佐賀市・佐嘉神社境内のバラック商店街「松原マーケット」 (全2ページ)

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九州七県で最も存在感のない佐賀県の県庁所在地佐賀市、その中心市街地に出ると寂れた街並みが際立ち何ともセンチメンタルな気分にさせてくれるが、佐賀県庁にも程近い場所にある、佐賀藩主鍋島家の始祖を祭神に祀る佐嘉神社境内西側が戦後のドサクサ臭を残す一画になっていて非常に香ばしい。戦後の一時期に引揚者らを受け入れ、神社西側にある「徴古館」の土地を借りて市場が開かれたのが始まりで、「松原マーケット」「松原親和市場」などと呼ばれてきた場所だ。

白山商店街から復興通りを南に歩いて行くとその突き当りに河童の川として市民に親しまれているらしい松原川が流れ、橋を渡った向こうが佐嘉神社の境内地となる。しかしそこにはあろうことかちょっと怪しげな劇場があるという衝撃的な光景。

随分ひからびてしまってはいる看板だがそこには「男の館 DXさが」の文字が読める。ちょっと目を疑ってしまう展開なのだが、これは一体…

いかがわしさ満点のグラマラスでサイケデリックな女体イラストがデーンと張り出されていてこの場の異様さを盛り立てている。いやあ、剥き出しになった人間の性を見せつけられた気分ですね。佐賀だけに。

これが神社の境内に建っている上に紅白の提灯がボロボロに破れながらぶら下がっているのもあって、まるで見世物小屋かお化け屋敷のような佇まいだ。境内地をエロエロにされてしまった佐嘉神社の神様も「これも いきもののサガか…」と嘆いていそうだ。佐賀だけに。

残念ながらこの劇場はとっくの昔に廃業しており玄関付近は椅子やらチャリンコが捨てられたままになっている。DXさがは2005年秋に警察の摘発を受けており、経営者や不法残留の南米出身ダンサーが逮捕されている。で、そのまま営業を辞めてしまったそうだ。

毎月31日が休館日になっていたそうだが今では年中休館日ですね。ああ…現役時代に来たかった…

という事は、既に5年以上は廃墟状態のままになっているはず。かつての劇場の建物も随分荒らされているようで壁が壊されて侵入された形跡があるし、なんだかアウトローな香りがプンプン漂っております。

そして周囲は怪しい飲み屋街の残骸が連なっているという状態。まさに戦後のドサクサそのものの光景である。以前はもっと居酒屋やスナックの建物が密集していて松原川にまではみ出していたのだが、かなり撤去されている。

だがこれらのオンボロ飲み屋街もあちこち櫛の歯が欠けたような姿に成り下がっている。既に役目を終えた盛り場という事か。空き地となった土地には「佐嘉神社境内地 立ち入りは御遠慮下さい」の看板が。

「ここは神様の御神前です」と書かれた不法投棄を禁じる注意書きまであるのだが、どうして神聖なはずの神社の境内がこのような事になったのか、考えると不思議なもんですね。

財団法人鍋島報效会の土地となっている佐嘉神社西側一帯が、戦後住宅に困窮する市民に土地を貸して商店や住宅が立ち並ぶ復興マーケットとなったという経緯だが、一部は怪しい方々の手に渡って如何わしいお店も色々出来てしまったという訳でしょうか。

まだ僅かに残るスナック街の建物群の隙間に生える大きな木々の存在が、この場所が神社の境内である事を主張している。

一部はスナック街の路地がそのままになっていて戦後の盛り場といった風情を留めているのだが、軒並み店舗は閉鎖されている。土地貸借契約が切れた家屋から順に立ち退きが進んでいて、じわじわ建物が解体されるのを待っている状態である。

「スナックまりも」閉店の告知。2012年5月末で営業終了。これらの戦後の残滓が消える頃には佐賀市の「松原公園」として新たに整備される予定である。なお、DXさが劇場の建物は2013年2月までに建物解体の強制執行を受け、跡形も無くなった。

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新日本DEEP案内およびDEEP案内シリーズ管理人兼編集長。2007年「大阪DEEP案内」開設、2008年「東京DEEP案内」開設、2009年「日本DEEP案内」開設、2010年「世界DEEP案内」開設、2013年「新日本DEEP案内」開設。2017年6月15日に単行本「『東京DEEP案内』が選ぶ 首都圏住みたくない街」(駒草出版)を全国発売。首都圏を中心に飛ぶような売り上げを記録し増刷決定。
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