠氏によって新たに設立された「崇教真光」(岐阜県高山市に本部を置く)が最大勢力となっており、政界・財界各所に影響力を持っている。

ピラミッドもあればストーンサークルまであるというミステリアスな公園。ここが宗教施設でなければ多くの家族連れが訪れていても全然違和感がないほどの場所なのだが。見晴らしもいいし。

ようやく本殿に近い所まで辿り着いたようだ。教団敷地に車を止めてかれこれ30分近くになる。一体どんだけ広いねん…

ついに本殿「主座世界総本山・主晃一大神宮」の建物が迫ってきた。っていうかまだまだ遠いな…

本殿の前にはひたすら広大な芝生が広がる。まさしく聖地の名を欲しいままにするには充分な説得力を持った土地であることだけは間違いない。晴れた日にはここから富士山の勇姿を眺める事もできる。

静岡県伊豆市

本殿を目前にするとご覧の通りのド迫力。縦横十字に重なった五重の黄金屋根が凄まじい存在感を持って我々の前に迫る。しかしその屋根の下はどこぞの古い体育館のような造りをしていて、上と下で随分印象が違う建物だ。

この本殿、1987年8月に建造されたもので、かれこれ20年以上になる。

静岡県伊豆市

黄金屋根のてっぺんにはまたしても真光のトレードマーク。

この後、本殿の建物にも入った上で「参拝」させてもらった訳だが、中はでかい体育館のような造りをしていて、天井まで吹き抜けのスペースには柱が全く無い。

節電のために施設内は真っ暗なのだが、スーツに身を包んだ若い信者が数十名程、何かの支度に追われていた。見ず知らずのよそ者がで出入りしていても明るく「こんにちは!」などと声をかけてくるので気恥ずかしい。

希望であれば「真光の業」、いわゆる手かざしを受ける事もできるが、今回はそこまで時間もなかったので早々に退却。

本殿のそばには何故か君が代の「さざれ石」が。これは何を意味するのだろうか。当サイトは宗教マニアのサイトではないのでこれ以上ツッコミを入れるのはやめておく事にする。是非とも興味があれば、伊豆まで足を運んで見てみよう。


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